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【引用・本の紹介】誰でもできる ロビイング入門 社会を変える技術

2016年04月14日 | 本の紹介
誰でもできる ロビイング入門 社会を変える技術/明智カイト/光文社新書791

まだ途中までしか読んでいないのですが、忘れないうちに引用しておきたく。

> 以下引用

でも、ひとたび何か不具合が起こったとき、自分たちが今住んでいる社会がいかに完全なものでないかということを痛いほど思い知る。(中略)日本は様々な課題を抱えている。そうした課題を解決し、日本そのものがよりよい社会になるだけでなく、他の国の手本となっていくためには、政府や行政といった形のない何かに依存しきり、自分に不都合なことが起こったときだけ顔の見えない誰かを批判する、そんな意識を変えていくことが必要だ。

> 以上引用: 2章 病児保育問題、待機児童問題のためのロビイング・駒崎弘樹

ツリーカフェをはじめたのは、木登りを広めたり自然の中にいたかったりするためではない。

「声なき声を届ける」

子どもの頃から鳥を通じて様々な地域と環境を見ていて、
生きものたちが、声を出すことなく、いなくなってしまうことを実感して、
無数の生きものたちに私達が支えられているということを
人間社会に伝えなくては、ということが 心の底に横たわっているからだと思います。

(つづく)

中公新書2305「生物多様性 / 「私」から考える進化・遺伝・生態系 /本川達雄 著

2015年05月25日 | 本の紹介
高島のいいところを どうやったら説明出来るのかな
などと考えていたところで
図書館の新刊コーナーで見かけて 手に取りました

「歌う生物学者」を自称されてる方が 歌をたった2曲に留めて
その分 長い生物学と科学の歴史を 丁寧に詰め込んで
なんともまじめに 分かるように書いてあります。
学生時代の復習をした気分になりました。
生物と付き合い続けたものの 独特の「生きもの感」が 楽しいです

それで本題、
生物多様性の高い高島の価値とはなんだ、
と説明せよと言われると、やはり

「いいところを 好きじゃない人に説明するのはものすごく難しい」
というものでした。

現代の価値観の中に生きる人間には
生きものと多様性の価値は、見事に納得いかないものか、ということを
深く掘り下げてあって面白いのですが、

抽象的なことを理解しようとする時には、
経験に裏打ちされた言葉がないと理解し難いだろうなと感じました。

サンゴ礁の海の豊穣さは、その場での体験がないと
身に沁みない、いや、沁みにくいだろうなと。

自然から離れた、厳しい環境で生きる方々に説明するには、
相手の環境を十分に理解しないと 伝わらないだろうなと思いました。

ひとつ、キーワード

環境を受け入れ、自分のものとすること
それが 生きものの大きなチカラ。

『「水族館」革命』 -【知的好奇心を楽しむ場所】のつくり方

2014年08月25日 | 本の紹介
頭がとっても疲れた時に
新書でも読んで すっきり休みたい
そんな時に 図書館に入っててくれた本です

「水族館」革命 世界初!深海水族館のつくり方
石垣幸二/宝島社新書

沼津港深海水族館 http://www.numazu-deepsea.com をつくってこられた
「海の手配師」石垣幸二さんという方のお話。

水族館に限らず、博物館やビジターセンター・資料館なんかもそうだと思うのですが
こんな【知的好奇心を楽しむ場所】のつくり方って こうだなぁ、と
わかりやすく 書いてくれている本です。


読後にひっかかったこと…

■地元の人が自慢できる施設に

「誰を連れて行っても楽しめる」「他にない」水族館であること

「地元の人が望む」ではなく、「誇りに思う」施設であることが大事で
地区外からの集客や世界的な話題性も必要なことなんだと感じられました

■子どもの目を見開かせるところに

知的好奇心を楽しむ場は、

大きくなったら ここで働きたい、とか
深海の研究者になりたい、とか
熱心に 絵を描いてくれる、とか

元々 その人の中にあった 自分が夢中になれるもの、
でも 奥にあって 自然には 開かれないものを
衝撃的に魅力的な体験を通じて 見つけ出せる 

そんな場でなくちゃ、と思います
生まれてから、人生の中で、そんな機会が それまでなかった人のために。

ロボットは涙を流すか 映画と現実の狭間【本の紹介】

2013年09月14日 | 本の紹介
これはおもしろい本です!

人間とは何か?
そんな根源的な話題を、
専門家と「サイエンスコミュニケーター」が
SF映画を通じて、いつの間にか連れて行ってくれます

そして現在起きている人間社会の変化を生み出す力の源を
理解させてくれる気がします

以前紹介した平田オリザさんの本
アンドロイド研究者の石黒先生の話が出てきて
手に取るきっかけになりました

ありがとうございます

ロボットは涙を流すか 映画と現実の狭間
石黒浩 池谷瑠絵 著

PHPサイエンス・ワールド新書
ISBN 978-4-569-77563-0
・電子版もあるようです。

【本の紹介】右利きのヘビ仮説―追うヘビ、逃げるカタツムリの右と左の共進化

2013年09月01日 | 本の紹介
優秀なる後輩が昨年出版された本です。

右利きのヘビ仮説―追うヘビ、逃げるカタツムリの右と左の共進化
https://sites.google.com/site/masakihoso/

「ひとりの大学生ー研究者のドラマ」を 面白がって読んでみるか、
という感じで読んでおもしろいのでは?と思います。

ありふれたことだけど、
世界で誰も、ちゃんと説明できないことを見つけて、それをやる!

図書館でもあちこち入っているみたいなので
ぜひ高校生、大学生に読んでほしいです!

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中身は、西表島で夜な夜なヘビを探したり
飼育しながらかたつむりを捕まえるヘビの様子を とにかくたくさん記録したり
そして、黙々と文献を調べたり、あちこち頼みまくったり。
地味で苦労ばかりのお仕事。

それでも、頭の中では
生き物の煌めく森、
気色悪い生きものも含めての大切なフィールドを胸に
キラキラいろんなことがつながっていく

世界は まだまだ分からないことだらけです。

雑木山生活誌資料 朽木村針畑谷の記録

2013年08月21日 | 本の紹介
むかーし登ったシナノキ
繊維としての利用についてTwitterで質問があったので、本棚を見てみました

書名:雑木山生活誌資料 朽木村針畑谷の記録
発行:特定非営利活動法人 杣の会

p.133 引用
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 シナはさつきの頃に山へ行って木を切り、皮をはぎ、芯は捨てます。はいだ皮は荒皮を
取らずに、そのまま水に浸け秋まで置いて腐らします。「浸けとくのは、どんぶりこのとこ
がええんや。流れ川でも、十分つかっとりゃええけんど、出たらあかん、水から上がっと
ったところは、固え固えもんになってしもて、あかんのやわ、そやし浮かんように、押さえ
とかなあかん。」
 夏中、水に浸けて腐らせたシナの皮は、川(流れ川)で洗うと、しごきも何もしなくて
もパラっときれいに離れます。このシナの繊維は、丈夫なのでミノを編んだり、テゴを編
んだり、カサのズコや、セイロに敷いて使う布に利用します。また、シナは水をはじくと
いって、深いクツを編むのにも使用しました。    (小玉光子)

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この本には他に麻やフジについて書いてあります。
大学に入った頃に見せてもらった資料です。
針畑に連れて行ってもらい、芦生にも連れて行ってもらい
ホトラ山を歩いたり炭を焼いたり。
民俗学的なアプローチに触れた、最初の頃でした。

「わかりあえないことから/平田オリザ」本の紹介

2013年05月28日 | 本の紹介
まだ半分しか読んでいないのに紹介するのもどうかと思いつつ
このわくわく感を 今書いておこうかと思ったので.

わかりあえないことから コミュニケーション能力とは何か
平田オリザ・講談社現代新書

コミュニケーション能力が低いとか,コミュニケーションがうまくいかない等といったように
「コミュニケーション」はよく使われる言葉ですが
その意味するところが,実はいくつか異なる状態がある、ということが書かれていて
ものすごく腑に落ちました.
頭の中の霧が晴れるような気持ちです.

コミュニケーションを教える方,人に何かを伝えること,
そして言葉を含めた身体を使って表現することに興味のある方には
おもしろい本だと思います.

中身とは少し離れるのですが,印象に残った言葉を少し引用します

…だがしかし、「説明する」ということは虚しいことでもある。(中略)
 本当に私たちが行なっていかなければならない精神の開国は、おそらくこの空虚に耐えるという点にある。
 このコミュニケーションのダブルバインドを乗り越えるというのは、この虚しさに耐えるということだ。

植物図鑑/有川浩

2013年05月09日 | 本の紹介
facebookで教えてもらって、図書館で借りてみました

図書館戦争シリーズをはじめ、
有川浩さんの作品は他にも読んでいたので想像済みでしたが
それをはるかに上回る、あまりの甘さに、読書スピードが鈍るにぶる

延長しようと図書館に行ったら予約が入っていて
まだ半分過ぎしか読んでなかったけど 返そうとしたら、

「いや、まだ期限があります!大丈夫です!」

と 強く つよく!訴えられました
止むなく持ち帰り、読んで、よんで、今日読み終えて返却しました


最後まで読んで、よかったです。本当によかったです。あぶなかった。
今津図書館のお姉さん、ありがとうございます!図書館職員の鏡です

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高島暮らしも はや8年目
料理は好きだけど 猛烈に意欲がわかないために 徹底的に無視してましたが、
なぜか この春は緑がまぶしくて、
耐え切れず ちょろちょろ山菜を食べたりしていました

この本の、街の外れレベルとは桁が違う豊かな高島
わが家の庭だけでも おいしい(はず)草が たくさん。

さてさて…
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ということではないのですが、たくさん食べる草を採りました!
今日は いろいろもらう日のようで
草刈りしてた お兄さんに声をかけて もらいました


…大丈夫、ヤギ用です、高島市新旭水鳥観察センターにいる
ぎゅうぎゅうに詰めて、黄色いコンテナ8個分。
もりもり食べてくれました。ありがとうございました!

ちいさな うみの かくれんぼ / 齋藤槙 (ちいさなかがくのとも 2013年5月号)

2013年04月18日 | 本の紹介
本屋さんで見かけて
思わず 引きこまれてしまいました

海の生きものたちや岩、風景の細やかな色づかい
こころの中にある 色が そのまま そこにある

「ちいさなうみ」を見つめる 子どもの
わくわく どきどき感が伝わってきて 衝撃的です

子どもたちに ぜひ 見てもらいたいです

福音館書店にて
http://www.fukuinkan.co.jp/magadetails.php?goods_id=23041

(再) 自分の中に毒を持て―あなたは“常識人間”を捨てられるか/岡本太郎

2012年08月18日 | 本の紹介
思えば4年前に読んだ本
急に思い出して 衝動買いです

自分の中に毒を持て―あなたは“常識人間”を捨てられるか
岡本太郎

これを 自分の主張として それであってます

一つだけ引用を

《幼い子供にとって天地のあらゆる現象ー朝、日がさし出る、雨が降る、虫が鳴いて動いている、何もかもが不思議だ。日毎に夢をひらく、自分にぶつかってくる言いようのない衝撃。そこに無条件に生きることのよろこびを感じとりながら成長していくのだ。》

目を 心を ひらこう