やぎの宇宙ブログ

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2009年1月中旬のニュース

2009-02-01 03:22:09 | 最新ニュース
1月中旬の宇宙関連ニュースです。

火星に生物は存在するのでしょうか?
熱い議論が続きます!!!





★渦巻銀河NGC 253の詳しい観測

Frantic activity revealed in dusty stellar factories
http://www.eso.org/public/outreach/press-rel/pr-2009/pr-02-09.html



活発な星形成がみられる銀河NGC 253の、ヨーロッパ南天天文台のVLTのNACOを使った赤外線観測が行われ、ハッブル宇宙望遠鏡の画像や、VLA及びVLBIによる電波画像と比較が行われました。
NGC 253中心部には、天の川銀河の中心に存在するのと同程度の超巨大ブラックホールが存在するらしいことも明らかになりました。



★巨大ブラックホールのダンスは、銀河同士の衝突の指標

AMERICAN ASTRONOMICAL SOCIETY: Waltzing Quasars Provide Signpost to Merging Galaxies
http://www.sciencemag.org/cgi/content/short/323/5912/323a




★★巨大ブラックホールが銀河形成のもとに?

AMERICAN ASTRONOMICAL SOCIETY: Do Black Holes Seed the Formation of Galaxies?
http://www.sciencemag.org/cgi/content/short/323/5912/323b




★★★★漸近赤色巨星が初期宇宙塵の源か?

Dust Formation in a Galaxy with Primitive Abundances
http://www.sciencemag.org/cgi/content/abstract/323/5912/353

Cornell-led team detects dust around a primitive star, shedding new light on universe's origins
http://www.news.cornell.edu/stories/Jan09/CarbonStar.html

低金属量の星でダスト形成
http://optik2.mtk.nao.ac.jp/~mikako/mag29/Cover_Page.html



初期の宇宙は水素とヘリウム(とごく微量のリチウム)から構成されていました。
塵の形成には炭素、酸素、珪素、鉄などの重い元素が必要ですが、これらの元素は恒星内部の核融合反応によって作られたと考えられています。
初期宇宙と似た組成のちょうこくしつ座矮小楕円体銀河を、NASAのスピッツァー宇宙望遠鏡で観測したところ、銀河内の漸近赤色巨星MAG 29に大量の塵が存在することが発見されました。
初期宇宙に近い環境の中で、漸近赤色巨星が重い元素からなる塵の供給源となっていたのです。
これまで、初期宇宙での塵は超新星爆発の際に一気に合成される重い元素が塵を形成したという考えが一般的でしたが、爆発の勢いで塵が蒸発してしまうという指摘もなされています。
今回の研究で、漸近赤色巨星が初期宇宙での塵供給源となった可能性が示されました。
左端はちょうこくしつ座矮小楕円体銀河の全体像、右端はMAG 29の拡大画像です。



★★★42億年前の月に強力な磁場

Early Lunar Magnetism
http://www.sciencemag.org/cgi/content/abstract/323/5912/356


アポロが持ち帰った月面のサンプルのうち、比較的古い時代のまま保存されていたものを分析し、磁気痕跡や過去の温度などが調べられました。
その結果、月形成後間もない約42億年前の月には強力な磁場が持続的に存在していたことが発見されました。
このことは、当時の月の内部に対流する液体コアが存在し、磁場を発生させていたことを示す証拠です。



★月探査機チャンドラヤーン1号のレーダーで永久影クレーターの内部を観測

NASA Radar Provides First Look Inside Moon’s Shadowed Craters
http://www.nasa.gov/mission_pages/Mini-RF/news/2009-01-16_radar_first_look.html



インドの月探査機チャンドラヤーン1号に搭載されている、NASAのMini-SARと呼ばれるレーダー観測機器を使って、月の極域にある永久影クレーターが観測されました。



★★★火星に現在も活動的なメタン源

Discovery of Methane Reveals Mars Is Not a Dead Planet
http://www.nasa.gov/mission_pages/mars/news/marsmethane.html



火星大気中にメタンが存在し、季節変動していることが発見されました。
メタンは火星大気中では分解されやすいため何らかのメタン供給源が必要であり、地質学的または生物学的なメカニズムによって現在までメタンの発生が続いていると考えられます。



★火星探査車スピリットとオポチュニティ、探査開始から5年

Watch, Listen and Celebrate Five Years on Mars
http://www.jpl.nasa.gov/news/features.cfm?feature=2006




★★「青色はぐれ星」は連星系から進化

A binary origin for 'blue stragglers' in globular clusters
http://www.nature.com/nature/journal/v457/n7227/full/nature07635.html



Blue stragglers(青色はぐれ星)は非常に重く青い恒星であり、核融合反応の燃料をすぐに使い果たしてしまうためあっという間に寿命を迎えてしまいます。
年代が古いはずの球状星団でこのような恒星が発見されており、理論的にも一般的な恒星(主系列星)とは異なる過程でしか形成されないとされています。
恒星同士の衝突によって「青色はぐれ星」が形成されたと仮定して「青色はぐれ星」の数を推定したところ、実際観測される数とは相関がみられませんでした(左図)。
一方、球状星団のコアにある「青色はぐれ星」の数と、球状星団に含まれる恒星の総質量との間には相関がみられ(右図)、「青色はぐれ星」が連星系から進化して形成されるらしいことが分かりました。



★ハッブルが捉えた惑星状星雲NGC 2818

Hubble Snaps a Splendid Planetary Nebula
http://hubblesite.org/newscenter/archive/releases/2009/05/






★彗星探査機スターダストが地球接近通過

Stardust Spacecraft Passes Close to Earth
http://www.jpl.nasa.gov/news/features.cfm?feature=2003




★「かぐや」による月全球の重力異常データを公開

http://www.kaguya.jaxa.jp/ja/science/RSAT/G_Anom_Map_4_public_j.htmリレー衛星中継器(RSAT)の観測データを解析して得られた月全球の重力異常データ
http://www.kaguya.jaxa.jp/ja/science/RSAT/G_Anom_Map_4_public_j.htm



★クレーターの地形が語る水星の過去

Shadows Showcase a Steep Scarp
http://messenger.jhuapl.edu/gallery/sciencePhotos/image.php?gallery_id=2&image_id=287






★★軟γ線リピーターSGR 1627-41の自転周期の測定に成功

XMM-Newton measures speedy spin of rare celestial object
http://www.esa.int/esaCP/SEMAD2UTGOF_index_0.html



ESAのX線観測衛星XMMニュートンによる観測で、SGR 1627-41の自転周期が初めて測定され、2.6秒であることが発見されました。
これは発見されている5つの軟γ線リピーター(SGR)の中で2番目に速く、形成されてから数千年しかたっていないと考えられます。


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