
愛読紙の「日本農業新聞」は、最近連日のように、
対豪FTAの農業交渉について取り上げています。
「日本がオーストラリアと自由貿易協定(FTA)を締結すれば、
日本の食料自給率はさらに10%下落するだろう」との見通しも。
日豪FTA交渉については、開始の是非や時期をめぐり、
目下議論や研究が続けられていますが、食料輸入の関税撤廃は、
やはり日本の農業には壊滅的な打撃を与える、といわれています。

このリスクは、農業大国アメリカやカナダなどに対しても同様で、
小さな島国日本のか弱さが、最も露呈する分野かも知れません。
国際協調の名の下に自国の食糧生産が犠牲になることを、
広く知らしめる術もないのが、日本のメディアの実情でしょうか。
一般生活者のひとりとしては、
売場で国産の農林水産物を率先して購入し続けることが、
食料保全に対するせめてもの自己主張、と切なく感じています。
以下、馬鈴薯組曲第四弾
⑦「ジャガキッズパープル」
『ジャガキッズパープル』、
こちらも「インカのめざめ」や「ビオレッタ」と同様、
南米ペルーのアンデス地方生まれ。
濃紫色の表皮ですが、中身は黄色。
キッズなどと名前に似合わず、
ほんのりとした甘みもありつつ、
酸味の似合う、大人味のジャガイモです。

火の通りが早く、煮崩れがしやすいですが、
そのやわらかいホクホク感を活かして、
煮物やマッシュなどに…。
ビール煮のレシピをアレンジして、
煮込み料理にしてみました。

本日の夕飯レシピ
【ジャガキッズパープルのビール煮】

(材料)2人分
・ジャガイモ(ジャガキッズパープル)…4個
・タマネギ…1個
・ニンニク…2カケ
・牛肉(ロースかたまり)…150g
・塩、コショウ…適宜
・缶ビール…350g
・ローリエ…1枚
A・トマトジュース…150cc
・牛乳…150cc
・砂糖…大1/2
・塩、コショウ…適宜
・オリーブ油…大2
(作り方)
1.ジャガイモとタマネギ、牛肉は食べやすい大きさに切り、
ニンニクはスライスしておく。
2.牛肉に塩、コショウをふり、オリーブ油を熱したフライパンで、
表面に軽く焼き色がつくまで炒めたら取り出す。
3.(2)のフライパンで、ニンニク、タマネギ、ジャガイモを炒め、
牛肉を戻し入れたら、ビール、ローリエを加えて約30分煮込む。
4.さらにAを加えて味をととのえ、約30分煮込めばできあがり。
※ビール:ヱビスビール「生」を使いました。
⑧タワラムラサキ
『タワラムラサキ』は、
「男爵イモ」を品種改良して生まれたジャガイモですが、
煮崩れは比較的少なく、果肉もきめ細やか。
表皮は濃紫ですが、中身は爽やかなクリーム色
秋鮭とあわせ、焼き料理にしてみました。
優しいおイモの風味と、やわらかな口あたりが楽しめます。

本日の夕飯レシピ
【ポテトとサーモンのテリーヌ風】

(材料)4~6人分
・ジャガイモ(タワラムラサキ)…2個(約250g)
・鮭…3切れ(約300g)
A・生クリーム…100cc
・マヨネーズ…大1
・卵白…2個分
・塩、コショウ…適宜
(作り方)
1.ジャガイモを1cm未満の角切りにして水にさらし、
皿にラップをかけてレンジで約5分加熱したら、
ラップを外し、冷蔵庫に入れて粗熱をとる。
2.鮭は皮と骨を除き、包丁で粗くたたきにしたら、
Aを加え、フードプロセッサーでペースト状にする。
3.型に(1)と(2)を流しいれ、180℃のオーブンで、
25~30分焼けば、できあがり。
※ジャガイモはできるだけ水気のない状態で、
型に加えた方が、きれいに焼きあがります。
※お好みで、バルサミコソースとメープルシロップを、
煮詰めたソースが好くあいます。