2012/6/29 20:17
東邦大医学部の元准教授が不正に論文を作成したとされる問題で、日本麻酔科学会は29日、特別委員会による調査結果を公表した。元准教授の論文212本のうち、172本が症例数を偽るなどの「捏造(ねつぞう)」とした。同学会によると、医学系論文の捏造では、国外も含め過去最多とみられる。
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不正に論文を作成したとされるのは、藤井善隆元准教授(52)。准教授は学会の面接調査に対し、「捏造はしていない」と否定しているという。
学会は元准教授が1990年から昨年までに書いた212本の論文を調査。172本を「捏造」、3本を「捏造なし」、残りの37本を「捏造の有無を判定できない」と判断した。
麻酔による吐き気などを抑える医薬品の論文などでは、実際に投薬した患者が6人だったのに、220人と症例数を水増ししていた。本人に無断で別の医師を共著者に加えた例もあったという。
こうした調査は本来、所属する大学などが実施するが、捏造が長期間にわたり、所属施設が複数にまたがることから、学会が実施した。
同学会副理事長の澄川耕二・長崎大病院教授は記者会見し、「想像を絶する悪質さ。麻酔科医の信頼回復のため再発防止に努めたい」と話した。
海外の学術専門誌が不正の疑いを指摘し、学会が3月から調査を開始。調査結果を受け、学会は8月までに処分を決める方針
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こうした調査は本来、所属する大学などが実施するが、捏造が長期間にわたり、所属施設が複数にまたがることから、学会が実施した。
同学会副理事長の澄川耕二・長崎大病院教授は記者会見し、「想像を絶する悪質さ。麻酔科医の信頼回復のため再発防止に努めたい」と話した。
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