『ビビッド・モンスターズ・クロニクル』 第1巻 感想
ミラクで絶賛連載中の『ビビッド・モンスターズ・クロニクル』こと通称『ビビモン』。連載を読んでいる時には、そこまで強いインパクトはなくて安定しておもしろいなと感じる程度だったんだけど、1冊の単行本として一気に再読するとこれがなかなかどうしておもしろい。ビビッときたね。ゲーム作りを題材にしている作品(『NEW GAME!』とか『ステラのまほう』など）や、ゲーム廃人が登場する作品（『まーぶるインスパイア』など）ならいくつか「まんがタイムきらら」系列誌の作品でも他に例はあるけれど、オンラインゲームを題材にした作品ってあまりないよなぁ...と。
切り口の新鮮さもそうなんだけど、ネタがキレッキレでおもしろい。オチオチ電車の中で読んでいると変人の烙印を押されてしまうくらいニヤニヤ笑わされてしまう。
そして、何よりも、この作品の凄いところは『ビビッド・モンスターズ・クロニクル』をプレイしたい！と思わせる魅力に溢れてること。話数が進むにつれて『ビビモン』ワールドに惹きこまれて、どっぷり浸かってる感じ。そう感じさせることは、ゲームを題材にするうえで最も重要な要素だと思うね。キキ先生の話作りの巧さにはただただ惚れ惚れするのみ。
連絡が取れなくなった姉を探すために『ビビッド・モンスターズ・クロニクル』と呼ばれるオンラインゲームの世界へと足を踏み入れる主人公の牧野夢子さん（15歳）。プレイヤーキャラのアバターを自由にキャラメイク出来、「剣士」・「魔術師」・「治療士」という3つのジョブを自由に選択して、将来的に上位のジョブへと転職できるという点はよくあるゲームなのだけど、『ビビモン』の最大の魅力は自分でデザインしたキャラクターをパートナーに出来ること。
夢子さんがゲームを開始しようとするところから物語は始まるのだけど、もうね、キャラクターネームの申請の時点で「ボン・キュ・ボン」って、小学生男子かよ...ｗｗｗとツッコミたくなるくらいの適当な名前にしてるのが笑える。そうなんだよなぁ。キャラクターネームをいじって遊ぶのってわりと楽しかったりするよね。下手にキャラネームをいかがわしいネタネームにすると、凄いシリアスなシーンでもシュールになるんだよなぁ...。
そんなこんなで、ゲームをスタートした夢子さんだが、「始まりの平原」で早速モンスターと遭遇。そして、パートナーの「プカリン」は開始10分で死亡...ｗ
早いよ！最速過ぎる。しかし、あれだね。夢子さんを救った女装天使（夢子さん命名）は夢子さんの探しているお姉さん臭がプンプンしますね。作りこまれたゲームの多くは最初のフィールドで起こった出来事が重要だったりする法則である。わからんけども。
「復活の薬草」を自分で食べるというド天然っぷりである。このテンポのいいキレッキレのネタが最高におもしろい。ガール・ミーツ・ガールは「まんがタイムきらら」の基本なんだけど、ゲームの中での出会いだと、出会い一つとってもおもしろく表現出来るっていうのは強みだなぁ。
しかも、『ビビモン』の更におもしろいところは現実世界とゲーム世界が明確に区別されているんだけど、ゲーム世界での出会いと経験が現実の世界へと影響していくことだなぁと。
ゲーム世界で出会った二人、夢子さんとあずきさんは同じ学校のクラスメートであることが早い段階で発覚して、友達になるというゲームものの王道を貫く導入なんだけれど、ゲーム世界でのあんこさん（キャラネーム）は、ゲームの設定や攻略方法などを教えてくれる頼れる先輩キャラなのに対し、現実世界でのあずきさんは人見知りで友達のいない引っ込み思案というめんどくさくもかわいい性格。現実世界で喋るよりもキーボードをタイピングして、ゲーム世界で会話した方が早いというゲーマーの鏡みたいなあずきさんがどんどん夢子さんと会話したくて仲良くなりたくてと変わっていくのが最高にニヤニヤ出来る。
そうそう、これです。これですよ。おんなのこがおんなのこに抱く「特別な友達」という感情が最高にニヤニヤ出来るっていうもの。小気味よい切れ味抜群のギャグでニヤニヤし、夢子さんにご執心のあずきさんの姿を見て更にニヤニヤ出来る。しかもゲームものとしての世界観も充実しているというね。笑いあり、百合あり、ストーリーあり。3拍子揃って完成度が高くて、安心して読んでいられる。
物語が進むにつれて仲間が増えていくんだけど、ゲーム世界が広がっていくだけでなく現実世界の人間関係も広がっていくという構図がおもしろい。ゲームではどんなストーリーが待ち受けているのか、そしてそれに付随して現実での夢子さんたちにはどんな影響があるのか。その2つを楽しめて、2度おいしい。ゲーム世界と現実世界、今後どう物語が展開されていくのか2倍で楽しみです。
ボン・キュ・ボン！？
ミラクで絶賛連載中の『ビビッド・モンスターズ・クロニクル』こと通称『ビビモン』。連載を読んでいる時には、そこまで強いインパクトはなくて安定しておもしろいなと感じる程度だったんだけど、1冊の単行本として一気に再読するとこれがなかなかどうしておもしろい。ビビッときたね。ゲーム作りを題材にしている作品(『NEW GAME!』とか『ステラのまほう』など）や、ゲーム廃人が登場する作品（『まーぶるインスパイア』など）ならいくつか「まんがタイムきらら」系列誌の作品でも他に例はあるけれど、オンラインゲームを題材にした作品ってあまりないよなぁ...と。
切り口の新鮮さもそうなんだけど、ネタがキレッキレでおもしろい。オチオチ電車の中で読んでいると変人の烙印を押されてしまうくらいニヤニヤ笑わされてしまう。
そして、何よりも、この作品の凄いところは『ビビッド・モンスターズ・クロニクル』をプレイしたい！と思わせる魅力に溢れてること。話数が進むにつれて『ビビモン』ワールドに惹きこまれて、どっぷり浸かってる感じ。そう感じさせることは、ゲームを題材にするうえで最も重要な要素だと思うね。キキ先生の話作りの巧さにはただただ惚れ惚れするのみ。
Girl meets girl in game!
連絡が取れなくなった姉を探すために『ビビッド・モンスターズ・クロニクル』と呼ばれるオンラインゲームの世界へと足を踏み入れる主人公の牧野夢子さん（15歳）。プレイヤーキャラのアバターを自由にキャラメイク出来、「剣士」・「魔術師」・「治療士」という3つのジョブを自由に選択して、将来的に上位のジョブへと転職できるという点はよくあるゲームなのだけど、『ビビモン』の最大の魅力は自分でデザインしたキャラクターをパートナーに出来ること。
夢子さんがゲームを開始しようとするところから物語は始まるのだけど、もうね、キャラクターネームの申請の時点で「ボン・キュ・ボン」って、小学生男子かよ...ｗｗｗとツッコミたくなるくらいの適当な名前にしてるのが笑える。そうなんだよなぁ。キャラクターネームをいじって遊ぶのってわりと楽しかったりするよね。下手にキャラネームをいかがわしいネタネームにすると、凄いシリアスなシーンでもシュールになるんだよなぁ...。
そんなこんなで、ゲームをスタートした夢子さんだが、「始まりの平原」で早速モンスターと遭遇。そして、パートナーの「プカリン」は開始10分で死亡...ｗ
早いよ！最速過ぎる。しかし、あれだね。夢子さんを救った女装天使（夢子さん命名）は夢子さんの探しているお姉さん臭がプンプンしますね。作りこまれたゲームの多くは最初のフィールドで起こった出来事が重要だったりする法則である。わからんけども。
あんこさんとの出会い
「復活の薬草」を自分で食べるというド天然っぷりである。このテンポのいいキレッキレのネタが最高におもしろい。ガール・ミーツ・ガールは「まんがタイムきらら」の基本なんだけど、ゲームの中での出会いだと、出会い一つとってもおもしろく表現出来るっていうのは強みだなぁ。
しかも、『ビビモン』の更におもしろいところは現実世界とゲーム世界が明確に区別されているんだけど、ゲーム世界での出会いと経験が現実の世界へと影響していくことだなぁと。
ゲーム世界で出会った二人、夢子さんとあずきさんは同じ学校のクラスメートであることが早い段階で発覚して、友達になるというゲームものの王道を貫く導入なんだけれど、ゲーム世界でのあんこさん（キャラネーム）は、ゲームの設定や攻略方法などを教えてくれる頼れる先輩キャラなのに対し、現実世界でのあずきさんは人見知りで友達のいない引っ込み思案というめんどくさくもかわいい性格。現実世界で喋るよりもキーボードをタイピングして、ゲーム世界で会話した方が早いというゲーマーの鏡みたいなあずきさんがどんどん夢子さんと会話したくて仲良くなりたくてと変わっていくのが最高にニヤニヤ出来る。
もっと仲良くなりたい
そうそう、これです。これですよ。おんなのこがおんなのこに抱く「特別な友達」という感情が最高にニヤニヤ出来るっていうもの。小気味よい切れ味抜群のギャグでニヤニヤし、夢子さんにご執心のあずきさんの姿を見て更にニヤニヤ出来る。しかもゲームものとしての世界観も充実しているというね。笑いあり、百合あり、ストーリーあり。3拍子揃って完成度が高くて、安心して読んでいられる。
物語が進むにつれて仲間が増えていくんだけど、ゲーム世界が広がっていくだけでなく現実世界の人間関係も広がっていくという構図がおもしろい。ゲームではどんなストーリーが待ち受けているのか、そしてそれに付随して現実での夢子さんたちにはどんな影響があるのか。その2つを楽しめて、2度おいしい。ゲーム世界と現実世界、今後どう物語が展開されていくのか2倍で楽しみです。
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