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チャレンジ!無菌播種(あなたも出来る!)

2024年08月17日 08時17分07秒 | ■「実生」関連
※2024年08月17日内容更新
 じつは、2021年末から自分で無菌播種しております。理由としましては、懇意にして下さっていた方が高齢等の事情で委託播種・培養をお止めになったことが大きいです。
 ちなみに、その方に委託した場合、フラスコ3本で10,000円(税込)だったのですが、他所では、その3倍ほどかかります。元々、その方がお友だち価格設定にしてくださっていたのですが、3倍にもなりますと、自分にはチョット無理があります。そこで、現在はヴィトロプランツさんという業者さんのキットを購入(約3,000円)して自分で播いています。正直、ちょっと面倒ですが難しくはありません。




●ヴィトロプランツさんのWEBサイト は、こちらをクリック!


開梱すると親切&丁寧な説明書諸々が入ってます。


無菌播種ができるキットの内容はこんな感じ。従来、必要と言われていたオートクレーブ(圧力釜で代用可)やクリーンベンチなどが不要なのが画期的です!
(※現在(2024年8月時点)、画像上段の容器類は付いていませんが、いずれも100均で揃います)
説明書通りに作業を進めると比較的簡単に、夢のカトレヤの無菌播種が可能に!


 キットでは、小さなプラカップを容器を使用する想定なのですが、私の場合、容器は100均で購入したガラス瓶を使用し、水道用の水漏れ防止テープでフタとの間に隙間ができないようにしています。
 所要時間約3時間程度で播種完了!もちろん、ずっと作業していたわけではなく、培地が固まって冷めるのを待ったりしていました。


<キット以外に用意するもの>
※ほとんどの物が100均で購入可能
※フラスコ・瓶、約5~6本分
①培地作成用容器(500ml以上入る熱湯で変形したりしないもの)
②水の計量容器(500mlが測れるもの)
③培地用容器(熱湯で変形したりしない、透明で密封可能なもの)
④熱湯(98度以上、500ml ※100均で購入できるレンチンでお湯が沸かせる容器が便利)
⑤霧吹き(殺菌液A用 ※作業手順参照)
⑥コスメスプレー(殺菌液B用 ※作業手順参照)
⑦水道用の水漏れ防止テープ(白色の薄いテープ)
⑧刃物(実を切開するため)
⑨ピンセット(種子をつまんで培地に落とすのに便利。耳かき的なものでも可)


<カトレヤ播種作業手順>
※フラスコ・瓶、約5~6本分
①殺菌液A(300ml)作成:次亜塩素酸カルシウムを水道水に溶かして作成する(次亜塩素酸カルシウム3粒(割れ・欠けのないもの)に対して水道水300ml)※溶解に30分以上必要
②殺菌液B(30ml)作成:sirVip Gを付属の透明小さじすり切り3杯(約3g)入れ、水道水を付属の大さじ3杯(約30ml)入れ、よく撹拌する(※溶解はしない)
③培地(500ml)作成:eVip培地1袋、vipSupporter液1滴、砂糖1本(5g)、pgrVipタブレット1個を500mlの熱湯(98度以上)で溶解する。
④容器の口部分に水道用の水漏れ防止テープを巻く(事前に作業可)
⑤容器・フタを①殺菌液Aでよく殺菌し、余分な液は捨てる。
⑥培地を容器に適量注ぎ入れる。約30分~2時間で培地が固まる。
⑦培地が固まったら、容器全体を再度、殺菌液Aでよく殺菌し、余分な液は捨てる。
⑧播種(※念の為、実や刃物など使用する道具類も殺菌液Aでよく殺菌する)
⑨播種した培地の上に殺菌液Bを散布(種子全体が濡れる程度)
⑩容器を厳重に密封(私の場合は、密封した瓶のフタの上からサランラップを被せて輪ゴムで止めています)
⑪識別・記録用ラベル等を容器に貼る→完了


<ココがポイント!>
①殺菌剤でしっかりと殺菌すること
②容器を密封すること


※コンタミ等で播種が失敗する可能性はありますので、その点は自己責任でお願いいたします。


◆「カトレヤ師(大輪系交配種)西口のカトレヤ交配記録」についての記事は、こちらをクリック!


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