時には、旅の日常

管理人:taろう/旅先で撮ったスナップにコメントを添えて、他にも気の向いた事を綴っていきます。

2015 バスク・バルセロナ紀行-12~アルテアガの古城ホテル

2016-04-09 11:45:21 | スペイン
 バスクの海岸の景勝地、サン・ファン・デ・ガステルガチェから、夕闇迫る中車を走らせることおよそ1時間程…この日の宿である、古城ホテルへ到着しました。

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 スペインを旅するせっかくの機会、宿泊するホテルも色々とこだわって、変化を付けてみようと考えて手配に掛かり、その目玉ともいえる、この日の古城ホテルです。
 古いお城を改装したホテルに泊まるのは、人生初の体験で、この日を楽しみにしてきました♪

 伝統的な雰囲気に溢れつつ、現代的な設備や管理が行き届いた室内は、その新旧の絶妙な組み合わせで、優雅かつ快適そのもの!
 ちょっとした領主気分に浸って、素敵な滞在を楽しむことにしました。



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 サン・ファン・デ・ガステルガチェ(バスク語:Gaztelugatxeko Doniene スペイン語:San Juan de Gaztelugatxe)からレンタカーを駆って1時間と少し…小さな田舎町(村と言ってもいい規模でしょう)、ガウテギス-アルテアガ(バスク語(公称):Gautegiz-Arteaga スペイン語:Gautéguiz de Arteaga)に建つ、この日の最終目的地である古城ホテル、「カスティージョ・デ・アルテアガ(Castillo de Arteaga)」へ到着しました。

 サン・ファン・デ・ガステルガチェを発つ頃には、既に時刻は17:00近くになっていて、車を走らせている間に、車窓からの眺めはみるみる明るさを失っていきましたが、何とか真っ暗闇となる前には、ホテルに辿り着くことができて、ホッとしました(^_^;)

 手前の城壁は13世紀に建てられたもので、奥の城館は19世紀半ばにフランス皇帝ナポレオン三世の皇后ウジェニー・ド・モンティジョ(Eugénie de Montijo スペイン語:Eugenia de Montijo(エウヘニア・デ・モンティーホ))によって再建されたものです。



 城館には既に灯が点り、外壁を幻想的に彩りつつありました。

 黄昏時の最後の残照が、正に尽きようとしている中、ホテルのスタッフの方のエスコートに従ってチェックインをします。



 チェックインが終わると、館内を案内してくださいました。

 こちらは、ダイニングルーム。
 床、内装、天井は、19世紀以来のものなのでしょうね!
 時を閲してきた、本物の風格に魅せられます。
 照明もシャンデリアと、ゴージャスな雰囲気です。



 ダイニングルームの隣にある、サロン。
 ソファも置かれて、落ち着いた雰囲気の中で寛げそうです。

 天井や壁、床の木目が、とても目に優しく、気分も癒してくれました。



 ソファの正面には、大きな暖炉が。

 もちろん火は入ってはいませんでしたが、このソファに腰掛けていたら、そのまま時間を忘れて寛いでしまえるような気がしました。

 このサロンは、宿泊客が自由に使えるスペースとのこと。



 城館を出て、城館を取り囲む、13世紀に築かれた城壁の上(歩くことができます!)を一回り(案内されました)してから、私の部屋へと向かいます。

 城館の背後、闇へと変化する直前の、深い青に染まった空の様子が、とても印象的でした。



 私が宿泊した部屋は、城壁の四隅にある見張り台の部分にある、メゾネットタイプのスイートルーム。
 とても広々とした室内は、ゆったりと寛いで過ごすことができます。

 見張り台の形をなぞった円形の壁の石が、とてもイイ感じ^^
 ベッドの側の壁の煉瓦も、暖色系の照明に映えて、部屋全体の雰囲気を暖かく感じさせます。

 画像左側に見えている、螺旋を描くシンプル(!)な鉄製の階段が、屋上の専用スペースへと繋がっています。

 この部屋の床や壁も、城壁の創建当初からのものと聞き、ビックリ!
 (もちろん、ホテルの部屋向けにリニューアルして綺麗にはしているのでしょうが)



 螺旋階段を上がり、部屋を見下ろしてみました。

 手摺は正に「手摺」のみで、転落防止の機能は無い模様で、バランスを崩したら、部屋の床へと間違いなく転落すること請け合い。。。
 螺旋の内側には、各段から伸びた、鳥の頭のような形をした装飾があるのみ…あまりにもスリリングな、この螺旋階段の最上段で、軽い眩暈に襲われながら、必死に撮影に挑んでいましたw



 バスルームへの入口。

 ゴツゴツとした石の壁の様子が、居室よりも強調されているようにも思えます。
 元々は、この見張り台の内壁全体が、寧ろこのような感じであったのでしょうね。



 バスルームも、とても贅沢に空間を利用しています。

 かなり広いので、しっかりとした暖房器具が設えてありました。

 石造りの、円形のバスタブ…ちょっとした、古代ローマの浴場のような雰囲気を感じましたw
 バスタブの手前に、ガラスの仕切りがあるのですが、右側3分の1程には届いていません。。。
 スペインの方々は、完全に仕切るのが好きではないのでしょうか???



 再び(手摺をギュッと握りしめて…)螺旋階段を上がって、屋上へと出てみました。
 この部屋専用の屋上です!

 円形の見張り台1つの屋上を占有できるという、何とも贅沢な趣向に、頬も緩みます。

 すっかり夜の帳が下りた漆黒の空を背後に、城館の窓から漏れる灯りが、幻想的に城館の姿を浮かび上がらせます。



 この屋上からは、ホテル前の庭や駐車場、ガウテギス-アルテアガの街灯りを眺めることができました。

 静寂に包まれた、バスクの田園地帯の、穏やかな夜の風景に心も和みます。



 もう一度、外へ出、城壁を抜けた外側から、ホテルの夜景を眺めてみます。
 (画像クリックで、別ウィンドウが開きます)

 巧みなライトアップによる、光と影とのコントラストの素敵な演出に、すっかり心を奪われました。

 画像左端手前の見張り台の2階部分が、私がこの日泊まった部屋です。



 光で縁取られた、ホテルへのアプローチも、素敵ですね!
 (画像クリックで、別ウィンドウが開きます)

 夜のしじまに佇む、幻想的な古城ホテル。
 エキゾチックでファンタスティックな、お伽の国へ紛れ込んだような気分で、翌朝まで束の間の、「夢のような」滞在を楽しみます。

 <2015 バスク・バルセロナ紀行-13>>



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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (タヌ子)
2016-04-10 08:02:08
なんとも贅沢な空間。
スペインで古城を利用したホテルと言うと、パラドールグループなのかなと思ってしまいますが、ここは別系統なのですね。
ただ眠るだけでは勿体なさすぎますね。
専用の屋上で日光浴をして、一日のんびり過ごしたいです。
夜は屋上でワインを飲んで…と思うけれど、酔っ払ったら螺旋階段から転げ落ちること間違いなしですね。
外国のシャワーのガラス戸は半分だけの所が多いです。
外に水が撥ねても全く気にしないからなのでしょうね。
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タヌ子さん。 (taろう)
2016-04-10 10:09:35
この古城ホテルは、伝統的な華やかさと寛ぎ感と、現代的な快適さとを、とても上手に組み合わせて手を入れられていて、1週間位は滞在して、のんびりとした風情の周辺地域を、気ままに巡ってみたいと思いました。
スペインでも、こうした小規模で快適な独立系の、ラグジュアリーなホテルが増えつつあるように感じられます。
フィーリング的に居心地の良い空間を演出する術は、イタリア同様、スペインも日々の生活を楽しむお国柄か、秀でていますよね。
専用の屋上、部屋毎に趣向を違えて、ジャグジーやプール付きの部屋もあるとか!滞在するだけでも十分価値あるホテルです。
シャワーの造りとかでも、お国柄を感じられて、面白いですw
このホテル、料理も評判なようで、日本風に言えば、「料理旅館?(^^;)」…こうしたコンセプトも、日本と通じるところがあって、スペインファンの日本人が多い理由なのでしょうね。
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Unknown (kiki)
2016-04-11 21:45:18
凄く素敵なホテル!
早速リンク先のホテルHPをチェックしました(笑)
レストランのメニューも美味しそうですし、ワインも!!
いつかレンタカーでゆっくりバスク地方巡りをする時には是非2泊位泊まってゆっくり過ごしてみたいホテルです♪
確かに、シャワーの仕切りはいつも中途半端な作りですよね^^
浸かれる位の深さがあるのかしら?

最近コメントをなかなか入れてませんが、毎回記事更新楽しく読ませて頂いてます☆
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kikiさん。 (taろう)
2016-04-11 23:46:33
この古城ホテル、こじんまりとしていて、とても居心地の良いホテルでした!
この手のホテルにしては、お値段もリーズナブルで、インテリアも品が良く、寛いで過ごすことができました^^
このホテルは、ボリュームのしっかりしたバスク料理のレストランが「売り」なようで、この点も、私がこちらに泊まった決め手にもなりましたw
本当に、1泊だけでは勿体なく、できれば私ももう何泊か滞在したかったです。
その古さを上手に生かして、とてもシックな雰囲気が魅力的で、kikiさんにも、是非訪れていただきたいホテルです。
バスタブは、確かに深さは十分です…が!まるで打たせ湯のような勢いで出るシャワー(後日記事で書くと思います)の前に、中途半端な仕切りは無力でした(^^;)
いつも本当にありがとうございます!コメントは、お気の向いた時に、お気軽にドウゾ~(^o^)
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