質問者:ハイル禅師 なぜ仏教がインドで根付かなかった
のでしょうか?
私:仏教は輪廻思想を持っており権力が制限された
中産階級や希望のない底辺の人達には大きな支持を
受けていましたが バラモン教に帰依する権力中枢から
観れば迎合出来ない宗教だったからであります
輪廻思想とは現在の生の在り方が
来世の生の在り方を決定するという
応報による転生観を根幹とする思想であります
インドは酷暑の国である為 生まれ変わって
再度苦しむよりは解脱や涅槃寂静により
生まれ変わらない事が仏教の救いだった背景がある
この仏教が広まるまではバラモン教による男尊女卑や
僧侶特権階級が支配する思想が常識であり
権力者や為政者にしては都合の良い思想だが
これはインダス文明時代にアーリア人が作り上げた
呪術的思想が元になっている
支配思想であるから差別的なカースト制度が誕生した
わけだが これに比べ釈迦の仏教は真っ当な真理に
根差した平等思想の内容でありました
インドで根付かなかったのは既存宗教の反発やカーストを
権力者が支持した事 さらに釈迦以降 霊格の高い後継者
が不在だったからであります
日本では霊能力を有する聖徳太子が仏教の隆盛に尽力
して土壌を作った事で日本で仏教が開花したのであります