リバーリバイバル研究所

川と生き物、そして人間生活との折り合いを研究しています。サツキマス研究会・リュウキュウアユ研究会

2014年 ビワマスの産卵撮影記録 その2 昔のビワマス

2014-11-29 20:00:21 | 琵琶湖”逍遙”撮影記

 いつも撮影している河川には産卵を控えたビワマスをいない。しかたがないから、姉川などの河川を見ながら岐阜に戻ろうと思っていると友人からあの川なら見ることが出来るかもというメールがあった。その川に寄ってみることにした。果たして、その川には正に産卵をしようとするビワマスの姿があった・。

ビワマスの産卵を待ちながら水面を見ていると近所の男性が話しかけてきた。たぶん、70代の方に聞いた昔のビワマスの話。

 

1.昔、自分が小学生くらいのころには、春に上ってくるビワマスがいた。

2.春のビワマスは雌雄いたが、メスの卵はまだ小さかった。

3.昔の堰堤は板を渡したような構造で、下の部分が掘れていた。そこにビワマスがいたので小学生でも簡単に獲れた。

4.以前は、9月には上ってきたが、いまは10月くらいからになった。(ここ十年くらいの話らしい)

5.いままで最大は3kg のビワマスを獲ったことがある。

6.10年ほど前までは、河口に梁を作って、アユとマスを採補していた。

7.マスは採補して採卵して放流していたが、梁を止めてからは採補も放流も行っていない。

8.漁業協同組合はないので遊漁料もとらない。6月の農繁期に岐阜から大勢の鮎釣りが来て、シラスなどで釣っていく。車を農道に止めるので迷惑している。(すいません ボクも岐阜ナンバーです。注 駐車場所を教えて頂きました)

9.今年はたすきに特別採補と書いた3名が産卵期のビワマスを獲りに来た。4万粒の卵をとるがなかなか集まらないと言っていた。

 

 他の川を見て回った印象では、11月26日時点でビワマスが遡上してくる河川は無かった。ところがこの川ではビワマスの産卵遡上は続いていた。

 この川で採補され採卵されたビワマスは養魚施設のある川で育ってその川から放流される。

この川では人工的に採卵されたビワマスの放流はされていないのだが産卵するビワマスは放流を止めて10年が経過しても途絶えること無く遡上してくるという。そして、人口採卵、放流量の多い川では産卵遡上が終わってしまった産卵期の終わり頃にも、自然産卵だけのこの川では遡上するビワマスを遅くまで確認することができた。

 もしかしたら、人口採卵することでビワマスの産卵期が画一化してしまった可能性はないか?自然産卵だけの川を見て、そんなことを考えた。

 

蛇足! コウノトリは魚を捕るのが下手だ。追いかけ回して苦労してアユを獲っていた。その点サギやカラスはじっと待っていてアユを獲るので上手だ。とその男性が話してくれた。

 

 

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