風と光の北ドイツ通信/Wind und Licht Norddeutsch Info

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ドイツの脱原発と日本の原発再稼働

2015-11-24 19:40:55 | 日記
2011年3月11日はドイツにとっても運命の日となった。福島で原発が次々と爆発、ドイツの原子力研究所所長はテレビのインタヴューでメルトダウンは当然進行中、ただ対策はとの質問には肩をすぼめるしかなかった。私は背筋がぞっとすのるの覚え、その後日本ではメルトダウンと放射能汚染の実態が発表されるのに丸1か月もかかったことに、行き場のない怒りを感じたことを今も鮮明に思い出す。原発再稼働に向け、形振り構わず突っ走る安倍政権と復活した原子力村ロビーは利益優勢で、国民の安全につては真剣に考えていないことが日々明らかになってくる。
福島事故の後、即座に脱原発を決めたドイツでは、反原発運動がその当初より核廃棄物貯蔵所建設反対と並行した進んできた経緯がある。今もその最終貯蔵所は決まっておらず、ゴーレーベンの中間貯蔵所に仮収納しているのだが、日本では中間貯蔵は原発の敷地内という驚くべき事実が事故の後発覚、やっと最終貯蔵の実験場が北海道にできたという。ましてや再生可能エネルギーへのシフトとは原子力村にことごとく妨害され、再稼働第一号の鹿児島川内原発を持つ九州電力はと太陽光発電用の送電線にキャパシティーがないと、買取を制限。ところが、それは川内原発用に送電線を空けておいたため。キャパシーがないなら再生可能エネルギー用に送電線を新設するとかの話しは聞かない。要するに国民は原子力村にいいようにあしらわれ、怒りも忘れてできるだけ考えない聞かない見ないで毎日“幸せ”に暮らしているのだ。もう一度過酷事故が起こるまで市民の覚醒はないのだろうか。