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月刊 よもやまツレヅレ・・・

管理栄養士・調理師・野菜ソムリエetc.
転勤族の主婦が食と予防栄養のプロに
転身するまでの奮闘記あれこれ…。

とどまらずに通す・・・

2010年03月22日 | ♪名古屋はじめ&お食事'09


【お知らせ】 2010.4.1追記
このたび『日本ベジタブル&フルーツマイスター協会(旧名称)』にて、
協会名変更および資格名称変更のご報告がありましたので掲載します。
(協会公式HP)http://www.vege-fru.com/
(関連情報)http://www.vege-fru.com/pr/pdf/1003_03.pdf
 ・変更日時:2010年4月1日
 ・新協会名:「日本野菜ソムリエ協会」
 ・資格名称変更:
  (旧)『ベジタブル&フルーツマイスター』
  (新)『野菜ソムリエ』
   ※ほかシニア・ジュニアの場合は新名称の冒頭にその旨が付加されます。

従いまして、私個人も協会認定「野菜ソムリエ」(2006年2月取得)として、
ブログでの表示を新名称へ変更いたします。
これからも自己研鑽と諸活動に努めてまいりますので、よろしくお願い申し上げます。
以上---nozo
※「月刊 よもやまツレヅレ」は下記都合により3ヶ月間ほどお休み中です

    

名古屋も春の暖かさがぐんと増してきました。

近隣のオフィス街は出歩くとビル風に吹かれますが、
最近では爽やかさも感じられるように…。

    

最近、自治体の主宰で、
名古屋の城下町について学ぶ機会があり、ついでに食文化も、
江戸時代からたいへんに豊かな地域であったことをうかがいました。

熱田から名古屋城を結ぶ「堀川(ほりかわ)」を使い、
上方や江戸など全国からたくさんの食材が運ばれてきたそうです。

当時の書物には、名古屋の街中にさまざまな茶屋や食事処が並び、
すでに、お料理には大豆の赤味噌が使われており、
鰻も蒲焼きを細かく切り込んで食べていたりなど、
いまの名古屋めしを彷彿させる独自路線の記載もあれこれと

おそらく全国各地からさまざまな食べ物が数多く伝わり、
名古屋人好みの味わいが加えられて、定着したのではないか、
という解釈もあるようです。

名古屋では日常品の赤味噌は、私は個人的にとても好きで、
大豆のうまみがじつによく活かされていると感じます

城下町の食文化の繁栄は現代にも継がれて、地元の方が笑って曰く、
「栄や錦には一生かかってもまわりきれないほどの飲食店がある」と。

茶屋の名残りか、生餅や煎餅などあらゆる和菓子の老舗やカフェもたくさん。

住宅地の素敵な隠れ家レストランはもちろん、
中心部には東京や京都、海外などからの進出店も増えつつあります。

食材が豊富で、なんでも美味しい、
それをいつもごくあたりまえに楽しめる街かも知れません

 

こちらは『なごや食フェスタ2010』の模様。
 in吹上ホール(名古屋市千種区)


赤味噌パエリア1000人鍋&金シャチの殿様きしめん



赤味噌モンブラン


しいたけブラザーズの生椎茸・八事五寸人参ドレッシングなど

…ほかいろいろ、大盛況の会場にて。

    

さて年度末に、ときの流れを感じることがふたつほど。

ひとつは大学時代の恩師がご定年を迎えられること。

専攻科目で教えられた解釈や手法は、
関係業務をはなれてもいまだ実生活で役立てることが多く、
当時も、それは厳しく熱心にご指導いただきました。

卒業以来、お目にかかれる機会はなかなかないものですが、
おそらく代々多くの教え子たちに慕われてもけして隔たりなく、
毎年、年始の貴重な時間を割いて自筆入りで賀状の返信をくださいます

いつも現況を案じて励ましてくださるひと言が、心からありがたく、
生涯にわたり尊敬できる「先生」がいることは幸せだと感じられます。

 

そしてもうひとつは、
私の祖母が、月末に100歳の誕生日を迎えること

私は戦後の子の末孫なので、年齢がだいぶ離れていますが、
昔からその差を感じさせないような若々しさを保っていました。

いまから百年前の明治末期、祖母は広島の製鉄会社で末娘に生まれ、
進学を機に上京、卒業後も東京で働きながら、
年下の当時まだ医学生だった大阪出身の祖父と出会い、30歳の目前に結婚。

その頃の女性としては、あらゆる意味でとても自由な青春時代でした。

戦時中は多くの私財を軍用に供出し、祖父も帰還に年月を要したので、
戦後の数年間は、祖母も東京で生きるために子供たちと相当の苦労を経験

時代がおちついてからは、専業主婦として夫や家族を支えながら、
自分の信念を貫くための諸活動も手がけて過ごしました。

昔の話になると、両親が後継の長男以外にも男子がほしかったので、
「また女の子が産まれた」と咎められながら育ったことや、
小さい頃は近所の男の子たちにまじり、木登りなどして遊んだこと。

東京でも大学内では唯一の女学生でしたが、卒業後は、
他の男子学生たちとは同等の社会的地位に就かせてもらえなかったことなど、
生来の負けん気と反骨精神が培われた原点もうかがわれます

…そんな祖母はかつて、実家のある疎開先の広島で、
その日たまたま爆心地におらず、被ばくを免れたひとりでもあります。

感謝すべき相手は祖母ひとりではないのですが、
自分の命がここにあるのは、祖母があのヒロシマで生き残れたおかげと、
私は昔から強く感じてきました。

老年は、祖父をはじめ親族や親しい友人など次々と見送りつづけて…。

私は、
祖母が「生きて満足」と感じられるときまで健勝であることを、
いまは心から願っています。

 

現在、日本では100歳以上の方々が4万人を超えるそうですね。

どなたにもきっと、四つの時代を生き抜いて、
激動を語るにふさわしい百年間のご経歴をお持ちのことと、それぞれに興味深く、
またその生きる力強さと、心身ともに健康な姿にも心から尊敬の念を抱きます

    

そして話は長くなりますが、私はといえば…、
新たな年度を迎え、ふたたび学生生活を経験することになりました。

入学準備は昨夏から少しずつ。

今度は名古屋にて昼間部の二年間、やはり「食」にまつわるあれこれを、
昨年春まで通った調理師学校とは異なる角度から学びます。

もしも東京に居続けられたら、この選択肢はなかったかも知れませんが、
私の第二の苦手克服の旅はここからまた…

第一の苦手克服は、なんといってもお料理のこと。

思い出せば、
夜間の調理師科では、すでに経験値の高い同級生たちが、
入学時から楽しくとりくんでいる姿をうらやましく眺めつつ、
家では泣きながら練習をくりかえして…。

昼間はオフィスでの勤務中にもつい思いあまり、
手近な定規を包丁に見立てて握りしめ、動かしていたことも。

家族の理解と、同級生や友人たちの温かな思いやりにも支えられ、
首席で卒業式を迎えられたときは、さすがに喜ばしい気持ちでしたが、
それでもすぐには感情を切り替えられず、複雑な心境に…。

あれから一年近くが経ちますが、最近になり、
ようやくお料理も楽しいことと思えるようになりました。

ライオンの子が崖から突き落とされるような荒療治も、
もう若くはないからと思えば仕方のないこと

医家の親族でもありながら、その昔は恥かしいほどに不摂生を省みず、
いまだ長い道のりを歩んでいるのはなにかの償いかとも

私にはきっと、私なりの時間の流れで、
かつて「なかった者」にしかできないことがある。

先日ひさびさに講師をやらせていただき、感じられたのは、
自分に必要なステップを一段ずつあがっていけば、確実に、
内容の面でも気持ち的にも、ゆとりと充実度が増していくことです。

そしてなにごとも、周りの方々のご厚意があってこそ

まだまだ勉強不足ですが、まずは自分自身のために、
もうひと回りだけ視野を広げようと思います。

 

ブログは食生活や健康の話題を中心に続けてまいりましたが、
いつもながら、これからもマイペースに…。

月にいち度の更新でも、日々のアクセスが減ることなく、
さまざまな方々に目をとめていただけていつも感謝の思いです。
これからも温かく見守ってくだされば嬉しいです

※「月刊 よもやまツレヅレ」は3ヶ月間ほどお休みします。
 (別冊版は気ままに続けます)

    

そして今回は結婚記念日をひと足前に、毎年恒例の…


  あけくれて
      めをと桜の めぐりゆく
         あたらし土の 咲きしにほいに  -- nozo


名城公園にて



名古屋市政資料館前にて

    

今月は、
名古屋のなかでも歴史深い一等地に営む、古民家イタリアン。
※他にも出会った素敵なお店は「別冊版」へ掲載しています。

 

イタリアン『Antichi(アンティキ)』(白壁_名古屋)

http://www.antichi-jp.com/
http://r.gnavi.co.jp/n594602/
(地下鉄市役所駅・久屋大通駅・高岳駅など)

名古屋城の東側、県庁や市役所をさらに越えて歩き、
市政資料館の近くにお店はあります。

この付近から徳川園にかけては『文化のみち』と呼ばれる歴史深いエリア。

江戸時代には武家屋敷が並んでいた、
「白壁(しらかべ)」地区の一角でもあります。



こちらのお店も築120年におよぶ民家を改装し、
そのレトロな和の空間には、数々の調度品が惜しげもなく飾られて、
絶妙な和洋と新旧の融合を楽しませていただけるひととき。

玄関には季節の生花がダイナミックにあしらわれ、
奥には広々としたダイニングルーム。

勾配の急な木組みの階段を気をつけながらあがれば、
二階は日あたりも良く、襖や木戸で仕切られた部屋の数々。

ご用意いただいた個室にも大型の蓄音器などが飾られて、
生きたことのない時代に、懐かしさが感じられます。


かつては書斎か納戸だったかと思しきスペースは、
ふたりきりで落ち着いて楽しむには格好の空間に

春の足音が嬉しいコースをいただきました。

(メニュー)
・いたや貝のマリネ ラビゴットソース、春野菜のキッシュ
・真鯛と甘夏のカルパッチョ 柑橘ピールとカラスミ
・フォアグラと芽キャベツのポワレ イチゴを添えて
・子羊の背肉のロティ ヤングコーン、アスパラ、牛蒡
・手打ちパスタのパッパルデッレ 地鶏と縮緬キャベツのソース
・アンティキパンと自家製フォカッチャ
・パイナップルとパッションフルーツのカルパッチョ レモンバームのジュレ
・食後のカプチーノ
(お昼のスペチャーレコース5250円也)










食前はほどよい酸味の桜のカクテルから

アンティキパンは、パプリカとガーリックが、
こんがりとくせになる焼き味。

なんといってもフォアグラのクリーミーな口あたりが印象的

子羊の背肉を包む生ハムの味わいとローズマリーの香りは、
お肉料理のアクセントになって、たまらなく美味しい。

添えられたヤングコーンはその大きさにかかわらず、
歯触りがよく、とても甘くてジューシーです。

芽キャベツや縮緬キャベツなどのほどよい苦みも美味しくて、
パスタの平麺にはソースが好く馴染んでいました。

目にも明るいフルーツ満載のデザートは、
爽やかな酸味を口いっぱいにいただけるひと皿

 

こちらのワインは、店長自らイタリアへ買い付けに出かけ、
個性豊かな品ぞろえは、流通では得られないものも多いとのこと。

季節感あふれる食材には、日本人の和の心も忘れずにと、
イタリアンをこよなく愛するお店の思いやりも感じられました。
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美点を引き立て・・・

2010年02月18日 | ♪名古屋はじめ&お食事'09

少しだけ陽の暖かさが感じられるようになりました。

とはいえ、名古屋で初めて過ごすこの冬は思いのほか寒くて、
朝は日差しのなか降る雪に驚いたり、出歩けば通りのビル風に凍えたり

    

ふしぎなもので、そんなに活動的な日々ではなくても、
出かけた先々ではいつもご縁や偶然の喜びを感じられる出会いもあって、
なにかと嬉しい毎日

また名古屋の方々の思いやりやお心遣いにふれて、
自分自身はかつて東京人としてどうだったのかと省みる場面も。

私がこちらに住み始めたばかりと知ると、
「食べ物はお口に合っていますか」とか「ご不便はありませんか」とか、
ごくごく自然に気にしてくださる地元の方々。

私などは東京に生まれ育っても、
他の地域から移転してこられた方々のことを、心細くはないだろうかとか、
都内にも郷土料理のお店があるだろうか、など気にもとめなかったこと。

もしかしたら自分自身でも、大人になるにつれて、
育った地域で身についていた地元意識が遠のいてしまい、
東京人としての誇りや個性を感じられなくなっていたかも知れません

たとえばお料理などは、
都内の飲食店も多国籍…否、もはやなんでもありの無国籍状態で、
「江戸前」は限られたお店でごくたまにいただく程度。

こちら名古屋では、地元の方々も好んで「名古屋めし」を楽しんだり、
地元らしさをよく理解して大切に思うからこそ、他所からの移住者に対しても、
気配りの気持ちがあらわれるのだろうと気付かされます。

私はもちろん、名古屋での食事はなんでも美味しくいただけて、
都会の便利さもかわらず、とても快適に過ごしています

東京はどんな街だったかと訊ねられたときに、
「行ってみたい」「住んでみたい」など感じていただけるような、
出身ならではの魅力を、まずはお伝えできるようにしたいです。

    

先月から今月にかけて、
愛知県の伝統野菜のおすそわけをいただく機会がありました。

名古屋へきてもあいかわらず、
付加価値の高い野菜や果物を前にするとテンションがあがり、
手に触れたり、品種の解説をうかがって大喜びしています。

各地でも、もしもそんな無邪気な人々を見かけたら、
おおむねその正体はきっと「野菜ソムリエ」

表情やそぶりに出てしまうんですね、
出会えて嬉しい、味わってみたいという気持ちが。

 

まずは、
お料理教室の先生からいただいた『方領大根(ほうりょうだいこん)』。

通常の大根のひと回りほども大きく、切り身でお持ち帰り。


別名を「尾張大根」とも呼ばれ、甘みがとても豊かですが、
根の先が曲がって育つことから収穫や輸送に手間がかかるため、
いまでは一般には流通にのらない希少品種です。

根が太く緻密でやわらかな肉質なので、煮物やふろふきに。

方領大根と帆立のスープ、
鶏ガラベースに葱や水菜など旬のお野菜もたっぷり使って。

味がよくしみて、とても滑らかな口あたりです。

 

そしてこちらは、
名古屋在住の野菜ソムリエの大先輩からいただいた三種のご当地人参、
やはり店頭で入手困難な貴重品です。

同じ『五寸人参』でも種がそれぞれ地域に由来して異なります。


(※写真左から)
碧南鮮紅五寸(へきなんせんこう)
木之山五寸(このやま)
八事五寸(やごと)

くっきり映えるオレンジ色の鮮やかさと、滑らかでハリのあるボディ…、
根元がよりふくよかなのは、完熟の証しだそう。

丹念に心をこめて育てられた味わいを、あれこれで楽しませていただきました。


 

人参の調理をめぐり、ビタミンCを酸化させる酵素、
「アスコルビナーゼ」を含有することがよく話題になります。

この酵素をいかに克服するか、ということも

細胞に刺激を与えるとより多く発生するが、酸や熱に弱いので、
人参を使ったお料理はレモンや酢を加えたり、温めるとよいでしょう、
といったアドバイスもよく聞かれます。

野菜にはそれぞれこうした弱点があって、
それを補うための知恵もかけがえのないもの。

ですが、人間でも長所をよく褒めて成長させてあげるのと同様に、
野菜に対しても、
自分が好きだと思える部分をうまく引き出せる扱いかたが大切です

私にとって人参は大好きな野菜のひとつで、
なによりも、あのみずみずしい歯触りややわらかな肉質、
素朴ながらもほのかに甘くて、芳醇な香りに魅力を感じます

なので人参の調理はスライサーやミキサーに頼らず、
よく研いで切れる包丁などを使い、やさしく扱うよう心がけています。

丁寧に薄皮を剥がすような感覚で桂剥きしたのを千切りしたり、
やわらかく煮たのをあたり棒でそっとつぶしたり。

ごく薄切りにして軽く塩もみしてから和え衣と合わせれば、
人参の生の美味しさがひきたって、和洋問わず存分に味わえます。

カロテンを含有して油との相性がとくに好いので、
好みの油でしんなりと炒めて調味すれば、香ばしくあとをひく味わいに

バターで炒めてから白ワインでやわらかく煮たものを適当につぶし、
粗めのペースト状に仕上げて、コンフィチュールやパン、ケーキなどにも活用。


などなど…。

人参だけに、すこし掘り下げてしまいましたが、
野菜をよく味わってそれをさらに楽しむやり方には、人それぞれの形があるはず、
私はいつもそんな風に感じています。


人参のお刺身、白だしに生姜が好くあいます。
主人もお気に入りのひと皿


千切りをしんなり炒めて、
塩と酒、昆布茶、白炒り胡麻で調味したものはくせになる味わいで、
ご飯のお供やパスタ料理、サラダのアクセントなどにも広く活用。

    

今月は、
昔ながらの名古屋らしさが楽しめる「四間道」で出会った一軒。
※他にも出会った素敵なお店は「別冊版」へ掲載しています。

 

日本料理『四季の蔵 右近(うこん)』(四間道_名古屋)

http://www.jfood-ukon.com/
(地下鉄国際センター駅・丸の内駅など)

築150年にもなる蔵を改装したお料理屋さん。

名古屋のお店に詳しい方からご紹介いただいた、
レトロな雰囲気がただよう素敵なお店です。

場所は名古屋駅からも徒歩圏内のオフィス街近く、
堀川沿いの『四間道(しけみち)』のなかにあります。



店内にはピアノがおかれて、
月曜と土曜の夜は演奏を聴きながらのお食事タイムに。

楽器を模した照明の灯りも可愛らしいインテリア

入り口のカウンター横は小上がりの座敷席、
さらに奥行きのあるテーブル席が並び、
蔵の裏口側にも庭に面したカウンターが広がります。

全体に木目のぬくもりが感じられる色調に

心静かな昼下がりを、
春の到来を告げる数々で楽しませていただきました。

(献立)
・前菜 筍の木の芽和え、鮟鱇肝、南瓜、蕗、ぜんまい
・鮪と鰆のお造り
・のれそれとあおさ海苔の口直し
・海老しんじょ揚げ、山菜の天麩羅(筍、こごみ、蕗の薹)
・三河ポークの味噌漬け焼き
・白飯と赤だし
・デザート(ブラウニー、苺)、コーヒー
(お昼の食事おまかせ3000円也、デザート&コーヒー400円也)









木の芽ににじむ柑橘の香りがさわやかで、筍の歯触りもよく、
季節感が嬉しい前菜から。

「のれそれ」とは穴子の稚魚で、
吸い物に泳ぐ白い姿はとても滑らかでコクのある味わいです。

香ばしく揚がった海老も、身のしまった豚肉もとても美味しい。

あちらこちらに山菜がつかわれて、
ほろ苦さのなかにもやわらかな甘みが感じられました。

ランチのおまかせは2000円から、予約時に希望金額をお伝えすれば、
素敵なコースを組んでいただけます。

 

お店の近くを流れる「堀川(ほりかわ)」といえば、
江戸時代には、各地からの食材が船で名古屋へ運ばれる運河で、
名古屋城にも近い五条橋がその積み下ろしの玄関口でした。

江戸や上方からも美味しいものが多く流入し、
当時から豊かさを誇っていた、名古屋の食の中心地。

この付近は城下町のなかでも「四間道(しけみち)」と呼ばれる界隈、
いまだ江戸時代へタイムトリップしたような古い街並み。


沿道の石垣は、名古屋城築城と同時期に石積みされたものだとか。

昭和の戦火を免れた古民家やお屋敷がいまでも残っており、
何軒かはお洒落な料亭やレストラン、小物屋などに改装されています。

各地の皆さまへ、
中京の古都へもぜひ遊びにいらっしゃいませんか
コメント (3)
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たんたんとゆく・・・

2010年01月12日 | ♪名古屋はじめ&お食事'09

また新しい年が始まりました

今年はめずらしく「積極的には動かぬがよい」など書かれた、
おとなしいおみくじをひきあててしまいました。

さりげない告白ですが、
『年女』としては虎のようにどっしりと落ちついて、
あわてずさわがず、日々を過ごしていきたいです

東京を離れてしまうとなおさら、
思いがけない方々からも年末年始のご挨拶状やメールをいただけるのは、
やはりとても嬉しいものですね。

私自身も、人からのご親切に甘えてばかりいないで、
人に喜びを感じてもらえることができる年にしたいとも感じています。


    

新年の到来にあわせて、二尾の立派な金目鯛をいただきました。
これは『夫婦鯛』というのでしょうか。


体長40センチほど、ずっしりと脂がよくのって旬を迎えた姿


金色の大きな目

産地では縁起ものとされており、
金目鯛の鮮やかな赤色は「魔除け」の意味もあるのだそう。

すでに事業をリタイアして、漁業権を取得した主人方の義父が、
実家近くの海で気ままに釣り上げた恒例の戦利品。

義父のように、生涯にわたり食を育みながら楽しむ生き方…、
近年は同様の状況で、畑で野菜作りなどされる方々も増えていますが、
ほんとうに豊かな心持ちのことと、羨ましく、尊敬の思いもあります

今回はとくに、名古屋での生活がはじまった節目もあって、
とても嬉しく頂戴しました。

 

釣り人の職人魂曰く「小さめ…」とは謙遜の評で、
主産地外でいただく側にとっては充分に贅沢なボリュームです。

金目鯛は、とくに頭部付近に血の気が多く、
獲れて数日を経過しても、エラを外す際に出刃の先をあやまると、
調理台が鮮血の海になるほど。

でもこの活気のある新鮮さが、また美味しい

真鯛などと名や形は似ても、基本的には分類の異なる魚ですが、
同嵩で比べると、頭の処理も卸しも鯛類よりは扱いやすいと感じます。

脂のりや味わいも好く、
このサイズなら、中骨だけでもとろみのある濃厚な出汁がとれるので、
茶漬けなどへ活用して。

頭はかま焼きや金目潮汁に、身は刺身や煮付け、焼き物、揚げ物など、
なんでも美味しく、捨てるところなくいただけます。

大きめなら一尾だけでも、二人前のづくしコースが展開できますね

海の恵みに感謝し、実りの多い一年を願いながら、
いそぎ捌いて、数日間をあれやこれやで美味しくいただきました。

刺身&ちり鍋


金目潮汁


幽庵焼きと竜田揚げ



焼握りそぼろ茶漬け


ほかいろいろ…。

    

話はかわり、
年末に『ベジフルビューティーアドバイザー』の合格証をいただきました。


おもには野菜や果物をとりいれた食生活での、
インナービューティーやアンチエイジングの実践と指導。

通称「野菜ソムリエ」を輩出する協会の主宰です。
(http://beauty.vege-fru.com/)

専修課程の授業などでは「健康」重視になりがちな分野も、
こちらのお教室では、「美容」の側面からも学べるのが特徴。

生活習慣病の予防ももちろん大切なのですが、
美肌やプロポーション作りも、女性にとっては嬉しい応用編。

否、いまや男性にも関心の高い分野かも知れないですね。
(※現時点では女性限定コースです)

おととしに前段階のセルフアドバイザーを取得以来でしたが、
このアドバンスコースは「名古屋への手土産」と決めていたもの。

昨秋の転居や所用のどさくさにまぎれ、
受講から一次&二次試験、そして合格通知まで四か月間ほど。

名古屋から新幹線に乗り、東京でしか開催しない講座や試験に、
はるばると遠隔から集ってくる方々の心情も、初めて体感しました。

内容は、栄養学などの基本知識があれば、
どなたでもそれなりにクリアできるものかもしれませんが、
それでも、特有の「考えながら理解を深める」勉強方法はなにかと刺激的

説明問題の多い記述試験に加え、短時間に課題が凝縮されたプレゼン。

美容と健康について、これまで見落としていた知識や関連性を再確認したり、
実践に必要なアプローチをあらたに発見したり…。

この分野にご興味のある方は、いちど“トラ”イしてみてはいかがでしょうか

 

野菜ソムリエのお教室同様、こちらでも素敵な出会いがたくさん

やはり「ビューティ」だけに、内面からの若さと美しさに溢れて、
輝けるライフスタイルの構築にとても熱心な方々ばかり。

アドバイザーは、現在は全国でもまだ50名ほどでしょうか、
先輩方や仲間の皆さんが、東京などで活躍される姿も楽しみです

    

今月は、丸の内の隠れ家フレンチ。
 ※他にも出会った素敵なお店は「別冊版」へ掲載しています。

 

フレンチ『黒牙ブラッスリーエフォール(くろきば)』(丸の内_名古屋)

http://r.gnavi.co.jp/n054400/
(地下鉄桜通線・鶴舞線丸の内駅下車)

名古屋は千種区内にある、
『フランス会席料理 黒牙(くろきば)』の姉妹店。
(こちらは、地下鉄東山線池下駅下車)

自宅からも近い、ブラッスリーのほうへおじゃましました。



駅から通りの裏側へ入り、歩いてほどなくの隠れ家レストラン、
白壁の入り口に掲げられた黒板メニューが目印です。

ビルの谷間にひっそり佇む小さな間口を入れば、
カウンターの向こうには驚くほど広々としたテーブル席の空間。

テーブルにはシンプルなカトラリー、それにお箸が用意されて、
一日の疲れを癒してくれる、おうちご飯の感覚で、
オレンジの暖かな灯りの下にいただけるひとときです。

(メニュー)
・雲丹のムース 自家製コンソメジュレとイクラ添え
・北海道産ずわいがにのタルタル、三河産蛤、スズキ刺身、
  ノルウェーサーモン カレーソース
・サフランのリゾットとフォアグラのソテー バルサミコ酢ソース
・鯛のパイ包み焼き 白海老添え あおさ海苔と浅利出汁のソース
・和牛フィレのポワレ 黒トリュフソース
・ミルクと人参の自家製パン
・デザートとフルーツのひと皿
・コーヒー
(エフォールコース5000円也、税・サ込)








ボルドー産の辛口の白と。

前菜から、お正月の季節感がただようお洒落なとりあわせ。

フレンチで美味しい鮮魚をお造り感覚でいただけるのは嬉しい。
スズキもサーモンも身がしっかりして、好く味わえます。

リゾットはとってもクリーミィな仕上がりで、
口あたりの優しく、甘みを引き出したフォアグラと合います。

香りと色合いにもひと役かったサフラン使いが印象的。

いずれのメニューも、
素材のうまみが存分に味わえるコースでした。

場所柄でウェディングやパーティにも利用されるので、
 訪問前にご確認を…。
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流れにまかせて・・・

2009年12月23日 | ♪名古屋はじめ&お食事'09

名古屋での生活が始まり、はや2ヶ月。

クリスマスが近づいて、名駅周辺や栄の大通りでも、
たくさんのイルミネーションが華やかです。


 上:名駅のツインタワーとミッドランドスクエア
 下:栄の広小路通り

    

自宅では、家具や家電を新調しながらお部屋をととのえたり、
もろもろの手続きなどで、あっという間に年の瀬を迎えました。

主婦にとって、やはりキッチンの使い勝手は新居の重点事項

住まいとともに、ものの配置や動線も変わるので、
食材の取り出しやすさや、お料理のやりやすさなどあれこれと工夫して。

そしてリビングの片隅には自分のデスクをふたつ置き、
PC環境とお勉強用のスペースを確保。

主人から「まるで秘密基地だ」と評されるミニ書斎も、
庶事の合間にほっとひと息できる大切な空間です。

会社勤めのことしか頭になかった、もっと若かったころは、
このようなことに時間をかけて、日々の楽しさや満足感が得られるなど、
そういえば考えたこともありませんでした。

住まいづくりは、ひとそれぞれのタイミングや心境が、
さまざまに反映されて、変化していくものなんですね。

私にはこれもきっと段階のひとつ、と感じながら、
だんだんと、日常生活らしい毎日になってきました

 

それでもまだ、ふとしたときに、
この場に住んでいる実感が薄れそうになります。

自分はただ、旅をしにここへ来ているだけなのかも知れない…。

街を歩いていると、フワフワとした夢見心地にかられて、
周りの景色が遠のいていくような不思議な気分に。

最近、ある場所で出会った方からかけてくださったのは、
「『転勤族』は奥様がいちばん大変ですよね」と労いのひとこと

友人たちが、若くから小さな子どもを抱えて転勤を繰り返している、
はかり知れない苦労に比べたら、私などは本当にお気楽なものです。

でも、まだまだ知らない場所での思いやりの言葉が心にしみて、
人からのちょっとした親切も、とても嬉しくありがたいと感じます。

    

これは唯一、転勤族の特権というのかわかりませんが、
東京勤務にくらべ、時間的にも経済的にもゆとりができて、
その分はむしろ家庭での食生活をもっと豊かにするチャンスにも

主人の会社までは歩いて数分ほど、
東京では早朝からラッシュ通勤のあと、社内で朝食派でしたが、
いまは自宅で食べてから、ゆっくり出かけるようになりました。

名古屋での勤務にも、だいぶおちついて慣れてきたおかげか、
残業や業後のお付き合いがあまり必要なく、
夕飯どきには帰宅して、一緒に「おうちご飯」をいただけます。

いままでは考えられなかったことですが、
本来はこうした生活が、自然体というのでしょうか。

日々のキッチンで、手早く健康的で、
確実においしいと思ってもらえる献立づくりを考えながら、
東京で調理師学校へ行っておいてよかったと、妙なことにも納得

やはり「食育の基本は家庭にあり」かと気づかされます。

 

あまり気をあせらずにすごせばいい。

…主人にいわれて、私自身は春先からの予定の準備もかねて、
ちょっとだけのんびりさせてもらうことにしました

せっかくなので、周辺を出歩いては名古屋の歴史や文化にふれて、
地元への理解も深めています。







街歩きの様子は、「別冊版」へ簡単にご紹介していきますので、
ご旅行のときの参考にもなればと思います。

…さまざまな思いもありますが、
このご時世に、ありがたい環境を与えられているのかもしれない、
いまはそんな風に考えています。

    

今年は私にとって、はからずも変化を余儀なくされた一年。

嬉しい出来事もたくさんありましたが、反面、
戸惑ったり、悩んだり、焦ったり…人知れず大揺れの年でした

でも友人はじめお世話になっている方々から、
いつもたくさん励ましていただけて、元気をいただいています

少しずつ出会い始めている、
名古屋の心温かな方々とのつながりも大切にしながら、
新たに明るい一年を目指していきます。

皆様も、どうぞ素敵なクリスマスと新年をお迎えください
また来年に


    

今月は、お気に入りの一軒。
  ※他にも出会った素敵なお店は「別冊版」へ掲載しています。


フレンチ『大名古屋食堂 ア・ロテル』(錦_名古屋)

http://web.me.com/ailedargent/DainagoyaShokudo/home.html
http://r.gnavi.co.jp/n072700/

地下鉄なら栄駅か伏見駅から、錦通りを歩いてシルクトゥリーホテルの2階。

春にも一度、東京から訪れてとても気に入ったレストランです。
(前回訪問はコチラ

オーガニックとローカルフードをあわせて『オガロコ』、
そんなオリジナルコンセプトの「名古屋流フレンチ」が印象的。

当日の仕入れ状況にあわせて、自在にコースをアレンジしていただきます。
(食べたいものがあれば予約のときにひと言添えて)

嬉しいことに、歩いて行かれる近さになり、ご挨拶がてらの休日ランチ

(メニュー)
・オードブル四種
  絹姫サーモンのスモーク、赤イカのマリネ、原木椎茸の乾椎茸赤ワイン煮込み
  加藤農園「極み」トマトとクリームチーズのコンポゼ
・三河湾 西貝のグラタン
・三河湾 石垣鯛のポワレ 有機野菜添え
・鹿肉のロースト
・米粉「愛知のあかり」のパン二種と渥美産乳酸バター
・自家製キャラメルプリン、フルーツ
・コーヒー
(ランチコース5000円也)








あと味に白ブドウの濃厚なうまみが楽しめる、
多治見の「神言修道院ワイン」の白とともに。

絹姫サーモンは鳳来マスとアマゴの交配種、
脂がのって歯ごたえもよく、スモークにもぴったりです。

肉厚でしっかりとした原木椎茸を乾したのをもどし、
フレンチとして煮込んだ逸品は、あとをひく美味しさ。

栽培は岐阜の農園「椎茸ブラザーズ」さんのもの。
(http://shiitakebrothers.com/)

お野菜だけでなく、
地元ならではの魚介やお肉のあれこれも味わえるのが嬉しい。

こちらでは、前回いただいた、
「フォワグラの八丁味噌漬けテリーヌ」もやはりおすすめ

平日のランチもリーズナブルにいただけて、
名古屋をはじめ中部地方の食の素晴らしさを教えてくれる、
これからも大切にしたいお店です。
コメント (4)
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滋養にたのむ・・・

2009年11月14日 | ♪名古屋はじめ&お食事'09

先月の下旬に東京を離れ、名古屋市内へ転居しました。
それもようやく…。

およそ半年ぶり、主人とのふたり暮らし

 

引越しの直前まで、お声をかけていただいたり、
ひとときをご一緒したり、心温まるお餞別をいただいたり、
美味しいものをご馳走してくださった、皆さまへ

なにもかもがとっても嬉しくて、心から感謝しています。
あらためてありがとうございました。

そして、残念ながらお会いできる機会のなかった方とも…。

またご一緒できるときを楽しみに、
名古屋でも、元気に過ごしてまいります。

これからもどうぞよろしくお願いします

 

そういえば転居当日は、台風が関東へ接近中で
初めて経験する、雨のなかでのお引越しでした。

個人的にたいがいのイベントはいつも快晴なのですが、
これはきっと、あまりに長く親しんだ『TOKYO』との涙のお別れ

そんな勝手な感傷はどうでも、その夜に新幹線の窓へ映った、
東京から品川を過ぎるあたりまでの、ほの暗く濡れた都会のビル群は、
さすがにいつもと違う切ない光景でした。

    

新居は、名駅や栄にくわえ名古屋城へも徒歩圏内の、
いわゆる都会的なオフィス街のなか。

諸事情でそんな場所に…。

お昼間に近所を出歩けば、
サラリーマンやOLさん方のランチタイムに繰り出す姿。

近隣にはレストランや料亭、居酒屋、カフェなどたくさんあって、
そこら中でランチメニューやお弁当販売など展開しています。

もちろんモーニングや夜の一杯も、とにかく朝から晩まで、
外で食べることにはこと欠かないエリア。

街の中心部は、車も人もそれなりに交通量が多く賑やかですが、
どこへ行ってもわりと広々としていて、ゆとりが感じられます

そして夜はとっても静かな場所。
主要道路から少し離れれば、喧騒もほとんどありません。

 

転居前からすでに何度か訪問していたおかげで、
名古屋駅や栄駅の周辺、地下鉄の乗りかたなど、
なんとなくは把握できるようになっていました。

それでも実際に生活を始めると、
なにかと勝手がわからないことも出てきます

店員さんや業者の方、隣近所など、
行く先々で「引っ越してきたばかりなんです」といいながら、
周りの方々に親切にしていただいている日々。

とくにご近所は、気さくにいろいろと教えていただけて、
昔ながらの商業地の場所柄か、下町風情も感じられる場所です。

    

話はかわり、早いもので今年もあと2か月ほど、
秋も深まって風邪の大流行が本番を迎えています

予防接種の順番がなかなかまわってこないので、
せめて日頃のうがいや手洗い、そしてあとは神だのみ…。

それはつまり、健康に生き抜く力のみなもとは、
やはり日々の食生活から得るしかないと感じるわけです。

こんなときこそ、基本的なご飯やお肉・お魚に加えて、
ビタミン・ミネラル、それに食物繊維を多く含む、
さまざまな種類の野菜や果物を、毎日たくさんいただくこと。

体ヘ入った食物をうまく栄養として機能させるとともに、
体内の老廃物や毒素がきちんと排出するはたらきも大切です。

医学的なことはなにもいえませんが、少なくとも、
健康体でいることは、風邪の流行に関わりなく、
きっと日々の暮らしをより豊かにしてくれると、毎日感じています

 

そして、食事だけに飽き足らず、
体調をととのえる目的でいただいている、オリジナルの薬膳茶。

こちらをカフェ風にアレンジ…。

自分の体質にあわせて、
7種類の食材・食薬を使うので、名づけて『My七宝茶』

本場のブレンドティーは『八宝茶』が多いですね。
最近では、東京の「四川豆花飯荘」でもいただきました。
(組みあわせは食材や食薬の特質・地域などによる)

ご興味のある方は、漢方医からアドバイスなどいただきながら、
独自の美味しい薬膳茶を組みたてられるとよいかと思います。

ちなみに「My七宝茶」の内容は、
陳皮、生姜、青紫蘇、枸杞の実、ナツメ、朝鮮人参、氷砂糖。

鍋にたっぷりの水と材料を投入してから数分ほど煮出せば、
すっきりとしてやや甘みもある、漢方流のお茶に。

飲み終えたら、残渣ももちろんぱくぱくします

それぞれ体を温める作用や殺菌作用、補気作用などがあり、
漢方用語で「風邪(フウジャ)」や「寒邪(カンジャ)」を除く、
といわれるものも含まれています。

まずは、
これに桂皮と梅酒、ゼラチンを加えて薬膳酒ゼリーに


青紫蘇と生姜の香りが強めに出ますが、枸杞やナツメの甘みが調和して、
歯ざわりもよく美味しくいただけます。

それから、
陳皮、生姜、青紫蘇で朝食用の薬膳スコーン
シトラス&スパイシーな味わい。


焼きたてスコーンのお供は、やはりハチミツ、
または無塩のバターが合いますね。

友人からいただいた、美味しくとろける『巣蜜』のカットも添えて

デザートレシピ
【薬膳スコーン】
(材料)4~5個分
・薄力粉…100g
・砂糖…15g
・ベーキングパウダー…小2
・無塩バター…25g
A・陳皮…5g(粉末)
 ・生姜…5g(微塵切り)
 ・青紫蘇…5枚(千切り)
B・全卵…1/2個
 ・牛乳…25cc
(作り方)
1.薄力粉・砂糖・ベーキングパウダーをふるい、
 バターと合わせてサラサラになるまでしばらく混ぜ合わせる。
 ※ダブルのホイッパーがおすすめ。
 ※パルメザンチーズのようなサラサラ感が目安。
2.Aを加え混ぜたら、Bを少しずつ加えて生地をひとまとめにし、
 冷蔵庫で1時間ほどねかせる。
3.適当な形に型抜きして、180℃オーブンで20分ほど焼きあげる。
※強力粉を使えばサクサク感が加わります。
 分量や焼き加減は各ご家庭のお好みにあわせて…。

    

今月は、名古屋へ転居したら真っ先に行きたかったイタリアン。
こちらは「敷地」の素晴らしさでも有名です。

イタリアン『THE KAWABUN NAGOYA(カワブン名古屋)』(丸の内_名古屋)

http://www.thekawabunnagoya.com/
http://www.kawabun.co.jp/
(市営地下鉄丸の内駅・久屋大通駅 各下車)

名古屋城下の官公庁街からもすぐの、
丸の内のオフィスビルの谷間にふと現れる洋館。

じつはこちらのお店の裏側には、創業400年余を誇る、
本家ともいえる日本料亭の『河文』が構えています

日本家屋の造りのあちらこちらが、
国の登録有形文化財にも指定されている貴重なもので、
歴史上、財界人のご接待などにも利用されてきた場所。

諸所の事情で、
数年前にその一部を利用して建てられたのが、
イタリアン「カワブン名古屋」なのです。

館内はいくつかのエリアに別れており、
ダイニングルームはまるで大食堂のような賑やかさ。

一面に広がる窓から眺める中庭がまた素敵です。

自由にお食事を楽しませていただける、
気さくな雰囲気も、魅力のひとつかもしれません。

(メニュー)
・ハモンイベリコ リンゴとゴルゴンゾーラチーズ
・南知多産の濃厚卵と秋野菜の焦がしバターソース
・三河湾産カマスのグリル
     アーティチョーク セミドライトマト ブロッコリー
・ずわい蟹と今市蕪のフェデリーニ サルデーニャ産カラスミ添え
・名古屋コーチンのラグーとポルチーニのタリアテッレ トリュフ風味
・シャラン産鴨の燻製とキノコソテー バルサミコヴィネグレットソース
・二種の自家製パン
・デザートのモンブラン
・コーヒー
(夜のコース6800円也、OP・税・サ別)









食前にはモエ・シャンドン、
そしてお料理は山梨県産の「登美の丘」の白と。

芳醇で、カクテルを爽やかにしたような酸味が印象的。

知多の卵は半熟仕立てで、一度くずしてから、
ソースのように野菜にからめていただきます。

あえてシンプルな味付けなので、とっても自然な味わい。
野菜の甘みと卵のコクが好くあいます。

二種のパスタも口あたりよくて、
いずれも素材にこだわり個性溢れるソースが楽しい

鴨の燻製もほどよい香りに、旨みが凝縮しています。

こちらのモンブランの素敵なところは、
仕上げでクリームを雪山のように施していること。

純白のひと皿で、
お食事がよりスペシャルなムードになります。

お店の方によれば、
おかげさまで平日のランチや休前日のディナーは、
いずれも人気が高くて予約が必要。

昼間ならラウンジを手頃なカフェとしても利用できます、
とのこと。

名古屋を訪れたら、
こちらで街歩きのひと休みも、ぜひおすすめ

 

なお「河文」の名の由来は、
尾張徳川家の料理人「河内屋文左衛門」からきたもの。

名古屋でもっとも古いといわれる老舗です

いまでは平成時代を象徴する「河文」の姿ですが、
レストラン側の凝ったデザインとともに、
敷地内の和洋折衷も、見ごたえが楽しめるかと思います。
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