第2章 小泉構造改革の一環としての防衛計画の大綱見直し
小泉純一郎内閣総理大臣は、郵政民営化をはじめ各種の「構造改革」に乗り出した。
そのひとつに防衛も含まれることとなった。
中国の大軍拡はますます勢いを増し、
北朝鮮の情勢不安定と軍事的挑発は続き、
韓国の日本に対する軍事的挑戦が強まり、
経済が復調したロシアは極東での権益を増すため軍事力を強化していた。
日本の防衛力増強は必至であった。
しかし小泉純一郎政権は軍縮を目指したのであった。
第1節 「安全保障と防衛に関する懇談会」
小泉内閣総理大臣は「安全保障と防衛に関する懇談会」を設けた。
座長は東京電力顧問の荒木浩氏、
座員は
張富士夫・トヨタ自動車社長、
五百旗頭真・神戸大学教授、
佐藤謙・元防衛庁事務次官、
田中明彦・東京大学教授、
西元徹也・元統合幕僚会議議長、
樋渡由美・上智大学教授、
古川貞二郎・前内閣官房副長官、
柳井俊二・前駐米大使、
山崎正和・東亜大学長
であった。