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バビロン

2023-03-10 21:13:20 | 活弁見聞録

ズレ:「名は体を表すの格言通り冒頭の不道徳な享楽と頽廃が渦巻く群像シーンはソドムとゴモラのように不穏な空気が充満する乱痴気騒ぎで、フィクションの大袈裟なスモークとしても火種となるくらいにはサイレント時代の映画界は斯くも乱れてたのかもと驚かされらぁな。
 その後も役者や撮影のハチャメチャな舞台裏やトーキーに遷り変わる時代の悲喜交々がエキセントリックに描かれる中に今より苛烈だったであろうハラスメント批判も盛り込み、更にはフィルムノワール風なサスペンスまで加わって3時間を超す長尺を飽きさせない工夫がテンコ盛りだぜ。
 最後はオールドシネマパラダイスみたいなノスタルジーと実写フィルムのインサートで締め括る辺りには制作陣の映画愛が溢れ出してる感じが漂い、映画の歴史とコンテンツをギッシリ詰め込んだオールザッツムービー的な意欲作なんじゃねぇか」

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