のぼさん趣味のブログ

Railway and Dish
鉄道と料理の紹介です

技術者が育たない原因の一つ?

2021年05月14日 | 建設業

努力しない技術者を保険制度が守りすぎ!

 

建築には「瑕疵担保保証」という制度、そして「契約不適合責任」に民法が改正された?

しかし、根本は変わっていないので「技術者観点」より記述してみます。

従前の瑕疵担保とは?

やんわり書けば、「通常施工されるべきものがなされていない債務を確実に行う」ことを保証しなさいという意味

問題のない「建物」をお引渡ししていれば「何ら問題はない」んですが、

この手のトラブルが結構多いのが実情なのは技術者として恥ずかしいです。

では、具体例を示してみます。

「通常取り付けるべき補強」をしていなかった為に「手すりが外れた」としましょう。

手すりを持つ側の心理からすれば「手すりは外れない」という認識を持っていますよね

施工側もその認識で「手すりが外れない」ように施工を行っていたはず。

それでも「外れました」というのが「瑕疵担保保証」の本来のあるべきです。
(通常、するべきであった工事をしていたのにも関わらず起こってしまったという意味です)

瑕疵担保には関係ないですが、使用者から見て「この手摺外れそう?」と予見していて、やはり「外れた」場合は

使用者にも「過失あり」と判断される場合があると思いますので注意されたし

このようなトラブルを保証しますよというのが「瑕疵担保保証制度」になります。

しかし、支払われる保険金上限が2000万円(オプションで増やせる)なので、基礎の損害等は保険だけでは難しいです。


※民法の改正による「不適合責任」について

1.追完請求

買主(発注者)→売主(請負者)に対して、契約に適合する状態にするための補修等を請求出来る

2.代金減額請求

不適合相当に相応しい減額を請求できる

3.催告解除

追完請求を行ったが売主が応じない場合は「契約解除」が出来る

4.損害賠償請求

買主が得る事が出来た「利益」を売主に「損害請求」ができる。


まあぁ~「誠実に施工していれば」とこんなことにはならなんです(笑)

では、なんでこんなトラブルが起きるのでしょうか?

技術者の数が足りない(国家の言い分)

そのため本年度から、施工管理技士(補)なんて資格が出来ました。

しかし、技術者の数が云々より「技術者のレベル」が低すぎるのが原因です。


未必の故意と認識有る過失について


なるべきしてなったトラブルの保証は「瑕疵担保」と何ら関係ない。

これを「未必の故意(トラブルを予見できていたのに、改善しなかった)」と言いますが、

これに対して「認識有る過失」なんて言葉あり、「予見できていたが、ここまでなると思わなかった?」という

いかにも「弁護士」らしい意味深い言葉があります。

ここで、注意してほしいのは「過失」=「無実」では無い点です。

先程の「通常行うべき・・・」をしていない場合は上記のどちらでも取れるんですが「無実」では無いので

それを補う上で「瑕疵担保保証・保険」がある(あった?)と捉えて欲しい

なぜ、過失(無実ではない)のかは下記の例を読んでいただければ解りやすいと思います。

車を運転していて、何時ものこの道は人通りも少なく「子供は飛び出してこないだろう」と考えていたが

子供が飛び出してきて「事故」を起こした場合

予見してただけで「防ぐ行為」を行っていない、だから、過失ありになります。

しかし「赤信号を無視した人を跳ねた」なんて事故は「通常ありえない」ので、過失割合は限りなく低くなります。

 

これら保険による過保護で「技術者」を守り続けるようであれば、技術力向上はあり得ない、増えるのは「自分で尻を拭けない人」ということ!

努力しなかった方々が原因で「保険」を使いそのために「保険料が上昇」するのは芳しくないと思う。

そして、それを繰り返すような人は「技術者」では「偽術者」と言います。


建築士の試験勉強は丸暗記は芳しくない

2021年05月10日 | 設計事務所

敷鉄板 5×10(ごっとう)の22mmが一般に使用されます。

これ「約800kg」あるのですが、

体積に比重を掛ける

3.048m×1.524m×0.022m×7850kg/m3=800.3kgと覚えましょう←

体積の計算が出来れば「比重」を変えるだけで計算が出来ます。

これは「約800kg」と覚えると、答を忘れたら終わりだからです。

建築士や施工管理技士の資格を取得しても、仕事で応用が効かない方の「特徴」でもあります。

覚えれる個数を少なくして、忘れても思い出せるようにするのが試験勉強のコツだと私は思います。

せっかく「覚えるんだから」応用が効く勉強方法が「仕事」にも役立ちます\(^o^)/


断る理由って何?

2021年05月07日 | 建設業

私の考え方の中で「断らない」のがあります。

諸事情で断る場合もあります(後述)

「なんで、声を掛けられた」のかを考えてみる。

必要と感じたから「声を掛けた」と私は解釈しています。

そして、声を掛けるには「勇気が必要」な事も知っています。

(身知らずの人に声掛けするのは、怖くて勇気が入ります。それだけ掛ける方は期待されてるんですよ)

なので基本「断ってはダメ」なんです。

ただ、仕事は別!

ここのラインをどう引くかは本人次第ですが、

あるある上司で表現すると

アイツでは頼りないから「お前に任せる」なんてことありますよね、

これは、それなりの評価を戴いてると考えるべきですが、同時に報酬がそれに見合う場合じゃないと成立しない。

私からすれば、そんな上司からの依頼・頼み事は断ります。

出来ないと判断した輩を「更生」出来ない上司は上司ではない

また、更生できないと判断した場合は「切る」ことを躊躇うようじゃダメです。

これが、私のいう諸事情です。


しかし、プライベートでは余程疲れていない限り断らないです。

理由は「必要と感じて頂けたから」\(^o^)/

他人から声を掛けられるのを恐れる方も居られますが、

だいたい、そういう人は声を掛けられにくいです。顔に書いてますから私も声を掛けませんね(笑)


基本、断らない主義ですが

仕事では損得を考えて、ちゃっかり断っております。


この考え方を持つようになってから、あえて意識するようになった自分の行動があります・・・

このことは別の機会で紹介します\(^o^)/


こんな監理技術者には仕事頼めない【家を建てる前に読んでね】

2021年05月06日 | 品質管理

監理技術者の責務

発注者の要求に応えるために施工監理を司る職務で誠実に務める義務がある。

それを全うする代わりに対価を戴ける。

何を要求されているのか理解できない人には絶対に解らない言葉であります。

今回はその理解できない人がやらかしたエピソードを書いてみます。

++++++++++++++++++++++++++++++++++

竣工(引き渡し)直後漏水事故を起こした。

原因は施工すべき防水シールの未施工

以下詳細

壁面ALCパネルと基礎の立上り部分のシールが下図のような状態であった。

注意:写真のような「木造」の建物の場合は防水シールは不要です

通常の施工についての説明

ALC工事を施工する場合は、最下部のパネル建込みが終わると

写真の部位に捨てシール(仮のシール)を打設します。

理由は壁面を伝う雨水が屋内に侵入するのを防ぐためです。

そして、外壁を仕上げる(タイル・塗装)前に改めて防水シールを打設します。

このシールは「ウレタン・変性シリコン」など外装材により異なりますので注意が必要

上記のように二重に漏水を防ぐように施工を行います。

今回の物件では、建込み直後のシールが未施工だった訳ですが、

これを施工指示・施工状況確認を司るのが「監理技術者」であります。

 

以下、監理技術者として行うべきだった職務

当然ながら、行っていれば漏水は限りなく起こりません。

 

1.ALCの施工計画書の未作成

施工計画書の作成義務があるかは別として、詳細な施工検討を行っていないのは明確です。

一般的には、検討せずとも該当場所は防水シールは常識レベルであり、打設しない理由が見当たりません。

あえてフォローするなら、シールの施工はALC施工業者では無い点なんですが、

それを手配するのが、監督(監理技術者)の仕事なんでフォローするのは変ですね(笑)


2.ALC施工図の内容を把握していない

施工図にはシールの明記があります。大きく「別途工事」なんて書いてる場合もあります。

施工図をチェックしていれば、シールに気付くハズなんですが、見てないから気づきハズもありません(笑)


3.施工途中のチェックを行っていない

監理技術者として、施工途中を確認するのはとても重要な仕事です。

設計図通りであるか、施工図通りであるか、施工要領書に則り行われているか、などなど・・・

1及び2をやっていない時点で、これらをやってるハズはありませんね(笑)


こうやってスリ抜けてしまった。可愛そうなお客様としか言いようがありません。

 

++++++++++++++++++++++++++++++++++

 

こういうトラブルを防ぐにはどうすれば良いのか?

一つの方法として、過去の施工物件を見せてもらう方法が思いつきますね。

しかし、過去の施工物件=今回の担当技術者とは限らない点に注意が必要です。

そこで私なりの理論を紹介します。

こういう基本的な問題を起こすタイプは、過去にも同様のトラブルを起こしています。
そして、自らの過ちを改めない・認めようとしないタイプです。

これを一見では判断できませんので、事が進みだして

「ダメ」と感じた時点で交代を要請すること

これが一番の方法であると私は考えております。

ダメと伝えても対処しない場合は、契約を打ち切るぐらいの態度で望む姿勢も大切です。

大金を注ぎ込むんだから、後悔しないように努力をするのは「お客様の努め」でもあります。

私が例えるとしたら「車の購入」なんですよ

隅の隅までカタログ見て、オプションまで考えますよね。

しかし、家に関してはそこまでやらない人が多いんです?

車は値切るのに家は値切らない???

なんでもっと真剣にやらないのって???

私には理解不能です。

そして、一度の間違いだからと許すという考えは持たないほうが良い

それに対して「対価」を支払うのだから、誠実にやってもらうのが当たり前なんです。

決して、偉そうにするという意味では無い。

間違えられたから謝られる=許して下さい というほど甘い世界ではありません。

間違いを犯す人間は、繰り返し間違いを犯します。

間違いを間違いと思わない感覚を持っている、そして、時間が経てば勝手に解決するとも考えています。

 

大切なのは「ダメ」と思った時に感情に流されないことです。

感情に流されて、許して戴けると思ってるヤツには逆効果です。


ちなみに間違いを犯した時に大切な事があります。

間違いを間違いで無くす努力をすることです。

隠し通すという意味ではないですが、私失敗しませんから・・というのはドラマの世界です。

失敗を失敗で無くす努力=日頃努力していれば、とんでもない失敗はしません

そういう方に任せられるといい家が建つと思います\(^o^)/

 

 

余談(私の技量判断手法)

他の方に「こんな事を出来ないかしら」と相談するという場面を想定して読み続けて下さい。

建物を作り始める前に「打合せ」があります。

打合せ内容である程度その方の「力量」が解ります(私は解るようになった)

簡単に出来ない・難しいという発言が飛び交う場でもあります。

もし、出来ないと言われたら、出来ない理由を問い詰めて見ましょう。

出来ないと思われた事が「出来る」に転じた場合

その方は信用しない方が良い

そして、その場に居合わせたメンバー(相手方)も然りです。

人の意見を聞く事は大切であり、ビジネスマナーでもありますが、

簡単に意見を翻す方、そして、それを改めようと注意しなかった他のメンバーも同罪です。