ショパンのつぶやき

のなかどうぶつ病院の診療日誌

応援のおかげで 退院しました

2013-07-29 16:41:59 | インポート
子どもに踏まれて瀕死のネコちゃん。
幾度もあきらめかけ、安楽死も依頼されましたが何とか生還しました。
瞳孔散大したままで眠り続け、一時は注射にも無反応。
ところが、5日目になると注射に必死に抵抗を見せ、目にも生気が戻って電解質液も飲めるようになりました。
骨折はしていないのですが、神経系を傷つけているようで、右側への硬直が時々出ます。
それでも99%無理だと思っていただけに生命力に驚きました。
先日退院して家に帰っていきましたが、これで、踏んだ子はトラウマにとらわれずに済むかと思います。
皆様の応援ありがとうございました。

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お庭にご注意(その2)

2013-07-07 16:37:24 | インポート
犬に砂粒のようなものがたくさん付いているのですが~と、来院したワンコちゃん。
見ると背中から全身にかけて、1mm以下のものから2mmくらいのものがびっしり付いている。
たまに、5mm位の吸血したダニが1匹くらい付いているのは見たが、ここまで無数についている犬は見たことがない。

幼少のころ阿蘇で育った僕は、家に飼っていた牛の内股からお尻にかけてビッチリ付いているダニを知っている。しかし、それは昭和40年代のお話で、今阿蘇の牧場でもめったにお目にかかることはない。

聞くと、家の庭に10坪ほどの芝生があって、ワンコはそこで自由に暮らしている。
昨年も子どもが何か付いていると言っていたが気にしなかった。今年も同じように言うので見ると確かに付いている。もしかしたらと。

正解です、これがダニですよ。「エーッ やっぱり」
すぐに駆虫剤を滴下し、家の芝生の殺虫剤散布を勧めた。
しかし、ダニは頑固ですからすぐには消えません、数年かかるかもしれませんよ。

ダニ駆除の歴史は長く、
①BHCという強力な殺虫剤を直接牛の体に散布 
②牧野に殺虫剤を手で散布 
③ヘリコプターで大規模に牧野に殺虫剤を散布 
④牛の背中に駆虫剤を滴下

これを数十年かけ、数百億円という大規模な補助金を投下して何とかきれいになっている。
 
今年も牧野の牛たちは、ワンコと同じように毎月背中に薬剤滴下をしながらダニ対策をやっている。

庭がこんなに汚染されないよう、ワンコのノミ・ダニ駆虫剤は定期的に実施しましょう。



 
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