リバーリバイバル研究所

川と生き物、そして人間生活との折り合いを研究しています。サツキマス研究会・リュウキュウアユ研究会

クジラは好きだ

2005-06-22 18:56:10 | たべる記
調査捕鯨拡大反対を決議 日本が計画、拘束力なし (共同通信) - goo ニュース

 学生ころ、松山に住んでいて、飲み屋でナガスクジラの尾の身は最高の味だと聞いた。
無性に食べたくなり、その店の客からカンパを募り、高知市まで1日かけて買いに行ったことがある。
 食べるからクジラが好きと言うわけでもない。

 15年ほど前、東京都の葛西臨海水族園の三面立体映像ソフトの制作でハワイ、マウイ島のザトウクジラの構成をした。クジラ関連の資料を集め研究者と会い、現地に撮影に行って、はまった。

 撮影に協力してもらった現地の研究者が同い年だったこともあって、ホエールウォッチングという保護、産業には共感を覚えて帰ってきた。
 当時、高知の入野町でニタリクジラが居着いているのが評判になっていて、ボクも見に行ったが、見られず。日本ではホエールウォッチングはまだ先の話かと思っていたが、最近は各地で行われている。

 調査捕鯨というシステム自体を否定するつもりはない。生き物には気の毒だが、どうしても、殺して調べなくては分からないことは存在するからだ。その必要性については、又別の問題があるけどね。
 韓国でのIWCのニュース。すこし驚いた。

 新たに、ザトウクジラとナガスクジラを50頭、ミンククジラを倍の800頭捕獲するという。
 ボクがイヤな感じを受けたのは、2年間はザトウクジラを捕らなくて、ナガスクジラの捕獲も10頭とする。という反捕鯨国世論に対する「配慮」だ。結局そのあと4年間は50頭づつ捕獲するし、6年後も継続するかもしれないということなのだ。
 
 この、「とりあえずは獲らない」というのが、いかにも日本的なような気がする。
科学目的と言いながら、取りあえず、10頭だけ。
こういった事柄が世界で通用するのだろうか。

 ミンククジラは増加している。それによって、世界の魚業資源も減少するという影響を受けている。その論理にはボクは、共感を覚えているのだか、そういった調査捕鯨の客観性、科学的なプロセス自体が、疑いの目で見られるようになるのでは、そう感じている。

 それにしても、靖国参拝にしろ、捕鯨再開にしろ、周辺国の反目を煽ってまで、我が日本民族の文化の誉れを鼓舞することは、なにか、妙な気分だ。

 ニイムラ
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1 コメント

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Unknown (いずもり)
2005-06-29 03:59:23
コイズミ君にとっての文化・伝統とは靖国神社オンリーなので、その他の部分では文化侵略を許しまくっています。



タンパク源の多様性を保つのは環境へのインパクトからも大切なことだと思います。反捕鯨も、結局のところタンパク源を牛肉に一元化したい米国の思惑が発端のひとつになってるんですよね。
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