リバーリバイバル研究所

川と生き物、そして人間生活との折り合いを研究しています。サツキマス研究会・リュウキュウアユ研究会

ダムのない長良川にダムの水

2007-12-20 16:15:04 | サツキマス研究会/長良川調査会
 無駄なものを造った上に、壊さなくて良いものを破壊する。

 使い道のない徳山ダムの水を900億円使って長良川に流す。

 徳山ダムの水を木曽川に導水する計画自体は以前からあったのだが、その水を長良川に流すという計画は今年の8月に忽然と明らかになったものだ。すくなくとも、公式にはそんなことになっている。ところが、その放流する場所については公にされておらず、影響について十分な調査が行われたわけではない。

 河口堰ができたとはいえ、上流にダムのない貴重な長良川にダム湖の水を流す。その影響について、慎重な検討が必要なことは自明のことだと考えていたのだが、あっけなく、予算がついて、事業がスタートするという。

 異なる河川の水を違う川に導く。
 その影響について、まったく調査も検討もされなくて事業が承認されるという異例な事態と思うのだが、その重大性について殆ど知らない、知らされていない。つまり、大変なことが起こっているということが地元でも理解されていないことが、恐ろしい。

 今後この問題に係わっていくことになるのだけれど、あまりに性急、抜き打ち的な事業展開は長良川河口堰の着工前夜に酷似している。

 妥当性のない事業は性急に行われる。ということだ。


木曽川水系導水路着工へ 岐阜新聞WEB

★テキスト版

木曽川水系導水路、着工へ 事業費15億円盛る
 2007年12月20日14:51 
 20日内示された2008(平成20)年度予算の財務省原案で、揖斐郡揖斐川町の徳山ダムの水を利用する「木曽川水系連絡導水路」の事業費として要求額通り15億円が盛り込まれ、建設に着手する見通しとなった。

 導水路は木曽川水系の渇水対策や愛知県、名古屋市の利水を目的に、徳山ダムでためた水を利用する計画。国土交通省中部地方整備局と、東海3県1市(岐阜、愛知、三重県、名古屋市)でつくる検討会が、揖斐川町の揖斐川から加茂郡坂祝町の木曽川を、延長約44キロのトンネルでつなぐ上流ルートを軸に検討してきた。

 その後、導水量の一部を長良川を経由させる上流分割案が浮上。検討会は今年8月、上流ルートで4・7トンを長良川、残りの15・3トンを木曽川に放流。下流の羽島市南部付近に長良川と木曽川をつなぐ延長約2キロの配管を併設し、長良川に放流した4・7トンを木曽川に戻す上流分割案で合意している。

 事業費が盛り込まれたことで、国から事業を継承する予定の水資源機構(本社さいたま市)は地元との調整の上、揖斐川町に建設が予定される導水路取水口工事現場への進入路の建設などに着手するほか、環境調査や用地補償などを行う予定。導水路は総事業費約890億円を見込んでおり、15年度の完成を目指す。

 徳山ダムは揖斐川をせき止めて造られたロックフィルダムで、総貯水量は国内最大級の約6億6000万トン。来年4月の本格稼働に向けて、安全性に問題がないかを確認する試験たん水が進められている。

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
場所は秘密 (ニイムラ)
2007-12-20 23:39:12
なんだそうです!

少なくとも公表してないことになっております?



おかしな話だよね。
返信する
何処を通るの? (adhista)
2007-12-20 17:43:17
新聞等にでてたルートを思い出す限りニイムラさん宅近辺を通る感じにもみえたんですが噂にもなってないですね。
これがいきなり着工って何処を通るんですかね?
返信する

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