やぎの宇宙ブログ

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エンセラダス擬似カラー画像その2

2008-10-17 00:52:14 | オリジナル画像
No.336 2008/10/17作成

Enceladus False Color Image 2

10月9日、NASAの土星探査機カッシーニが衛星エンセラダスに25kmの距離まで大接近しました。
そのとき撮影された2種類の紫外線、青、緑、赤、4種類の赤外線の画像計20枚を合成し、擬似カラー画像を作ってみました。
この画像は南極地域を写していて、上の方に南極点があります。
左上から右下へと大きな渓谷が3本平行に走っています。
右側からカイロ、バグダッド、ダマスカスの名がついています。
その模様から「虎の縞(タイガー・ストライプ)」と呼ばれています。
これらの渓谷に沿った場所から、ガスや細かい氷の粒を噴出するジェットが出ていることが確認されています。
これまでの観測で、ジェットが噴出する渓谷は高温であることが分かっています。
エンセラダスの南極地域は、現在も活発な地殻活動が続いているのです。

この画像から、渓谷は他の地域よりやや青っぽいのが分かります。
他の地域よりも風化を受けていない新しい氷が露出しているためだと考えられます。

エンセラダスは大きさ512 x 494 x 489kmの中型の衛星です。
エンセラダスは太陽系の中でも最も白い物質で覆われており、恐らく雪のように細かい氷の粒で覆われていると考えられています。
タイガー・ストライプを初めとする溝や亀裂のような地形は、長年にわたるエンセラダスの地殻活動によって新たに形成されてきたものです。
また、その際に内部の氷の粒が外にふき出し、それが降り積もって表面を覆っていると考えられます。
エンセラダスの表面が明るいのはこのためです。
これらの観測結果は、エンセラダスの内部が現在も活発に活動している動かぬ証拠となりました。

元の画像:NASA/JPL提供


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2 コメント

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氷衛星の蒙古斑? (bbsawa)
2008-10-18 20:20:11
こんばんは。
若い表面が青い=蒙古斑という思考回路です。
裂け目のネーミングが、中東なのは忘れてます。
明るい外縁天体が赤っぽいのと違う、謎の解明は何時になるのか。

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bbsawaさんへ (管理人 やぎ)
2008-10-23 01:23:24
蒙古斑、いいネーミングですね。
時間がたつにつれて薄くなって消えていく辺りもぴったりですかね。

そもそも何故中東の地名が付いたんでしょうか?
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