惜 別

　画像は Lc.Mikkie Nagata‘Orchidlibrary’SM/JOGA
　この花も僕にとって、とても思い出深い花です。
　あれは次男が産まれる１ヵ月ほど前、花屋で花が終わって売れ残り、店の隅っこで足元に置かれて寂しそうにしていた株が２つあり、店員さんに聞くと花付きの時に￥18,000だったものをなんと！「￥1,000でいい」ということでしたので栽培スペースのことも考えずに２株共、連れて帰ってしまいました（苦笑）。
　この品種は他の蘭園でも見たことがありましたがバルブの太さ、葉の大きさ、厚み、ツヤ、張り等、今までに見たことの無い、素晴らしい株でした。
　この株はフロンティアオーキッズナガノ（永田園芸）さんの温室から来た株で１粒３cmくらいのバークで大きな黒いプラポットに植えられていました。
　「バーク植え」について、知っている蘭園さん数軒で聞いたところ、当時「国内で唯一、バーク植え栽培での生産に成功した蘭園さん」だということでした。（※成功というのは“商業ベースで”という意味だそうです。）
ウチの栽培環境はかつて居た温室とは雲泥の差にもかかわらず、バックバルブからの養分もあってか、全くといっていい程、作落ちせず、約16～14cmの大輪花を３輪付けてくれました。
　極厚弁で花保ちも良く、輝く様に真っ白なペタルの素晴らしいセミアルバです。
　ただ、生育力も素晴らしく、あっという間に10バルブ以上の大株になってしまい
当時の我が家のケースには大き過ぎて即売会や知人に譲って手放してしまいました。
　あれ以降、あれほどの株に出会うことが出来ず、正直、今でもとても後悔しています。