時には、旅の日常

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2015 バスク・バルセロナ紀行-37~サグラダ・ファミリア<1>

2016-11-13 10:57:25 | スペイン
 いよいよ、今日なお完成へ向け、建設が進む大伽藍、サグラダ・ファミリアを詣でます。

 <<2015 バスク・バルセロナ紀行-36>

 N氏のアドバイスに従い、前日にチケットのオンライン予約をしておきました。
 その甲斐あって、受難のファサード側のチケット売り場で列に並ぶことなく、反対側となる、「生誕のファサード」側から、スムーズに入場♪

 せっかくの機会なので、追加料金を払い、塔にも上がります。
 塔へ上がるエレベーターに乗る希望時刻を押さえて、オンライン予約。
 建築が進む教会の様子や、バルセロナ市街のパノラマ展望を、楽しみました。

 <サグラダ・ファミリア(公式サイト)>
 <サグラダ・ファミリア(Wikipedia)>

 記事中の画像クリックで、別ウィンドウが開きます。


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 サグラダ・ファミリア(Sagrada Família)の東側、「生誕のファサード」前にて。
 「生誕のファサード」は、オンライン予約等、前売りチケット購入者の入口となっています。

 精緻な装飾を施された、壮大なファサードを見上げます。
 大きな教会堂なだけに、有機的というか生物的な、「柔らかさ」を感じさせる曲線的な装飾が、上から降りかかってくるかのように迫る感じが、圧巻でした!

 サグラダ・ファミリアの正式名称は、「Temple Expiatori de la Sagrada Família(聖家族贖罪教会)」といいます。
 贖罪教会は、建設の費用を全て、個人からの寄付に求める教会。
 この、財政的な問題も、サグラダ・ファミリアが1882年の着工後、完成までに300年は掛かると思われた理由の1つとされてきました。
 近年は入場料収入の増加や、スペイン経済の成長等、財政事情の好転や、建設技術の進歩により、設計者のガウディ(Antoni Plàcid Guillem Gaudí i Cornet)没後100年
である、2026年に完成予定との公式アナウンスが発表されています。

 この「生誕のファサード」は、教会堂内部にある地下聖堂と共に、ガウディ自らが手掛けて完成されたものであり、2005年に、「アントニ・ガウディの作品群」として、ユネスコの世界遺産に登録されました。



 教会堂の中へ入ると、外観に劣らず、高い天井の空間と、ステンドグラスを通して、多様な色彩をもって降り注ぐ陽光が現出する、幻想的な光景に、目を奪われます。

 外観、特に「生誕のファサード」の装飾のインパクトが強烈なだけに、決して簡素ではない内部の装飾ですが、シンプルな印象を抱いてしまいます。



 この、天井の模様は、旅行誌等で見開きの写真として、よく取り上げられていますね。

 サグラダ・ファミリアの内部には、十字架に架けられたイエスの他には、像の類は目に付かず、幾何学的な装飾とも相俟って、どこかモスクに通じる雰囲気を纏っているような感じがしました。



 その、磔にされたイエスの像は、祭壇の上部空間に、覆いが付いて吊り下げられていました。
 離れて祭壇を眺めると、このイエス像は、空中に浮かんでいるかのように見えます。

 祭壇の背後を囲むような壁面のステンドグラスの色を映した光のグラデーションが、幻想的な雰囲気を醸し出しています。



 薄暗く静やかな下部と、陽光眩しい上部の、明暗のコントラストの素晴らしさには、見とれてしまう他ありません。

 柱等に使われている石材も、上部は明るく、下部は暗い目の色調のものが用いられていますね。



 「生誕のファサード」から教会内へ入った入口上部のバラ窓の、ステンドグラス。

 床面からでも、その鮮やかな色彩の美しさが分かります!
 教会内へ入ってからというもの、上を向きっ放しですw

 この後、時間となったので、塔へ上がるエレベーターの場所へと向かいました。
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 神秘的な秘めやかさを感じさせる教会内とは対照的に、屋外の塔の上は、荒天にも恵まれて、明るい陽光が降り注いでいました。

 多くの塔は、まだ建設途上。
 レースのような薄い覆いの被せられた塔も見受けられて、工事中であることを窺わせます。



 塔の合間から、バルセロナ市街を一望!

 バルセロナ(Barcelona)の街には、輝く陽光と青空が良く似合いますね♪
 見渡す限りの土地を埋め尽くす建物群に、大都市バルセロナの迫力を感じます。



 バルセロナの街の素晴らしいパノラマを愛でるのは、気持ちの良いものでしたが、視線を足下近くに転じると…;;
 ほぼ教会の塔の直下まで垂直に切れ落ちる、真下の道路や歩道までの視界の良いこと(((゚д゚;)))

 足元がスースーすることもさることながら、心にもゾクゾクするものが(画像を見るだけでも、ゾクゾクきます;)…。
 人が通れる通路となった部分の縁も、肩口辺りまでの高さしかありません;;
 掌には、早くも汗をかき始めていました。



 塔からは、着々と建設が進む、教会の建物の様子を、間近に眺めることができます。

 足場も組まれていて、装飾等細かな作業は、人手で行われるのですね。



 塔に被せられた、薄い覆いは、ウェディングドレスのヴェールのようにも、見えますね。

 真新しい塔との意外なマッチング、結構お似合いですw
 建設中の今だけ見ることのできる、ある意味貴重な眺めですね。



 こちらは、もう完成した塔でしょうか。
 真下から見上げる、迫力のある姿。

 頂の飾りが陽を浴びて、眩く光り輝く様子が、素敵でした!
 一点の曇りもない青空も、とても印象的です。



 地上の風景を眺めているような、イエスの像。

 このような場所に立たされるなど、私にとっては拷問以外の何物でもありませんが(^^;)、流石に救世主は慈悲深く、静かに佇んでいます。



 今にも、ここから滑り落ちそうな幻覚に苛まれてしまいます;;

 この画像も、見ながら記事を書いている最中でも、胸がざわついていました…。



 こちら側の外壁も、垂直に切り立っていますねぇ…;
 見えている塔にも、工事作業用の通路のようなものが設けられています。

 塔から見る車や人の「小ささ」から、塔の高さを実感。
 先程の、街の眺めからも分かるとおり、高層ビル以外の、ほとんどの建築物を見下ろす構図となっている訳で、バルセロナ屈指の高所にいる現実を今更のように再認識していました。
 苦手なクセに、高い所へ上りたがる…「何とかと煙は…」の例えのとおりですねwww



 前衛的でもある、サグラダ・ファミリアを飾り立てる装飾群。

 右側の、赤い飾りは、果実でしょうか。
 パッと目に入った瞬間、イチゴを連想していましたw

 塔の1つごとに、異なる装飾が施されているのですね。
 このように、塔もそれぞれの個性を際立たせるのも、今日の建築様式のコンセプトの1つなのでしょうね。



 大伽藍に相応しく、装飾も大規模です!

 窓の部分は、ステンドグラスでしょうか。
 模様のようなものが、見て取れますね。



 燦々と降り注ぐ陽光の源である、お日様にも入っていただいてw、バルセロナの街をもう1枚撮影♪
 澄んだ青空が太陽のバックで、却って深みを増して見える不思議に、思わず息を呑みます!

 正面の2つの高層ビルが、バルセロナの街のゲートのように見えている、面白い構図でした^^

 サグラダ・ファミリアの塔巡りを締め括る、印象的な光の風景をしばし堪能します。



 塔巡りを終えて、再び地上へと下ります。

 下る手段は、螺旋階段。
 その一番高い天井となる部分には、このようなマークが、嵌め込まれていました。



 バルセロナでも指折りの高所から一気に地上へと下る(というか墜ちる?!)、螺旋階段;

 物凄い角度で、延々ととぐろを巻く様子が、画像からも分かります。
 画像右側から伸びる縁は、ご覧のとおり、あっという間に階段と同じ高さとなってしまい、螺旋中央部の渦と階段との間を遮る何物も存在しません;;
 壁面に取り付けられた、1本の手摺りが、唯一の命綱的存在です!

 …しっかりと手摺りを握って、一歩一歩確実に踏みしめるように、ゆっくりと螺旋階段を降りていきました。

 <2015 バスク・バルセロナ紀行-38>>



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