第1節 「安全保障と防衛に関する懇談会」 3
統合的安全保障戦略においては、
大きな目標として、
「第一には日本に直接脅威が及ぶことを防ぎ、
脅威が及んだ場合にその被害を最小化することである。
第二の目標は、世界の様々な地域において脅威の発生確率を低下させ、
日本に脅威が及ばないようにすることである。」
と記述し、
これらの目標を達成するために、
「国家からの脅威のみ対象にしていた『基盤的防衛力』の概念は、
安全保障環境の変化を踏まえて見直す必要がある」
と指摘している。
新たな安全保障戦略を支える防衛力として、
「多機能弾力的防衛力」
を提案している。
情報収集・分析能力と伝統的な脅威に対応するために
「一定程度の『基盤的』能力を持たなければならず」、
また
「非国家主体からのテロなどへの対応能力も持たなければならない。」
としている。
また、国際的安全保障環境改善のために
「有効な国際平和協力活動を行う能力が必要」
と指摘している。
これら多機能弾力的防衛力の要は
「情報収集・分析力」
であるとしている。