「エイプリルフールズ」
2015年 日本
監督 石川淳一
出演 戸田恵梨香 松坂桃李 ユースケ・サンタマリア
映画館 T12H7
めらめら度★★★☆☆
コミュ障の妊婦、女好きの外科医、やんごとなき身分の老夫婦、ヤクザ誘拐犯、悩める小学生、占い婆さん、and more…。様々な人々の嘘が連なって、4月1日に小さな奇跡が起きる。まァ、割とよくあるドタバタ群像劇だ。監督と出演者に惹かれる名前がないし、本当ならスルーする感じの映画なんだけど、脚本が古沢良太さんと知って、即、観に行くことにした。「キサラギ」の感動をば、もう一度ッ!
地上波で何気なく観た「キサラギ」が、衝撃的に面白かったんだよなァ。マイナーアイドルの謎の死を巡る会話劇は、笑いと感動に満ちた傑作だった。連ドラの「リーガルハイ」にもハマったし、古沢良太さんの脚本は、もろ俺好みだ。で、かなり大きな期待を込めて映画館に足を運んだが、正直、ちょっと物足りなかったかも…。「キサラギ」>「リーガルハイ」>「寄生獣」>「エイプリルフールズ」てところか。
「リーガルハイ」のスタッフが手鰍ッたとあって、ハイテンション、かつ、ハートフルな映画である。十分に面白い。でも、登場人物が多すぎてエピソードが散漫なんだよねェ。バズーカ的な衝撃を求めていたのに、ショットガン的に拡散しちゃった感じ。複数のエピソードがザッピンクする群像劇も嫌いじゃないが、118分に登場人物27人は、多すぎでしょ。10人ぐらい削って、もっと軸を太くして欲しかった。
なんて不満をタラタラ書いてしまったが、実は、ヤクザ誘拐犯のエピソードでグッと来て、泣きそうになってしまった。誘拐された小学生を演じた女の子は、将来、素晴らしい女優さんになるだろう。今時の子役は、いい芝居をしやがるぜ。古沢良太さんの脚本は、やっぱり濃密に面白い。ヤクザ誘拐犯のエピソードだけでも、この映画を観る価値があった。もうすぐ公開する「寄生獣 完結編」も楽しみである。
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