ショパンのつぶやき

のなかどうぶつ病院の診療日誌

お拾いネコのラッシュ

2013-06-27 18:21:33 | インポート

朝8時半前に携帯が鳴る。拾った子猫がケガしているので。と。
来院された30代後半の女性の紙袋には瀕死の子ネコ。
時間がたって出血は止まっているが冷たく心音も弱い。すぐに保育器に入れて処置。
1時間ほどで動き出すが手足がマヒしている。X線を見ると骨折はないが脳に血腫。

水分を補給し口にフードを持っていくと頭を傾けたままだがよく食べる。
夕方見に来られたが、彼女の家には犬2匹がいてこの上ネコを飼うのは難しいとのことで、今夜は入院。

次の日、子ネコは元気になって頭を持ち上げるようになったが、手足に力が入らず立ち上がることはできない。
彼女は「助けた方が良かったのか?」と職場でのことを話された。結論、生きていれば見過ごしできないし、やはり助けて良かったと思う。
お昼に引き取りに来られ、愛護センターに届けられた。運動機能に問題なければ引き取りはあるかもしれないが、この状態ではなかなか難しい。

同じ日には重なるもので、夜に帰った途端にまた携帯に呼び出された。

今度は20代の男性。体格の良い彼の手の平には2か月前くらいの子ネコ。
ウイルス性鼻気管炎に感染しているようで、瞼は腫れて涙と鼻水がひどい。

夕方会社の駐車場で子ネコがすり寄ってきて離れない、病気のようで見てほしいと。
処置をしたものの食欲が出ない。

その晩は連れて帰られ、次の日、何も食べないのでと再来院。
補液と栄養給与を実施。自分で飲んでくれないとどうしようもない。
彼の場合も、独身でアパート暮らし、猫は飼えないので会社の誰かに引き取って貰うとのこと。

それにしても、この1・2週で拾いネコ関連での来院は5件。
心の優しい人に拾われている。


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お庭にご注意(その1)

2013-06-23 16:55:11 | インポート
ある日曜日  車の通りも少なく、平穏な一日が始まろうとした中に1本の電話

ワンコの足に針金のようなものが刺さっているので との緊急電話

緊急の割には待つこと小1時間

やってきたワンコの足には直径2㎝ほどの輪っかが指を上下に挟むように肉球に刺さっていた。
診察台に載せるとおとなしくなり、食い込んだ輪っかは意外と簡単に外れた。

1cmくらい深く食い込んでいたが出血も少なく、傷口に「魔法の薬」を塗っておしまい。

聞くと朝の散歩に出かけようとした時に気づいて外そうとしたが触らせなかった。
近くの病院が開いていなかったため30分かけてここまで来院された。

治療費は要りませんよと伝えたが、それでは申し訳ないとフィラリア予防をして帰られた。

金具よく見ると、どうも洗濯バサミのバネの部分。
どこにでも落ちていそうな物だけにどうやって刺さったのか不思議。

庭にはご注意を!


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早く大きくなれよ ね こそだて  

2013-06-06 10:40:55 | インポート

家の塀と田んぼの間の植え込みで1匹だけ泣いていました。
可哀想になり拾ってきたものの一人暮らし。
4時間おきに授乳があるので一人残して留守できない。
今夜出かける用事があるのでその間だけのお預りとのことで、お引き受けしました。

体重約200gちょっとで生後2週間というところか。それにしてもまあ泣く鳴く!
お腹が空いたかな。
ワクチンができるようになったら猫カフェで引き取ってくれるとのことで、それまで ねこそだて 頑張りますと帰って行かれた。
いい人にめぐりあったね あいチャン。



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尿道結石治療に効果(治験その2)

2013-06-05 00:44:20 | インポート
シュナウザーのオス10歳
もともとこの犬種は遺伝的に尿道結石になりやすく、この犬も以前から症状を繰り返していた。

その度にカテーテルで物理的に結石を押しこんだりして対応していたが、今回は特にひどく、いきみを繰り返すものの排尿できなくなっていた。

症状が出始めてから1日が経過し、尿路を外から揉んでもうまくいかない。

一般的にはカテーテル挿入か外科的手術により結石を取り出すが、今回は人体薬の尿路拡張剤を投与した。
併せてPH改善薬を投与し尿石の排出を待った。

投薬12時間後に濁った大量の尿が排出され、その後半日ほど濁った尿が排出された後、透明な尿になり結石は排出された。
膀胱破裂の危険性はあったが間一髪で回避できた。

外科手術やカテーテル挿入などの物理的な方法に比べると若干時間はかかったが、処置が容易で経費も安く、そのあとの回復が早いなど実用的な処置と思われる。

欲を言えば、発見から経過時間が早ければ、犬も苦痛が少なく投薬で十分だと思われる。

シュナウザーなど持病のある犬種では早期発見と早めの処置、本当を言えば日頃のPHコントロールが大事。


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2か月ぶりのお休み

2013-06-04 18:26:48 | インポート
6月2日は開院2か月目となりますが、始めてお休みをいただきました。この間お客さんは少ないのですが無休でやってきました。
新規開院の所によくぞ来ていただき感謝しています。

当日はC大学の父母会熊本県支部の総会を開催しました。総会に引き続き大学主催で進路説明会や保護者相談会が開かれ、時間一杯まで熱心な相談会になりました。

今回から特別講演としてOBに来ていただき、保護者への進路決定にかかわる心構え等のアドバイスを受けました。
1回目として東区役所区長Nさんにご足労願いました。

個人的にも以前からの知り合いでもあり、懇親会までおいでいただき久しぶりに話ができました。

懇親会後の2次会は桜の馬場で大学の方々に熊本名物「馬刺し」を味わっていただきました。
馬刺しも極上で本当においしの連発!馬肉の溶岩焼きはさらに絶品で、私たち県人でもなかなか味わえないごちそうでした。

ある保護者曰く 息子がC大学に行った意味がやっと分かった。C大はこの雰囲気が良いんだと。
息子が帰ったら是非ここに連れて来ようと。(ムム納得?)


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溶岩焼き

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