のんきに介護

母親と一緒の生活で、考えたこと書きます。

よろしく

2010年02月22日 05時03分10秒 | Weblog
10日の夜、様子がおかしくなり救急車を呼びました。

11日に入院が決定し、一旦自宅に引き上げ、

翌12日、入院に必要な荷物を持って、お見舞いに行きました。

お袋が僕を認めるや、ひときわ大きく目を見開きました。

そして一言、

「帰ろ」と言い、その後、

「兄ちゃん」という呼びかけを2,3度してくれました。

それに対して、僕は、元気になって欲しい旨、伝えました。

返答はなかったように記憶してます。

ただ静かになりました。

このとき、お袋は、精神的に死んだのかもしれない・・・です。

諦めの世界の中でどんなに苦しんだろうか、と考えると

情けなく、寂しく、切ないです。

しかし、そのときばっかりは、後に昏睡状態に陥ってしまうなど

夢にも考えていなかったです。

特に、胃ろうの手術の説明を医者から聞いて以降、

自宅に連れ帰って、

「今、家に帰ったで」と言ってやろう、

というわずかに残った希望の光にしがみついていました。

未来が分からないようになっているのですね、人間て。


ところで、未来と言えば、こんな風にお袋にからかわれたことがあります。

僕が働いていた職場を追われ、

飢え死に一歩手前、

もう駄目かと失意のどん底にあったとき、

再就職口が決まり

ほっと息をついた頃のお話です。

頂いた給料で、自分へのご褒美として携帯電話を購入しました。

番号は、090-7342-5560でした。

この番号の、最初の090は、ケータイを持っている印として、

致し方なく丸暗記。後の数列は、

「なみよ(波世)に、こころ(心)は?」と覚えることにしました。

人生の浮き沈みを体験した後ですし、

とてもしっくりした番号と得心してました。

それで、お袋に、こんな風に考えれば覚えやすいよと

覚えるコツを説明して、電話番号を教えました。

このとき、お袋は、僕の説明を聞きつつ、

何事かを俯(うつむ)きながら思案している風でした。

顔を上げるや、言ってくれたのが次のような感想でした。

「えらい縁起の悪い番号にしたもんやな。

73で死にや。ええで、ええで、ろくでなし、としか読まれへん」

「・・・」

返す言葉がなかったです。

僕は73を超えて生きれんのかいな、

何で、我が子相手にそういうケチのつけ方をするのかなぁと

不可思議でしたが、

お袋は、意志力に関しては、

常人の域を超えていた女性かも、です。

どんな不吉な暗示も我関せず、だったのでしょう。

自分がそうだから

「あんたも、そうなりや」ということだったのだと、受け取ってます。

その後、ケータイ番号ポータビリティが認められ、

この番号は、お袋のブラック・ジョークの才を示すのに余りある逸話と思い、

永久保存するつもりでいました。

しかし、お袋が入院する前、

ケータイの使う頻度が少なく、もったいないので解約してしまいました。

今にして思えば、

「下手なジョーク、さっさと忘れてんか」

という気持ちが僕に伝わった結果なのかもしれないです。

(違うかな、違うとしても、そう考えます)。


なお、蛇足ながら、最後にお願いしておきます。

まずない、とは思いますが面白半分にしろ、

上記の番号に電話し

「忠太さんか?」と尋ねたり、僕のブログの話をしたりなどなさいませんように。



また、もし幸運(?)にも、

自分のケータイの番号が上に同じという方がいらっしゃいましたら、

ごめんなさいです。

要は、覚え方ですからね、

不吉に見えても、

幸運をつかむチャンスに変えて下さいね。

覚え方としては、やっぱり僕の案出したやつがいいです。

人生、どんなに乱高下しても心がけ次第です。

ビジョンのあるところに従って、未来は開けます。

頼んます。そう考えて下さいね。

ちなみに、僕は、4とか9とかいう数が好きですよ~♪

4649。



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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
隣にいます (kayo)
2010-02-22 11:07:58
どうりで携帯メールしてもエラーで帰って来るはずです・・


忠太さんの気持ち、母を亡くした時とおんなじです
何も出来ないけれど、私は今忠太さんの隣に居ますよ
滝の様に泣いてください
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☆kayoさんへ (忠太)
2010-02-22 21:40:34
ありがとう、kayoさん。
とても心強いです。
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空想 (Ren)
2010-02-24 22:21:56
記憶の底に、私にとって、子供は子供…
世話を焼く対象であり、いつまでも甘えさせてあげたい…と切に願う

わかれの直前までも…、そして、旅立ちの後も…

母親ですから…

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☆Renさんへ (忠太)
2010-02-25 01:29:50
介護って、エネルギーを使います。しかし、実際に、介護を最後までやリ切り、お袋に贈りたい言葉として思い浮かぶのは「ありがとう」という謝辞だけです。裏を返すと、親として最後まで甘えさせてくれたということになるのだと思います。
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