延べ10年近くの中国在住生活を終え日本へ帰国する直前に、旅へ出ました。
思えば2007年に上海へ渡ってからというもの、中国の東西南北様々な場所を訪れ、旅しました。
そんな数々の旅の総決算として、帰国前に訪れることにしたのは、中国の首都「北京」。
北京は、1999年に初めて中国を訪れた時に最初に訪れた場所でした。
ベタに八達嶺長城、天安門、紫禁城などに行ったりしましたが、当時は今ほど高層ビルも無く
ホコリっぽい街路をチャリンコで移動する大量の人民たちを目にして、首都にしては田舎臭い街だなぁという印象でした。
それが十数年経って、急激な経済成長とともに北京オリンピックなど世界的イベント開催を経て、
すっかり近代的な街へと変貌を遂げています。
10年近く中国に住みながら、仕事でもプライベートでもなぜかまったく縁が無かった北京へ。
長かった中国生活の最後の思い出に、初めて訪れた1999年以来訪れることにしました。
とはいえ、当たり前の北京の観光地を訪れるだけの旅にするつもりはありません。
北京といえば「万里の長城」。
一般的に訪れるのは、北京から一番近くにあり観光地化された八達嶺の万里の長城となりますが、
万里の長城は八達嶺以外にも見ることができます。
八達嶺の万里の長城は、最も観光客が訪れるため長城は綺麗に修復されていますが、そんな長城はほんの一部で、
中には、観光地化されず、ほぼ打ち捨てられ“廃墟”と化した万里の長城もあります。
この10年間に中国の様々な観光地を訪れて分かったことは、中国人は素材の良さをそのまま生かすことを知らないということ。
歴史を感じる古い建物を無駄に修復して妙に嘘くさい建物にしてしまったり、美しい景色が見られる場所に
まったく無意味な巨大モニュメントを造ったり・・・と、中国の悠久の歴史や雄大な自然を台無しにしてしまう、
そんな残念な場所が山ほどあります。
八達嶺の万里の長城も、きれいに修復されすぎている感じがあります。
最近も、遼寧省という別の場所ですが、万里の長城をコンクリートで真っ平らにしてしまった・・・、
というようなニュースがありました。
自分たちの誇り高き四千年、いや五千年の歴史に泥を塗るような行為を平気やってしまうのが中国人。
観光地化され、必要以上にキレイに整備されてしまった万里の長城を見ても面白くない。
北京からほど近く、あまり観光地化されず“廃墟”の長城がそのまま残っている場所は無いかと色々探してみました。
それで見つけました。
それは、北京市と河北省の省境の山々に残る金嶺山長城と臥虎山長城。
旅のプランは、それら長城のすぐ近くの村、古北口村に滞在し2日間にわたって長城を巡り、
あわせて残りの時間に北京中心の天安門周辺も散策する3泊4日に旅を計画しました。
■16年ぶりの北京へ上陸
住んでいる上海から首都・北京への移動は、飛行機か高速鉄道になります。
高速鉄道は10時間近くかかるため、迷わず飛行機での移動となる。
仕事を終え、18:55発の中国国際航空CA1516便に乗るため上海虹橋空港へ。
上海の中国国内線ハブ空港となっている上海虹橋空港は、いつも多くの人で溢れ返っている。
中国の空港では、搭乗手続きをするためいつも長い行列に並ばなければならずウンザリするのだが、
最近は自動チェックイン機が設置されてきて、荷物を預けなければ長い列に並ばずスムーズに手続きが
できるようになってきている。
しかし、自動チェックイン機が故障していたり、パスポートを読み込めないタイプのものだったりと
いつも使い勝手が良い訳ではないのが難点。
今回はパスポートも問題なく読み込め、スムーズに搭乗手続き完了。
中国の国内線ではお馴染みの公安による身分証チェックと手荷物検査を経て、搭乗口へと向かう。
搭乗口へ着くと、すでに搭乗予定の機材があった。
18:55発の北京行きCA1516便は定刻通りに搭乗を開始し、上海虹橋空港をテイクオフ。
北京首都国際空港まで約2時間半のフライトとなる。
中国の国内線では中長距離のフライトでガッツリ機内食が出る。
味はまあまあ。たまに激マズの時があるけどこの日は普通に食べられた。
飛行機は順調にフライトを続け、上海から中国大陸を海岸沿いに北上し北京へ。
フライトが大幅に遅れることが多い中国の国内線だが、この日はめずらしく定刻通り21:15に北京空港へ到着。
■スモッグに包まれた北京に到着
降り立った北京首都国際空港は、なんだかドデカく、しかも近代的でキレイ。
ここは最も新しい第3ターミナル。
初めて北京を訪れた時の北京空港は、まだ古びた小さなターミナルが一つしかなかった。
それが今や3つのターミナル、3本の滑走路があり、規模はアジア最大級の巨大空港だ。
北京首都国際空港は、北京市中心部から北東約25km離れた場所にあります。
空港から北京市内中心部へは北京地下鉄機場線で向かう。
機場とは中国語で空港のこと。
なぜだか妙に薄暗い空港第3ターミナル駅から列車に乗って一路北京市内へ。
駅を出ると暗闇の中、外の景色が見えるが、ものすごいスモッグがかかっていて見通しが悪い。
これが北京のPM2.5に包まれた景色なのか。。。
今晩宿泊するホテルは、北京地下鉄機場線の終点駅、東直門駅からほど近い場所に予約している。
終点まではゆったり座って移動。
ゆったり座ってたら、車両内の至るとこにあるモニターから、中国抗日戦勝70周年軍事パレードの様子が流れ始めた。
周りの人民たちは直立不動のまま軍事パレードでの習近平・国家主席の凛々しいお姿を見ている…、訳も無く、
みなスマホでゲームしたりWechat(中国版LINE)でメッセージやり取りをしていたりと、誰も軍事パレードの映像には興味無しの様子。。。
車内でただ一人、敵国・小日本人の私だけが軍事パレードの映像をしっかり観ていると、
いつの間にか終点の東直門駅に到着。
駅ではまず最初に向かったのが、北京市交通カード(北京市政交通一通卡)の窓口。
この交通カードは、日本でいうSuicaやPasmoなどと同じようなICカード。
北京市交通カードは、地下鉄だけでなく市内を網の目のように走っているバスにも広く使えるのでものすごく便利。
旅行者にとっても必需品となる。
窓口で20元のデポジットを支払って交通カードをゲット。
さっそく明日から始まる旅で役立てます。
駅を出て大通り(第二環状線)沿いに歩いていく。
ライトアップされた高層ビルが建ち並ぶ第二環状線沿い。
その途中、道端で怪しげな焚き火をしている連中に遭遇。何をしているのか…。
駅から徒歩5分ぐらいてホテルに到着し無事チェックイン。
ゆっくり休んで翌朝から始まる旅に備えます。
明朝は早起きしてさっそく天安門広場へと繰り出します。
(つづく)
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思えば2007年に上海へ渡ってからというもの、中国の東西南北様々な場所を訪れ、旅しました。
そんな数々の旅の総決算として、帰国前に訪れることにしたのは、中国の首都「北京」。
北京は、1999年に初めて中国を訪れた時に最初に訪れた場所でした。
ベタに八達嶺長城、天安門、紫禁城などに行ったりしましたが、当時は今ほど高層ビルも無く
ホコリっぽい街路をチャリンコで移動する大量の人民たちを目にして、首都にしては田舎臭い街だなぁという印象でした。
それが十数年経って、急激な経済成長とともに北京オリンピックなど世界的イベント開催を経て、
すっかり近代的な街へと変貌を遂げています。
10年近く中国に住みながら、仕事でもプライベートでもなぜかまったく縁が無かった北京へ。
長かった中国生活の最後の思い出に、初めて訪れた1999年以来訪れることにしました。
とはいえ、当たり前の北京の観光地を訪れるだけの旅にするつもりはありません。
北京といえば「万里の長城」。
一般的に訪れるのは、北京から一番近くにあり観光地化された八達嶺の万里の長城となりますが、
万里の長城は八達嶺以外にも見ることができます。
八達嶺の万里の長城は、最も観光客が訪れるため長城は綺麗に修復されていますが、そんな長城はほんの一部で、
中には、観光地化されず、ほぼ打ち捨てられ“廃墟”と化した万里の長城もあります。
この10年間に中国の様々な観光地を訪れて分かったことは、中国人は素材の良さをそのまま生かすことを知らないということ。
歴史を感じる古い建物を無駄に修復して妙に嘘くさい建物にしてしまったり、美しい景色が見られる場所に
まったく無意味な巨大モニュメントを造ったり・・・と、中国の悠久の歴史や雄大な自然を台無しにしてしまう、
そんな残念な場所が山ほどあります。
八達嶺の万里の長城も、きれいに修復されすぎている感じがあります。
最近も、遼寧省という別の場所ですが、万里の長城をコンクリートで真っ平らにしてしまった・・・、
というようなニュースがありました。
自分たちの誇り高き四千年、いや五千年の歴史に泥を塗るような行為を平気やってしまうのが中国人。
観光地化され、必要以上にキレイに整備されてしまった万里の長城を見ても面白くない。
北京からほど近く、あまり観光地化されず“廃墟”の長城がそのまま残っている場所は無いかと色々探してみました。
それで見つけました。
それは、北京市と河北省の省境の山々に残る金嶺山長城と臥虎山長城。
旅のプランは、それら長城のすぐ近くの村、古北口村に滞在し2日間にわたって長城を巡り、
あわせて残りの時間に北京中心の天安門周辺も散策する3泊4日に旅を計画しました。
■16年ぶりの北京へ上陸
住んでいる上海から首都・北京への移動は、飛行機か高速鉄道になります。
高速鉄道は10時間近くかかるため、迷わず飛行機での移動となる。
仕事を終え、18:55発の中国国際航空CA1516便に乗るため上海虹橋空港へ。
上海の中国国内線ハブ空港となっている上海虹橋空港は、いつも多くの人で溢れ返っている。
中国の空港では、搭乗手続きをするためいつも長い行列に並ばなければならずウンザリするのだが、
最近は自動チェックイン機が設置されてきて、荷物を預けなければ長い列に並ばずスムーズに手続きが
できるようになってきている。
しかし、自動チェックイン機が故障していたり、パスポートを読み込めないタイプのものだったりと
いつも使い勝手が良い訳ではないのが難点。
今回はパスポートも問題なく読み込め、スムーズに搭乗手続き完了。
中国の国内線ではお馴染みの公安による身分証チェックと手荷物検査を経て、搭乗口へと向かう。
搭乗口へ着くと、すでに搭乗予定の機材があった。
18:55発の北京行きCA1516便は定刻通りに搭乗を開始し、上海虹橋空港をテイクオフ。
北京首都国際空港まで約2時間半のフライトとなる。
中国の国内線では中長距離のフライトでガッツリ機内食が出る。
味はまあまあ。たまに激マズの時があるけどこの日は普通に食べられた。
飛行機は順調にフライトを続け、上海から中国大陸を海岸沿いに北上し北京へ。
フライトが大幅に遅れることが多い中国の国内線だが、この日はめずらしく定刻通り21:15に北京空港へ到着。
■スモッグに包まれた北京に到着
降り立った北京首都国際空港は、なんだかドデカく、しかも近代的でキレイ。
ここは最も新しい第3ターミナル。
初めて北京を訪れた時の北京空港は、まだ古びた小さなターミナルが一つしかなかった。
それが今や3つのターミナル、3本の滑走路があり、規模はアジア最大級の巨大空港だ。
北京首都国際空港は、北京市中心部から北東約25km離れた場所にあります。
空港から北京市内中心部へは北京地下鉄機場線で向かう。
機場とは中国語で空港のこと。
なぜだか妙に薄暗い空港第3ターミナル駅から列車に乗って一路北京市内へ。
駅を出ると暗闇の中、外の景色が見えるが、ものすごいスモッグがかかっていて見通しが悪い。
これが北京のPM2.5に包まれた景色なのか。。。
今晩宿泊するホテルは、北京地下鉄機場線の終点駅、東直門駅からほど近い場所に予約している。
終点まではゆったり座って移動。
ゆったり座ってたら、車両内の至るとこにあるモニターから、中国抗日戦勝70周年軍事パレードの様子が流れ始めた。
周りの人民たちは直立不動のまま軍事パレードでの習近平・国家主席の凛々しいお姿を見ている…、訳も無く、
みなスマホでゲームしたりWechat(中国版LINE)でメッセージやり取りをしていたりと、誰も軍事パレードの映像には興味無しの様子。。。
車内でただ一人、敵国・小日本人の私だけが軍事パレードの映像をしっかり観ていると、
いつの間にか終点の東直門駅に到着。
駅ではまず最初に向かったのが、北京市交通カード(北京市政交通一通卡)の窓口。
この交通カードは、日本でいうSuicaやPasmoなどと同じようなICカード。
北京市交通カードは、地下鉄だけでなく市内を網の目のように走っているバスにも広く使えるのでものすごく便利。
旅行者にとっても必需品となる。
窓口で20元のデポジットを支払って交通カードをゲット。
さっそく明日から始まる旅で役立てます。
駅を出て大通り(第二環状線)沿いに歩いていく。
ライトアップされた高層ビルが建ち並ぶ第二環状線沿い。
その途中、道端で怪しげな焚き火をしている連中に遭遇。何をしているのか…。
駅から徒歩5分ぐらいてホテルに到着し無事チェックイン。
ゆっくり休んで翌朝から始まる旅に備えます。
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