ねこぶえのうろうろ

  ニュースはなるべく辛口に…(時々甘くなるかも?)

本当に!??

2005-09-11 21:06:48 | 政治
 今、選挙開票速報を見ているわけですが…、自民党単独で300議席!??

 うそやろ~!!!???

 出口調査だけの話やから、これからどうなるかわからんとはいうものの…、まさかこんなことになるとは思わんかったです。


 それに、奈良一区もびっくりですが、あの鍵田忠兵衛が、出口調査では1位になってる。1ポイント差ではあるんだけど、まさかこんなことが起こるとは。
 選挙戦・前半の記事でも書いたけど、税金未納問題で市長を不信任にされて、「民意を問う」とかいって辞職&議会解散を行って、自民党候補と争って、ものの見事に負けた人ですよ。
 その人が、2ヶ月後に自民党候補として、国会議員の選挙に出てくるなんて、それだけでもその神経を疑いたくなるのに、それがひょっとしたら当選するかもしれないなんて、なんかもう、悪夢みたいだ…。

 しかし、今回の選挙で、「政党の地盤」というものの強大さが、ものすごくよくわかりますね。
 前々回の選挙で、奈良一区で勝った森岡正宏さんが、今回無所属で出て、鍵田忠兵衛に遠く及ばない。

 結局、こういう構図が浮かびます。
 前回までの選挙では、無党派層の票が、基本的に民主党に流れていたわけです。

 ところが、今回は、無党派層の票が、いわゆる「造反議員」に流れていて、そこで民主党の勢いが完全に止まってしまっているのですな。
 しかし、無党派層の票だけでは当選できず、また、民主党も、無党派層の票なしでは当選できず、結果的に自民・公明の組織票で、与党候補が次々と当選している感じです。
 小選挙区のおそろしさでも、あるのかもしれません。

 結果論にしかなりませんが、造反議員が、自民党を協力にアシストしてしまった…、ということではないでしょうか。


 うーむむ、しかし…、ほんと、鍵田忠兵衛が当選するようなことがあったら、奈良市の恥やでぇ…。

選挙戦・後半

2005-09-11 13:37:15 | 政治
 いや、すっかり書くのが遅くなってしまって、なんと今日はもう投票日(^^;。
 ねこぶえは、先ほど投票をすませてきました。

 結果は、開けてみなければわかりませんが、世論調査によると「自民党優勢」のようですね。
 うーん、実に残念。

 今さらですが、ねこぶえが「自民党の言うてることはおかしいで」と思うことを書いておきましょう。

 まず第一に、「郵政民営化することで、国家公務員を減らせる」という主張。
「国家公務員を減らす」というのは、「国の無駄な支出を減らす」ための手段であって、「国家公務員を減らすこと」自体は目的じゃありません。
 国の税金を1円も使っていない国家公務員を減らすことには、何の意味もないんですね。郵便局の職員さん30万人を国家公務員じゃなくすことよりも、あちこちの役場で余ってる公務員を減らす方が、よほど先決です。

 もちろん、公務員にしてるから窓口の接客態度が悪いんだ、とか、民間にしたらもっと給料を抑えられる、とかいう意見も考えられますが、それならそう主張すべきなんですね。
 自民党が、なぜそういわずに「国家公務員を削減できる」という無意味な主張を繰り返すかと言うと、これがあたかも「改革」であるかのように見せるためです。実質的に中身のないことを、あたかも「公務員削減」という難題解決を行うことであるかのようにしたいという意図が見えます。


 第二に、その国家公務員削減や、「民間でできることは民間で」などを総合して「小さな政府」という主張を行っています。民主党がやろうとしていることは「大きな政府」であって、自民党は改革をして「小さな政府」をめざすのだ、と。

 一般に、「小さな政府」の方が、自由で無駄がなくてスマートな雰囲気を受けます。実際、本当ならその通りです。
 しかし、決してダマされてはいけないのは、自民党が近い将来の増税を予定している、ということです。選挙戦に入ってからは、増税についてはイエスともノーとも言わなくなりましたが、実際には消費税アップなど、いわゆる「サラリーマン増税」が待ち構えているわけです。ここに、決定的な矛盾がある。

 小さな政府、民間にできることは民間で、と主張するなら、税負担は「軽くならなければならない」のです。
 民間が行うということは、サービスを受けるのにお金がいるわけですから、その分、税金は安くなり、大衆の財布の中に現金が残るようにしなければならないのです。
 なのに、官によるサービスは打ち切り、しかも税金はアップというのでは、まったく「小さな政府」の意味がない。

 重要なことは、「だれのための」国家公務員削減や、小さな政府であるのか、ということです。
 ここまでで書いた通り、一般国民にとって、自民党のいう「国家公務員削減」「小さな政府」は、まったく無意味で、単にサービスの低下と負担の増加を意味しているだけです。

 結局、これで得をするのは、減税措置を受け続けている大企業と、郵便貯金が解放されることによって儲けのチャンスを得る銀行(特に外資系)なのは明白です。
 それ以外には、まったくメリットは思い当たらない。

 痛みに耐えて改革を実現しよう、と、小泉首相はずっと言い続けてきたけど、少なくとも郵政民営化と、小さな政府という「改革の成果」は、僕にはなんのメリットもないのです。
 これが改革なら、それは「儲ける人が変わっただけ」の「お役所改革」でしかないし、そんな改革は昔からあったのです。

 まったく、本当に自民党というのは、言葉の使い方がうまいし、民主党はそれを指摘する力が本当に弱い。
 結局最後まで、まともな政策論争は行われなかったな…、というのが僕の実感です。