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シルクロードの旅 〔4〕 (トルファン編 その1)

2007年09月17日 00時30分36秒 | -旅日記-
■トルファン~灼熱のオアシス都市

トルファン(吐魯番)は、新疆ウイグル自治区東部にあるトルファン盆地中央に位置する。

このトルファン盆地は世界有数の低地で、盆地面積の1/3はなんと海面よりも低い。
しかも周りは高い山脈に囲まれ、トルファン盆地は超盆地気候の灼熱地帯。
真夏には最高気温がたびたび40度を超える。
さらに年間を通して雨がほとんど降らず、とても乾燥した土地。


トルファン郊外の荒野。

しかし、盆地北に連なる天山山脈の雪解け水が地下水路(カレーズ)を通して
トルファンの街を潤し、灼熱の乾燥地帯でありながら、水の豊かなオアシス都市と
なっている。

午前8時半、列車は定刻通りトルファン駅に到着。

トルファン駅はトルファン市内から約60km北東の山脈のすそ野にある。

駅を出ると例のごとく客引きの人たちに囲まれる。
その中からトルファン市内まで安く行ってくれる旅行会社の客引きを見つけ、
その旅行会社のマイクロバスに乗り込んだ。
しかし、他の客が集まらなかったらしく乗用車に乗り換えさせられたあげく、
マイクロバスより高い値段を請求された。
やられた。。

駅から市内までは約1時間。
僕らを乗せた車は、もはや見慣れた草木一本生えていない荒地を貫く道路を快調に飛ばし、
順調に市内へ到着。そして宿泊予定のホテルで降ろしてもらう。

ホテルチェックインの後、さっそく街歩きをしてみる。


トルファンの街は意外とひらけていて、大通りは道幅も広く、車もたくさん走り、
イメージするシルクロードのオアシス都市とは異なる。

しかし、街の少しはずれに行くと、道端をロバ車が走り、のどかな雰囲気が漂っている。

また、街の中心を南北に通る「青年路」は歩行者専用道路で、道沿いに葡萄棚があり、
この暑い夏でも涼やか。

木陰で涼む人々がたくさんいて、オアシスの雰囲気たっぷり。


青年路の葡萄棚にはたくさんブドウが実っている。

昼ごはんにトルファンで有名なラグメン(うどんのような麺にトマトベースの具がのった
ウイグル料理)の店に行ったが、昼前でまだ時間が早かったので朝食メニューしかなく、
仕方なくそれを食べる。
トマトベースの野菜と羊肉の煮込みと饅頭というシンプル料理だったけどとても美味でした。

ラグメンは明日にお預け。

それにしても日差しが強く、めちゃくちゃ暑い。。
少し日向を歩くと頭がクラクラする。
敦煌よりもぜんぜん暑い。
やはり地元民もこの暑さはきついらしく、昼間は街を歩く人たちもあまり多くない。
この日の最高気温は44度とのこと。。

ということで、街歩きは飯を食った後早めに退散。

トルファンは豊富な水を利用して農業が盛んで、特に果物が豊富。
有名なブドウをはじめ、ハミ瓜(メロンの一種)、スイカ、梨などなど、
たくさんのおいしい果物が食べれる。


ためしにハミ瓜を一つ買って、ホテルで旅仲間と食べた。
甘さはそれほどではなかったけど、水分たっぷりでジューシー。

明日は郊外の観光スポットを回る予定。
トルファンの見所はすべて郊外にある。ホテルに戻った後、近くの旅行会社に行き、
明日郊外を回る車のチャーターを予約した。

明日の按排が終了したところで、涼しくなるまでしばし休息。

今回の旅では、敦煌でもそうだったが、シルクロードの昼間はホントに暑いので、
昼間はなかなか活動できず、地元民に習って昼間はグータラして過ごし、夕方涼しく
なってから動き出すというパターンがけっこうあった。

それもそれで、ゆったりした旅でいいかなと思う。


■ウイグル族の街

日も傾きかけて涼しくなってきたところで再び街へ繰り出した。

日が傾きかけたと言っても、もうすでに北京時間で午後8時。
しかし、まだ日没前。

中国はこれだけ広い国にもかかわらず、地域ごとの時差を設けていない。
すべて北京時間(日本の-1時間)を採用している。
しかし、中国の西の果て新疆ウイグル自治区では北京から4000kmも離れていて、
当然北京時間とのズレが生じてくる。

そこで、新疆ウイグル自治区ローカルの新疆時間というのが非公式で使われている。
新疆時間は北京時間の-2時間(日本との時差は-3時間)。
公共機関や交通などはすべて北京時間だが、地元民は新疆時間で活動しているようだ。

なんか2つも時間があってややこしい。

北京時間午後8時にもなって、お腹が減ったので晩御飯を食べに市街地中心にある
屋台街に行ったが、なんとまだ準備中。

しかし、新疆時間で考えればまだ午後6時だと思うと納得。

ということで、屋台街の準備ができるまで、近くにあるウイグル族が集う市場へ行ってみた。

新疆ウイグル自治区はその名の通り、ウイグル族が人口の中で一番多い。
もちろん、トルファンの街にはたくさんのウイグル族がいて、街の人口の7割を占める。

で、ウイグル族とはどんな民族なのか?

ウイグル族はトルコ系の民族で、トルコ語系のウイグル語を話し、アラビア文字を
基にしたウイグル文字をもち、イスラム教を信仰している。
豚肉は一切食べず、主に羊肉を食べる。



男性はドッパという刺繍入りの四角型帽子をかぶり、女性はカラフルなスカーフを
頭に巻き、さまざまな柄のワンピースを着ている。


買い物をするウイグル族の女性たち。

顔立ちは彫が深くはっきりしていて、明らかに中国人の大多数を占める漢民族と
民族系統が異なる。
きつい顔のイメージの漢民族と比べて、ウイグル族は素朴でどことなく優しげな顔をしてる。

このように、民族系統も言語も文化も宗教も顔立ちも、中国人のイメージとはまったく
異なる民族がウイグル族。


市場の入り口。

さて、ウイグル人市場へ足を踏み入れると、そこはまさに異国情緒たっぷり!

ウイグル帽を売る店、スカーフを売る店、ウイグル民族雑貨を売る店、ウイグル人の
主食であるナンを売る店、羊肉を売る店…。
そしてそこに買い物に集うたくさんのウイグル族の人たち。


中国に来て半年が経ち、久しく感じていなかった「異国に来た」という感覚をもった。

ここが中国だとはとても思えない。
どこかまったく違う国に来たと錯覚してしまう。

市場を眺めながら、ナンとサモサ(羊肉とたまねぎを煮込んだものをパイ生地のような
もので包んだもの)を買って試食してみる。

ナンは、顔より大きいピザ生地のようなものから、ベーグルのような
小さいものまで種類がたくさんあり、味は塩味やゴマの風味があるものや、
パイ生地のような食感で少し甘みがあるものもある。


ナンを売るウイグル女性。


この店で買った左側のナンがめちゃめちゃうまかった!
パイ生地みたいなさくさくした食感がすごくいい。

ウイグル人市場で異国情緒を堪能した後、再び屋台街に戻ると、いたる所から
羊肉串を焼く煙が立ち上がり、食欲をそそるいいにおいが漂っている。
そこに集う人たちもたくさん。


時間も午後9時を回り、日も落ちかなり涼しくなった。

さっそく席に着き、新疆名物の羊肉串(シシカバブー)を注文。
新疆のご当地ビールと一緒に食す。
いやー、うまい!

一日の疲れがいっぺんに吹っ飛ぶ。

お腹を満たしたところでホテルへ戻り、トルファン1日目は終了。

次の日はトルファン郊外の観光地を巡ります。


つづく。





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