ふわふわな記憶

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『スロウスタート』 第2巻、いつかきっと辿り着くゴールへのお話

2015-08-28 02:45:00 | まんがタイムきらら
『スロウスタート』 第2巻 感想

(前巻の感想はこちら→スロウスタート 1巻 特典と感想
 
2巻は14話~25話までを収録(まんがタイムきらら2014年7月号、2014年9月号~2015年6月号分を収録)。




 8/27は『スロウスタート』の第2巻が発売された。きらら本誌の方でも増ページやセンターカラー、2話連続掲載など誌面の中で存在感を増していき、今月のきらら本誌でついに待ちに待った初の表紙化を果たし、完全にきらら本誌を代表する作品の一つになったよね。

 もうホントにね、花名ちゃんのかわいさが青天井過ぎてニヤニヤが止まらない。加えて、自由奔放で起爆剤として場を盛り上げるたまちゃんとツッコミ役兼お姉さんポジションの栄依子ちゃんのやり取りのおもしろさや栄依子ちゃんにどっぷり甘える冠ちゃんのマスコットぶりが素晴らしいの一言。自然と頬がゆるんでしまうレベルです。


 そして、2巻では栄依子ちゃんの栄養を気にして、「妹汁」を持たせてくれる妹の光希ちゃんが登場する。栄依子ちゃんハーレムの一員は名前の頭文字が熟語になるのが面白い。
<栄依子ちゃんハーレム>
栄依子ちゃん&光希ちゃん・・・「栄光」
栄依子ちゃん&冠ちゃん・・・「栄冠」
栄依子ちゃん&花名ちゃん・・・「栄華(花)」
榎並清瀬先生&栄依子ちゃん・・・「清栄」


赤面の冠ちゃん


 なんだこのかっこいいセリフは.....!これはマジで恋する10秒前である。赤面する冠ちゃんがとにかくかわいいのである。栄依子ちゃんの誕生日に指輪をプレゼントしているし、冠ちゃんの両親は栄依子ちゃんのファンだし、もうこれは結婚も近いね。いやはや、光希ちゃんの登場回かと思いきや栄依子ちゃんと冠ちゃんのイチャイチャっぷりに悶えることになるとは本誌を読んだ時もあまりの尊さにノックアウトさせられるレベルだった。しかもこんな口説き文句をさらっと言う栄依子ちゃんも榎並先生の一言に赤面させられてしまうような乙女ですからね。


 しかしながら、この圧倒的なかわいさ力に溢れている『スロウスタート』に絶妙なスパイスを与えているのは、やはり時折描かれる花名ちゃんの逡巡にある。



人との距離感


 この作品のキモはやはり花名ちゃんの成長にあるだろう。主人公の花名ちゃんは高校受験の時期におたふく風邪に感染し、高校受験ができず、浪人することになった。自分のことを知らない人ばかりの環境でもう一度やり直すため、地元を離れ、従姉妹の志温さんが住んでいるアパートで独り暮らしをすることになった。1年遅れで高校生としてスタートをした花名ちゃんは浪人していることを友達のたまちゃん達に言えないでいた。


 きっと花名ちゃんが浪人したことを知ってもたまちゃんたちとの関係が変わることはないだろう。むしろ、たまちゃんたちは花名ちゃんのスタートが1年遅れたことがきっかけで同じクラスになり友達になることが出来たことを前向きに解釈をしてくれる優しさを持った友達だとさえ思う。

 でも、たとえそうだと思っても花名ちゃんが「本当のこと」を打ち明けるのをためらってしまう気持ちもわかるのだ。周りにとっては気にならないことでも本人にとってはずっと背負っていくようなトラウマということは決して珍しくない。

 それに、栄依子ちゃんは誰とでもすぐに仲良くなれるようなコミュ力の持ち主で、たまちゃんも物怖じせずマイペースに人と関わりが出来る人。コミュ力の低い冠ちゃんも自分から動かなくとも愛されるチヤホヤ枠なわけです。要するに、たまちゃんたちは花名ちゃんが持っていないものを持っている人たちだ。だからこそ、自分の悩みをわかってもらえなかったら・・・と考えてしまうのだと思う。



確かな一歩


 大学受験が上手くいかず花名ちゃんと同じ境遇にいる万年さんに対して花名ちゃんは確かな一歩を踏み出すことが出来た。それは、同種の悩みを抱え、自分の悩みを理解してくれる人であったから。そして、たまちゃんたちに話す事が出来ないのはきっとどう思われるかが怖いからである。

 
 「友達だからどんなことでも話さなければいけない」ということはないし、花名ちゃんは嘘をついているわけでもないけれど、でも意図的に本当のことを言わないのは、嘘をついているのと似たようなものではあるよね。だからこそ、花名ちゃんはたまちゃんたちがありのままに接してくれて、その優しさに触れるたびに友達を信じきれていない自分の弱さに涙が出るんだなと思う。




それでも・・・いつかきっと

 いつか「本当のこと」を話せる日が来るのだろうか。ふとしたことでバレてしまうのでもなく、自分の口からきちんと伝えることが出来たらいいね。きっとその時が『スロウスタート』におけるゴールだと思うけれど、少しずつでも確かな一歩を積み重ねて花名ちゃんがそのゴール地点に辿り着ける日が来るその瞬間を楽しみにしつつ、今はただその道のりを毎月楽しく読ませてもらうことにしましょう。大丈夫、昨日より、進んでる。花名ちゃん頑張れ!





 一部通販で頼んでしまったため届いていない分もあるけれど、当日に購入できたのは7冊。とらのあな特典のネコ耳花名ちゃんのかわいさと言ったら悶絶もの。最初は花名ちゃん&たまちゃんコンビが正義だと思っていたけれど、なかなかどうして花名ちゃん&冠ちゃんコンビも素晴らしい。特典は様々なカップリングが見れるのが嬉しいね。第3巻も大いに期待しております。


3 コメント

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Unknown (Unknown)
2015-08-29 22:37:30
志温ちゃんのお胸にダイブしたい
たぷんたぷんぽよんぽよん
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Unknown (ふわふわ)
2015-08-29 21:51:55
花名ちゃんも栄依子ちゃんハーレムの一員みたいな書き方してますが、花名ちゃんは多分友達以上の感情を抱いていないでしょうけれど。
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Unknown (Unknown)
2015-08-29 20:48:39
栄依子ちゃんはハーレムを築きすぎ!
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