つれ:「早いうちから予告編では断片的に衝撃的な映像だけ流して直前になるまで設定を明らかにしない手法を振り返ると、これは一体どんなジャンルの作品なんだろうかと興味を持たせるところから既にインセプションが始まっていたのかとハタと膝を打つようじゃないかぃ。
いわゆる夢オチ話をシリアスにしてより大規模にかつ衒学的に練り上げた感じのストーリーだから夢の世界のルールがもう一つ呑み込めなかったりはするけど、予告編のあのシーンはここでこう登場するのねと謎が解けていくあたりには思い掛けない爽快感があるよねぇ。
なまじ仕掛けが壮大な分ラストになるとこんなものかぃ?てな印象が湧かないでもないけれど、奇想天外なオリジナル脚本で長尺を持たせる力量にはひたすら畏れいるばかりで、夢物語なら最後は当然夢オチで締めないことには始まらないっしょ~と言われりゃそれもそうだとまたインセプションされちまいそうだょ」