あめつちの詩

「あめつち」に響く歌声の持ち主「にいや」こと「新屋まり」が奮闘の日々を綴る。

田植え終了

2023-05-16 | 田舎暮らし

ゴールデンウイークと言えば

この辺りは田植えの最盛期。

我が家も連休を利用して無事に終えた。

両親がやってきた田んぼの仕事を

長年手伝ってきたが近年では

後方支援程度。

前夜BBQに来た甥のひとりを連れて

軽トラックで苗を引き取りに行った。

その他の仕事と言えばその苗を50枚

下ろして畔に並べたくらいなもの。

その程度でも股関節がうずく。

田植えが終わってからもバタバタと

忙しかった。

草刈りをして、

精米すべく玄米を20キロ持ち上げ、

床雑巾がけを頑張ったりした。

で、庭の鉢を移動させたとき

ギクッと激痛が来た。

ぎっくり腰は侮れない。

昨年は治るのに半年。

費用も侮れないです。

今回は大事になる前に、

整体でなんとか凌いだ。

その後の「植え田直し」作業と

真夏の草取り作業は勘弁してもらう。

これまでそのたびに整体へ

駆け込んだ。

両親がメインでやっていた時代は

整体へも病院へも行けなかった。

昨今の田植えは機械で

楽に早くできるようになったから

以前の大変さに比べたらもはや

行楽といえるんじゃないか?

10年前までは種もみから

芽を出して苗を育てた。

箱に種を撒いたら電熱器で温めて、

ある程度芽が伸びたらビニールハウスへ。

温度管理をしてやっと田植えだ。

甥が小学生のころだった。

その彼が社会人。

早いものだ。

私が子供のころは近所同士

総出で田植えをした。

手作業で植えるので何日も

掛かったと思う。

お昼は酢飯の味で具たくさんの

おにぎり。

おやつはほんのり甘い味付けの

黄な粉をまぶしたおにぎりだった。

雨が降っても両親もご近所さんも

雨合羽で作業をしていた。

雨と泥の混じった雨合羽の

においを思い出す。

我が家は田んぼの世話だけでなく

畠の世話もあったし

牛を世話して牛乳を出荷していた。

両親は本当に良く働いた。

あの重労働の時代を経て、

母は楽になった反面、

暇を持て余している。

田植えの日、

家から外を眺めては心配し

田んぼまで来て少し安心してという風。

嫌ったはずの稲作をいつの間にか

仕切るようになった息子に

目を細めている母だ。

誰かが田んぼをやらなくてはと

ずっと思い続けた母。

辛くて嫌だった仕事をすることは

人生の選択肢が他にないかのように

感じたものだ。

母にしてみれば自分にとって唯一

やりがいがある事だった

かもしれない。

やらせたくないが、やらせたい。

矛盾を抱えてあと少しあと少しと

何時間も何日も何十年も

踏ん張って来た母。

人生をそんな風に生きるのが

当たり前だと母は思っている。

人生はそうしたものだと

私も教えられ思いこんできたが

その思い込みをチャラにして

違う視点でこれからの人生を

送ってみたい。

私なりの静かな抵抗を試みている

ところだ。

 

 


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