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【サッカー】06-07CLグループリ-グ第1,2節雑感

2006-09-28 22:25:00 | スポーツ
まだグループリーグを2試合消化しただけではあるが、2試合と言ってもグループリーグは全6試合なので既に1/3が終わったことになり、勢力図も少しはっきりしてきた。軽くではあるが、強豪を中心に振り返ってみようと思う。

【Group A】
まぁ良くも悪くも予想通り、といったところか。
チェルシーは試合内容は良くないながらもベースの手堅い守備が効いてしっかり2連勝、バルセロナは第2節アウェーのブレーメンでは大苦戦したが最後の最後に追い付き勝ち点1をしっかり拾い、ブレーメンは試合内容は実は一番いいのだが、チーム自体攻撃志向が強いうえに守備陣の経験不足があるため勝ち切れず、レフスキソフィアはやはりビッグクラブに太刀打ちできるほどの戦力はなかった。

ブレーメンは、第3・4節の同チームとのホーム&アウェー折り返しの節でレフスキソフィアと当たり、チェルシーとバルセロナは潰し合うことになる。ブレーメンは2試合で勝ち点1と苦しいながらも、この第3・4節で勝ち点6を拾える公算が非常に高いので、まだGL通過を諦める段階ではない。
バルセロナはエースのエトーが少なくとも年内絶望の長期離脱を強いられ、些かではあるが苦しい状態だ(もっとも攻撃陣の層は十分厚いのだが)。ブレーメンにとって最も好ましいのは、チェルシーが2試合ともバルセロナを叩いてGL突破を早々と決めてくれることだろう。そうすればブレーメンは第5節ホームでモチベーションの下がったチェルシーを迎えることができるからだ。

【Group B】
ここはちょっと予想外、であった。本命である筈のインテルが、いくらリスボンのアウェー、バイエルンと当たったとはいえ2敗で勝ち点0(しかもノーゴール)である。本来ならGL突破は絶望的だが、リスボンが2節で引き分けてくれたので、まだ2位通過の望みはある。

リスボンは、確かになかなか面白い存在ではある。有望な若手を数多く揃えており、DFとDHの要所には経験のある選手もいる。監督も「次代のモウリーニョ」と評されるパオロ・ベントだ。しかし、第1節ホームでのインテル戦を見る限りでは、ポテンシャルを感じる選手はナノやJ・モウティーニョなど確かに多いが、まだ「開花」はしておらず、CLという舞台では少々力不足感はあった。
結局インテルが「悪過ぎ」たのがこの2敗の原因で、カンビアッソを怪我で欠いたことや新戦力が多過ぎること等が重なり、攻撃も守備もバラバラだった。特に第2節の対バイエルン戦は、バイエルンも低調だったため、とても強豪同士の対戦とは思えないような「お寒い」内容であった。

バイエルンもまだ磐石とは言い難いが、ともかくも2連勝してGL突破はほぼ確実だろう。インテルは、当然ながらこの後のスパルタク・モスクワとのホーム&アウェー、そしてリスボンを迎えてのホームと3連勝が必須になる。

【Group C】
ここは殆ど試合を観ていないので軽く。
このグループは、2節を終えて2連勝のクラブがないため、まだ先の展開が読み辛い状態だ。リバプールも手堅く1勝1分けで来たとはいえ第2節のホームでの対ガラタサライ戦では先に3得点しながらも2点をあっという間に返され薄氷の勝利とまだ不安定さは見える。
第2節ホームでPSVに負けてしまったボルドーが第3・4節でリバプール相手に盛り返すようなら、更に混戦になるだろう。

【Group D】
当初の2強2弱という図式がそのまま当て嵌まっているグループと言えるだろう。
ローマは第2節バレンシアのアウェーとGL最も厳しいであろう試合で惜敗したが、前半は寧ろバレンシアよりもチャンスは多かったし、特に悲観するような内容でも結果でもない。ただ、両WGを務めるマンシーニとタッデイがまだ怪我で離脱しており、元々選手層の薄いクラブゆえ、これ以上タイトな日程の中怪我人が続くようだと黄色信号も灯る可能性がある。

バレンシアはリーガ・エスパニョーラの中では珍しい部類に入る守備がプライオリティのチームであるし、それでもFWのビジャ、モリエンテスらは十分過ぎるほど好調なので1位抜けの可能性は高いだろう。
オリンピアコス、シャフタールは、ともかくもホームで何とかしなければ突破はないだろう。

【Group E】
予想通り、リヨンは相変わらず図抜けて強い。昨年と全く同じ対戦(しかも同じ節・同じ日)だった第1節ホームでの対マドリー戦では、スコアこそ昨年より1点減って2-0だったものの、まだチームとしてまとまらないマドリー相手に「圧勝」だった。

そのリヨンに嬲られたマドリーは、ホームでディナモ・キエフ相手に5点取ってとりあえず持ち直したが、やはり「まだまだ」だ。エメルソンやディアッラといった優秀なDHがいても、相手のカウンターの際即DFラインがカバーしなければならない・或いはしきれずにシュートを打たれるシーンが目に付いた。守備ブロックの連携がまだまだであるから、当然攻撃もそうだ。

とはいえ、最近はCL常連のDキエフは2試合で9失点とDFラインもGKも崩壊していて想像以上に悪く、又ブカレストも第2節ホームでリヨンを迎え撃ったが0-3で一蹴されてしまったことから見ても個人の戦力値としてマドリーに対抗できるようなものはなさそうなので、マドリーはしっかり2位では通過するだろう。

【Group F】
こちらも、グループDやEと同じく、ビッグクラブに歯向かうべきクラブの状態が良くない。マンUは苦しみながらもきっちり連勝を果たした。

昨年同じ組み合わせでマンUを最下位に落としたクラブの一つベンフィカは、今年はホームでマンUに0-1で負けてしまった。開幕直前の監督交代劇や、シモン・ミッコリといった前線の核の故障明けコンディション不良などで、まだチームは整っていない。年末までには持ち直す可能性はあるが、セルティックとの2位争いは苦しくはなるだろう。

セルティックは確かまだGL突破はないが、新加入のフェネゴール・オブ・ヘッセリンクはきっちり点を取って貢献しているので、マンUが抜けてくれれば2位通過のチャンスは十分あるだろう。第3,4節と、直接のライバルだろうベンフィカとの対戦なので、正念場と言える。

【Group G】
実はこちらも、グループFと同じ構図、だ。アーセナルがきっちり2連勝をし、追随する筈だったポルトはまだ勝ち点1、HSVは0と苦しんでいて、CSKAモスクワが4と健闘を見せている。

ポルトは、同じポルトガルのスポルティング・リスボン同様ポテンシャルを秘めた若手はいるのだが、まだCLで開花・・とはいかず、決定力不足がこれまで響いている。HSVは、FWもDFラインも今シーズン大幅に入れ替わったことでまだチームができていないうえに、久しぶりのCLということで覚束ない感を受ける。

このグループは、この第2節までの順位のまま推移するかもしれない。

【Group H】
またまた同じ・・・で、こちらもミランにとってはラクな感が漂っている。
ミランは第2節のリールアウェー戦ではスコアレスドローで勝ち点1を拾っただけだが、これはアンチェロッティが相変わらずの手堅い(見方によっては弱気な)采配でワントップで臨んだためだ。若手の多いリールは健闘はしてシュートもきちんと飛ばしていたが、殆どがPA外からの入る可能性の低いミドルで、決定的なシーンはミランの方が多かった。

まぁ言うまでもなく、個の能力でもミランは当然このグループでは一枚以上上であり、経験値から言えば図抜けているので、ミランの1位通過は堅いところだろう。
2位争いは非常にデリケートだ。リーグレベルから言えばリールがちょっと上だが、アンデルレヒトも昨年CL連敗記録を作ったとはいってもCLのGLには毎年のように顔を出していて経験値はリールよりも上だ。AEKアテネもちょっと物足りないとはいえギリシャのクラブはやはりホームの熱狂的な応援がある。