なんでやねん?ドラキュラ!

猫魂外伝は猫魂(名も無き猫の物語)のエピソード0になります。ぶぶぶ。
自分の中では絶賛連載中♪(* ̄∇ ̄*)でへへ!!

其ノ伍

2017年01月12日 | 猫魂外伝 舞闘戦記編


レン「此処は? 俺..死んでしまったのか? でも..何故か懐かしい心地だ! 温かくて....。」
?「レン...私の声が聞き取れる? 私の声を覚えている? 私は貴方の生みの親!! とは言っても産んだのではなく...私の魂から切り取った一部なのだけどね。でも...貴方が苦しめば..私の魂も引き裂かれ私の心も傷むのよ。貴方はもーう忘れたかも知れないけれど...貴方は私と一緒に暮らしていた時にこう言ったの。自分も私が見てきた世界を見てみたいと....。私は止めたわよね..此処にいれば永遠の命があって..思い浮かんだ望みは何でも叶うのだから! 何も人間達の世界に行かなくてもと...。
それでも貴方は自分の目で自分の体で確かめたいと...私の想いを振り切った! そして契約を交わしたの...外の世界との引き換えに永遠の命は失なわれるとの契約を...。どう? 貴方が選んだ外の世界は..貴方が思い描いた世界だった! 永遠の命に代われる程の素敵な物が見っかった? ほんと馬鹿な子ね!! さっ...そろそろ帰りなさい...そしてもっと強く生きなさい!! 自分が選んだ道を信じて!!
そうそう....貴方が心配している晴明とやらの魂は...黒き勾玉と共に知り合いの亀の所に居るわ! 安心しなさい♪ じゃ...自分の尻尾の一つを思いっきり噛みなさい!!」

今のは...? 此処は夢の中なのか!! 懐かしい声が聞こえた様な......。

レンは無意識の中..本能的に尻尾を噛んだ。 朽ち果てかけたレンの体に生暖かい何かが注ぎ込まれた..。 意識はまだ無い...植物人間の様に微動だに動かなかったが..ピクッと僅かに指先が動いた!
うぅーううううっ。 意識が戻ったようだ....。
レン「俺...生きているのか!! はははっ..でも体が痛いや...そうだ...晴明様を捜さなきゃ!! いてて!!」
レンはその後...ずーっと晴明の消息を捜し続けた。本当は自分でも解っているのだ。概にこの世界には晴明がいない事も...頭では理解している...でも...心が体が...勝手に...あの優しい温もりが忘れらずにいるのだ。 レンは孤独(一人)...ふらふらとさ迷う様に...晴明を....いや...温もりを求めて旅を続けた。
ただ晴明以外の人間は信じられない...レンは永遠に答えの出ない迷路に迷い込んだ.....。

ぶぶぶ...ぶひゃひひゃ!!! ぐぇええええ!!! お腹が...お腹が捻れる!!! お寅さん..晴明はん...おもろい♪
お寅「亀吉..静かにしろ!! 私は最近..機嫌が悪いのだ!!怒!!!」
亀吉「最初に来たときに声を掛けたら...ひぇええ!?って驚いて...亀なのに神通力を使えるんですか!!
もしや...貴方様は亀仙人でしょうか!!だって!!笑 で..わてが仙人なんておこがましい..わてはたかだか一万年程生きている..ヨチヨチ歩きのひょっ子の亀ですと答えたら!! なんて言ったと思います!!
はははぁあああ!! 千ではなく万...では亀万年様♪ 思わず..なんでやねん?と突っ込み入れときましたわ!!超笑 流石...陰陽の達人!! 笑いの生命線を熟知してまんな!!ぶぶぶ。」
お寅「お前の頭がなんでやねんだろ!!! だいたい..一万年生きてて..何がヨチヨチだ!ヨボヨボの間違いだろ!!笑」 
亀吉「ぬふふ..お寅さんの笑い声が聞けるなんて...何年ぶりでっしゃろ? そうそう..お寅さんの可愛いレンちゃん..あのまま放って置いて宜しいんか? あのままやったら..その内..自分自身まで信じられなくなって闇に堕ちまっせ!! むむむ。」
お寅「あの子が死のうがどーうなろうが関係無い...大体..あの子の方が私を捨てて出ていったのだ!!
これ以上してやる事なぞ無いわ!!怒」
亀吉「あらあら...親の自分より...勝手にレンと名付けた晴明はんに嫉妬してたりして!笑」
お寅「これ以上喋ったら呪い殺すぞ!!うぐぁがが!!」
亀吉「あぁー怖っ!! 虎ブルに巻き込まれんうちに帰ろ♪ あっ..お寅さん...わて..知ってまっせ!
レンちゃんを外界に出すときに...そーっと。餞別がわりに予備の魂を幾つか渡したの...。ぷぷっ!」
お寅「うぬぬぬぅーうう!! この亀万年がぁあああああ!!」超怒!!
亀吉「ありゃりゃら...凄まじい殺気が....。汗。帰って晴明はんと漫才の練習でもするか♪」

あれから...どれ程の月日が流れただろうか....。

祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり 沙羅双樹の花の色 盛者必衰の理をあらわす
奢れる人も久しからず ただ春の夜の夢のごとし。(平家物語より抜粋)

あれほどの栄華と力を誇った...帝の朝廷も今は無い。
代わりに太閤と名乗る強者が破竹の勢いで勢力を伸ばしほぼ全ての国を手中にしていた。
また各地で其の力に続く様に様々な者達が活動していた。

レンはと言えば...未だ..闇から脱け出せずに..屍の様にさ迷っていた! ただ...生きているだけの...。

              おわり



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