ショパンのつぶやき

のなかどうぶつ病院の診療日誌

「火の鳥」 東南アジアから誘いか?

2015-09-30 18:01:19 | 日記


先週土曜日に珍しい鳥がやってきた。
庭に落ちてきて飛べずにいるのでどうしたらいいかとの電話。
鳥インフルエンザの関連から、野鳥が落ちていたら触らずに役所に届けるようになっているが、土曜の午後でどこも開いてない。
片方の翼がだらりと下がって飛べないだけで病気ではないらしい。
月曜になれば鳥獣保護センターに届けるが、そのままにしておくのは可哀そうだとのこと。
やってきたのは、オウムに似てくちばしは大きく朱色、体は鮮やかな茶で背中に青い模様。
近所のペットの鳥が逃げ出したのか?
X線で見ると左の上腕骨がボッキリ折れ、周囲に出血を起こしていた。
手を出すと大きなくちばしで噛んでくる。痛くはないがその元気があるだけりっぱ。
応急処置をして鳥の種類を調べると「アカショウビン」。
夏日本にやってきて森や林に住んでいる渡り鳥。別名「火の鳥」名前は聞いたことがあるが山育ちの僕も初めてお目にかかる。
川魚やザリガニ、昆虫などが主食で、家庭で長期に飼うのは難しいため、この後の治療はセンターにお願いする。
東南アジア一帯に生息、夏場北上して繁殖しこれから南回帰という大事な時期。この骨折ではしばらく帰れないだろう。早く良くなって来年は南を目指せ。

カワイイ顔して ワンさと排出 犬回虫

2015-09-08 17:32:49 | 日記


 I ちゃんは生後2ヶ月、県外のブリーダーさんとこまで車で引き取りに行ってきたとのこと。

 先週、健康検査とワクチン接種、寄生虫駆除のため来院。
すでに4.7kgの モコモコ レトリバー。

今朝大量に寄生虫を排出し、便に血が混じっていると再来院。

検査中に便意をもよおし診察台でドバーッと!
白いソーメン様の犬回虫。長さ5cmくらい。その数およそ30匹。
肛門にも10匹くらいがつかえている。大量の排出は圧巻!

犬回虫は先週の駆虫剤で弱って排出されたが、その他にもコクシジウムが多数寄生しており、出血はその影響もあるようだ。
子犬販売前に駆除してくれればいいのに。

そういえば、昨日来院したシバ君6歳もブリーダーさんから引き取られたばかりで、フィラリアが気になると健康検査に来院。
予防はほとんどされていなかったようで、血液検査でミクロフィラリアを検出し、抗体反応でも成虫寄生の反応が出た。

 フィラリア予防はそれほど高いものではないが、多頭飼いのブリーダーさんでは費用も高くなる。
しかし哺乳期は子犬の一生を決める大事な時期だけに、基本的な衛生面はきちんとしてもらいたいものだ。

写真はコクシジウム 顕微鏡写真