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楽天田尾監督解任の真の理由?

2005年11月29日 | スポーツ・プロ野球など

nikkeibpのビジネススタイルコラムにこんな記事が載っていました。

楽天田尾監督解任の真の理由

当ブログでも田尾監督の1年での解任には異を唱えたのですが、この記事では三木谷オーナー、島田社長が解任の理由について語っています。

要約は下記のとおりです。

●2005年シーズンは準備が忙しく、勝利というものが球団経営に必要だと感じたのが8月以降であった。

●今年の実力からすれば誰が監督をやっても同じ結果となったと思う。

●3,4年後に強くなるということを見据えると、新人の田尾監督よりも経験豊富な野村監督を起用する方が良い。

勝利というのが球団経営上やはり重要である、という点はまあ当たり前といえば当たり前です。野球は真剣勝負を見せるエンターテイメントですから、負けてもヘラヘラしているチームからファンが離れていくのは当然でしょう。また、今年の実力からすれば誰が監督をやっても同じ結果である、というのも正しい認識だと思います。

違和感を覚えるのは、3,4年後に強くなるには田尾監督ではだめで野村監督である、としている部分です。野村監督が3,4年でチームを強くしたのはもう15年も前のことです。1990年にヤクルトの監督に就任し、それまで万年Bクラスだったチームを1992年にリーグ優勝、1993年に日本一に導いた実績は確かに偉大でした。しかし、そのときですら就任した1990年は5位でした。さらに、1999年~2001年に阪神を率いたときは3年連続で最下位であり短期間でのチーム育成に失敗しているのも事実です。また、既に70歳になろうとする監督の年齢も不安材料でしょう。北海道から九州まで本拠地が広範囲にわたるパリーグでは3日毎に長距離移動を強いられます。3年間で強くなるまでに監督が体調を崩さないとも限りません。

記事の中で島田社長は「田尾監督に続投してもらえれば5年、10年後には強いチームにしてもらえると思う。だが、我々はもっと早く強くしたいのだ。」と言っています。しかし、「今年は誰が指揮しても同じ結果」と言いさらに「FAや外国人に頼る補強には限界がある」とも言っており、監督交代や選手補強によってもさほど勝利に近づくことができないとの認識を示しています。にもかかわらずなぜ監督交代なのでしょうか。現状認識と対策に一貫性が無さ過ぎます。普通の球団なら投手陣の強化とか、10年働ける正捕手の獲得とか、もう少し具体的な補強案が出てきてもおかしくないはずですが、実際は監督が変われば何とかしてくれるだろう程度の認識しか無く、強くなるための戦略が今ひとつ書ききれていないのではないでしょうか。

結局のところ今回の記事においても、田尾監督の解任は予想外の負け方を喫したので監督に責任を取らせて辞めさせた、という大方の見方を覆す論拠にはなっていないように思えます。


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1 コメント

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同感です。 (高田 博行)
2005-11-29 23:04:33
所詮、三木谷君は、あの程度の人間なのでしょう。Respectされるような経営者にはなれない。
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