8月9日(土)13時30分から長崎県勤労福祉会館で「ヒロシマーナガサキーフクシマ 怒りを一つに 再稼働と改憲、戦争への道を許さない 被爆69周年 8・9長崎集会」が開かれました。主催はNAZENナガサキ(すべての原発いますぐなくそう!全国会議・ナガサキ)です。100名近い参加者でした。詳しくは後日、発行される予定の報告集をご覧ください。ここでは写真報告を中心に、「来年は(も)行こう!」と行動するきっかけになってほしいという思いでお伝えします。
司会:NAZENナガサキ
主催者あいさつ:「長崎平和祈念式典で被爆者代表・城臺美彌子(じょうだいみやこ)さんがスピーチし、出席した安倍晋三首相の目の前で、『憲法を踏みにじる暴挙』と集団的自衛権の行使容認を痛烈に批判したことを、このあと城臺さんご本人から伝えていただきたいです」と話し、拍手が鳴り響きました。
フクシマから 吉沢正巳さん(希望の牧場・ふくしま)
3・11当日の様子を数日前のことのように鮮明に話し、当時の絶望的な状況について伝えました。しかし、彼はその絶望を「怒り」として表し、東京電力や国に対してはっきり抗議し、ふくしまに希望をつくりだそうとしています。福島原発事故によって被ばくした牛たちを国からは殺処分するよう指示がでたものの飼い続け、「ボチボチてんてん(白い)が出た牛たちの因果関係を認めろ」と声を上げています。「汚染された土を入れたフレコンバックの寿命は3年、破れてきている。」「仮設住宅の劣化、きしみ」についてもふれ、「(原発事故が起きたら)みんな巻き添え、そういうふうになるんだよ」と言いました。
来る途中に玄海町や長崎の鉄橋で街宣したことなどを伝え、「ボクたちの残りの人生のテーマとしてしょいましょう。原発の時代を乗り越える実力闘争しかない」と力強く話しました。
ナガサキの被爆者から 城臺美彌子さん
長崎平和祈念式典でのスピーチについて「集団的自衛権行使は暴挙だ」と、ヒロシマへメッセージ(被爆69周年8・6ヒロシマ大行動へ)を送るときに書いたことが、「怒りが出てしまった」と言いました。
「私が小学校2年生のときにできた憲法を踏みにじる、あの戦争を繰り返してはいけない。決まり。使ったらそこには子どもがいるし、家族がいる。長崎は軍需工場があったから狙われたんです。まわりまわってわたしたちの元に落ちたんです。
武器輸出を許したし、武器製造を許したのです。もちろんそれは戦争に使いますから、戦争への道です。私たちはいま、伝えていかなければいけない。被爆者へのアンケートで(共同通信)集団的自衛権『反対』は54%、『賛成』が24%あとは『分からない』です。驚きました。安倍の言葉にだまされているのです。みんなに分かるように話していくと『解った』と言ってくれるんですけど。フクシマとつながりながら反対運動をしていこうと思います」
休憩を挟み、今年も福島の子どもたちを招待したNAZENナガサキ企画・大村保養のビデオ上映。
そして数十名のスタッフを代表して4名の方が報告をしました。NAZEN福岡からは代表松尾栄子さん(写真・右上)が伝えました。また写真家の方が子どもたちが海で泳いでいるところなど生き生きした姿を撮り、紹介しました。
改憲阻止、安倍政権をともに倒そう!
鈴木達夫さん(改憲阻止8・17日比谷集会 代表呼びかけ人・弁護士)から、
「本日の8・9、怒りのナガサキだと感じた。雨の中の8・6ヒロシマでした。松井市長は昨年、原発にふれない。今年、集団的自衛権にふれない。今日、長崎の市長は懸念と不安を語った。被爆者は『憲法破壊の暴挙』と言い切った。画期的なものだったと思います。8・17『安倍をともに倒そう』と呼びかける集会をします。
そもそも戦争とは何ですか?どうすれば食い止めることができるか?中国が攻めてきたらどうするか?人民同士の友好。われわれは安倍を倒す。自分の国の戦争に反対する。国際的な連帯、労働運動の力でともに闘おう」
被ばく列車の運転強制拒否し、外注化に反対するJR労働から
辻川慎一さん(写真上・左 国鉄水戸動力車労働組合 副委員長)は被ばく労働拒否の闘い、国・東電・JR東日本への抗議、ストライキしながら闘ってきたことを伝えました。避難してきた人々と、地域住民の分断を乗り越え、動労水戸とともに闘ってほしいと呼びかけつづけ、実際にともに行動する人がでてきている、支持されていることを話しました。「長崎にも闘う労働組合をつくりましょう」と呼びかけました。中村仁さん(写真上・右 国鉄千葉動力車労働組合)もこの間の動労千葉の活動を報告し、闘う労働組合への結集を呼びかけました。
各地の発言
NAZEN福岡からは田宮星(事務局)が「玄海原発再稼働反対で佐賀の金曜行動に参加する中で佐賀空港へのオスプレイなどの配備阻止しなきゃと話になり、佐賀県庁に抗議に行ったり、川内原発再稼働阻止で鹿児島へ行ったりしています。8・6ヒロシマ-8・9ナガサキ闘争で安倍政権打倒しかないと確信しました。ともに闘いましょう」と発言。反原発と解雇撤回を闘う北九州の国鉄労働者から羽廣憲さん(小倉闘争団)は裁判の報告と闘いへの決意表明をし、広島大学自治会からは「労働組合・学生自治会の力で戦争をとめよう!」、反核・反原発を闘う首都圏・学生は「法政大学で不当逮捕された武田雄飛丸くんを奪還しよう!」と訴えました。さいごに、橋里耕悟さん(NAZENナガサキ事務局長)がまとめとあいさつをし、閉会しました。歴史に残る力みなぎる集会となりました!(文:田宮)