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エンセラダス南極地域擬似カラー画像

2008-10-15 01:44:33 | オリジナル画像
No.335 2008/10/15作成

Enceladus False Color Image

10月9日、NASAの土星探査機カッシーニが衛星エンセラダスに25kmの距離まで大接近しました。
そのとき撮影された紫外線、緑の光、赤外線の画像から、擬似カラー画像を作ってみました。
この画像は南極地域を写していて、上の方に南極点があります。
左上から右下へと大きな渓谷が3本平行に走っています。
右側からカイロ、バグダッド、ダマスカスの名がついています。
その模様から「虎の縞(タイガー・ストライプ)」と呼ばれています。
これらの渓谷に沿った場所から、ガスや細かい氷の粒を噴出するジェットが出ていることが確認されています。
これまでの観測で、ジェットが噴出する渓谷は高温であることが分かっています。
エンセラダスの南極地域は、現在も活発な地殻活動が続いているのです。

この画像から、渓谷は他の地域よりやや緑っぽいのが分かります。
他の地域よりも風化を受けていない新しい氷が露出しているためだと考えられます。

エンセラダスは大きさ512 x 494 x 489kmの中型の衛星です。
エンセラダスは太陽系の中でも最も白い物質で覆われており、恐らく雪のように細かい氷の粒で覆われていると考えられています。
タイガー・ストライプを初めとする溝や亀裂のような地形は、長年にわたるエンセラダスの地殻活動によって新たに形成されてきたものです。
また、その際に内部の氷の粒が外にふき出し、それが降り積もって表面を覆っていると考えられます。
エンセラダスの表面が明るいのはこのためです。
これらの観測結果は、エンセラダスの内部が現在も活発に活動している動かぬ証拠となりました。

元の画像:NASA/JPL提供


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