朝青龍が昨日25度目の幕内優勝を飾った。千秋楽を残しての優勝を遂げたからか、今まで優勝した時とは異なる趣が印象的だった。いつものような、してやったりという表情ではなく、どこか表情に陰りがあり、それほど嬉しそうにも見えない。インタビューでも本人の口から出た言葉、「疲れた・・・」からなのか。
それにしてもこの朝青龍という力士は自分に正直だ。インタビューでも「右手一本に頼っていた」-(つまり左手には力が入らないという風に聞こえる)-今日の白鵬戦を前に自分の弱みを見せてしまっているし、あれほどマスコミに叩かれてもまだ客に手は振るし、ハイタッチはするし、お構いなしだ。親方衆にも注意されているだろうに・・・。個人的には、お客さんの声援や期待に応えたいと願うサービス精神を表現していて素晴らしいと思う。数多くの反発や抵抗を受けながらも自分の流儀を通すというのは日本(特に相撲の世界)では大変難しいが、これからも朝青龍は朝青龍でいてほしいと思う。誰もおとなしくて優等生な朝青龍を見たいとは思わないだろうし、相撲というヒエラルキーのトップに君臨する彼がある種アナーキーな存在であるという事実も相撲界を面白くしているし、だからこそ彼の相撲は魅力的なのかもしれない。
川端
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