長良川河口堰 ゲート故障 発表資料から

記者発表資料

☆テキスト版
第１報
平成２０年６月３０日
独立行政法人水資源機構
長良川河口堰管理所
お知らせ
１．件名６月２９日の出水に伴う長良川河口堰のゲート操作について
２ ． 概要長良川河口堰管理所では、６ 月２ ８ から３ ０ 日の低気圧の通過
に伴う降雨（ 流域平均累計雨量121㎜ ） の影響により、堰流入量
が800m3/sに達したため、施設管理規程に基づき、２ ９ 日１ ８ 時
１ ０ 分から長良川河口堰の全ゲートを全開する操作（ 堤防天端高
T.P＋ 5.8mより高くゲートを引き上げる）を行いました。
この全開操作の過程において、１ ０ 門ある調節ゲートのうち７
号ゲートの電動機に不具合が発生しました。本来であれば、ゲー
トの下端をT.P＋ 5.8mより高く引き上げるところですが、7号ゲー
トはT.P＋4.21mまで引き上げたところで停止しました。
電動機の不具合は、主モーターの電磁ブレーキの異常と予備モ
ーター軸の破損によるものと確認されたことから、故障個所の応
急的な措置を行いつつ、その後のゲート操作方法について河川管
理者と協議しました。
その結果、ゲートが閉まらない場合には堰上流への塩水浸入の
恐れがあることから、不具合のあった７ 号ゲートを洪水流下に支
障のない範囲でできる限り早い段階で閉じる操作を行うこととし
ました。
そして、降雨等の状況から河川流量の減水が確認できたことか
ら、無降雨の状態が約５ 時間経過し出水ピークから約４ 時間後の
翌日３ ０ 日午前２ 時５ ２ 分より、７号ゲート及び８ 号ゲートを着
床させる操作を行い、３ ０ 日午前６時１ ３ 分に操作を終了しまし
た。
なお、今回の出水時における堰地点の最高水位T.P+0.91mに対
して十分な余裕があったことから、洪水の流下に特段の支障はあ
りませんでした。
また、本日、職員および専門業者により、全ゲートの点検作業
を行いつつ、ゲートの電動機の不具合の原因について調査してお
ります。調査の結果がわかり次第、あらためてお知らせいたしま
す。
※ 参考資料－１及び参考資料－２を添付します。
３．配布先桑名記者クラブ

第２報

平成２０年７月３日
独立行政法人水資源機構
長良川河口堰管理所
お知らせ
１．件名６月２９日の出水に伴う長良川河口堰ゲートの操作について（続報）
～調節ゲート７号の応急復旧作業終了～
２．概要６月２８日から３０日の大雨に伴う長良川の増水で長良川河口堰
の全ゲートを全開にする操作を行った際に調節ゲート７号が異常停
止した件につきまして、その原因となったモーター部分の応急復旧
作業と、その他の調節ゲート等の臨時点検を昨日までに終了しまし
た。

第3報
長良川河口堰管理所
お知らせ
１．件名６月２９日の出水に伴う長良川河口堰のゲート操作について（第３報）
～故障した調節ゲート７号の開閉用動力装置（予備モータ）が復旧～
２．概要６月２８日から３０日の大雨に伴う長良川の増水で長良川河口堰の
全ゲートを全開にする操作を行った際に調節ゲート７号が異常停止し
た件につきまして、その原因となった調節ゲート開閉用動力装置（予
備モータ）の故障箇所の修理を終え、当該装置の復旧作業が完了した
ことをお知らせします。
３．配布先桑名記者クラブ
４．問合せ先独立行政法人水資源機構
長良川河口堰管理所
副所長佐々木正夫
℡ ０５９４－４２－５０１２（代表）
【資料】
長良川河口堰の調節ゲートの開閉用動力装置には、主モータと予備モータが備え
られています。
通常は主モータを運転してゲートの開閉操作を行いますが、万が一主モータが故
障したときには、予備モータに切り替えゲート操作を行える構造になっています。
調節ゲート７号の開閉用動力装置につきましては、既報のとおり、予備モータで
の使用はできない状態にありましたが、今回、故障した予備モータを工場で修理し、
８月７日に現地に再設置をしました。
その後、試運転・調整を行い主モータが故障した時のバックアップ用として問題
なく運転できることを確認しました。
なお、長良川河口堰管理所では、今回の不具合の一つである主モータの電磁ブレ
ーキ異常について、７月３日からの全調節ゲートを対象とした詳細な点検を行いま
したが問題がないことも確認しています。
さらに引き続き、調節ゲート７号の開閉用動力装置（予備モータ）の故障原因を
究明するため、専門家の意見や助言を得ながら、必要な調査・分析を進めていると
ころです。