秋の能登路～鰐崎の間垣～

珠洲市馬緤町鰐崎の"間垣"。
海岸沿いの家には、日本海から吹き付ける強い潮風から家を守る竹の垣根"間垣"が見られます。
間垣は、奥能登の厳しい自然の中で暮らす人々の知恵です



輪島市の"間垣の里"として知られる大沢や上大沢では集落全体を囲むように間垣が広がっていますが、このあたりでは数軒の家で残されているだけです



間垣は北風を防ぐといより"風を柔らかく受け止める"ための工夫。
組まれた竹の隙間は北風の強い力を分散させ家とともに垣根そのものも守っています。
間垣は冬のものってイメージがありますが、夏は強い日差しを遮ってくれるので中は涼しく過ごすことができ、一年中大活躍しています。



自然に抗うより、自然とともに暮らしていく能登の人が古来より受け継いできた得た知恵のひとつが"間垣"。

自然を征服・支配しようとする西洋的な考え方に対して、自然とともに暮らしその恵みを共有しよとする日本的な思いが能登には色濃く残されていて、数多いお祭り(神事)もその表れです。



岩場の多い奥能登の海岸ですが、珠洲市馬緤町鰐崎の海岸には砂浜が広がっています。
近くにはかつて鰐崎野営場(キャンプ場)がありましたが、2003年度で営業を休止したそうです



小さな岬の向こうは高屋漁港で禄剛崎はすぐそこです。



山が海に迫っているので海と紅葉の両方をいっぺんに楽しめるのって、もしかして能登ならでは？





もうじきに厳しい冬がやってきて、紅葉した木々の葉も強い海風であっという間に散ってしまいます。