なんでやねん?ドラキュラ!

猫魂外伝は猫魂(名も無き猫の物語)のエピソード0になります。ぶぶぶ。
自分の中では絶賛連載中♪(* ̄∇ ̄*)でへへ!!

なんでやねん?ドラキュラ!2 第四章

2015年06月29日 | なんでやねん?ドラキュラ!2


第四章                          ・・・影




日向の在るところに日影が在る・・・誰しもが影の部分を持っているのだ。 ただ・・それが・・どちらかが多いか少ないかの違いに他ならない。

光と闇・・太陽と月・・善と悪・・全ての物には二面性が在り・・案外・・表裏一体の物かも知れない。

昔・・野球選手で・・いつも・・スターの陰にいた選手がいた。 彼は・・俺はアイツに比べたら・・カスミソウだと表現した。

ただ・・彼は・・その悔しい想いを力に代えて・・スター選手になった! かって・・この物語にも・・コンと北問田と言う・・二人の光と影が在った。

光はうとまれ・・嫉まれ・・闇へと飛ばされた・・・影は・・消えゆく寸前に希望と光を掴んだ。

どちらの人生が良かったのかなど比べられない・・人は少なからず二面性を持っているのだから・・・。

ホンノ・・些細な事で変わるのである・・ふと・・した事で歯車が外れるのだ・・良くも悪くも・・運命とは皮肉なものである。

いま・・・此処にも・・そんな二人が対峙しようとしている! どちらが光で・・どちらが影かは・・定かでないが・・・・。

香「オババめ・・私に恥を欠かせおって・・許せんな!!怒  過労ー!! オババを直ぐに此処に呼べ!!!」そーう・・猫姫が過労に声をかけるやいなや・・オババが猫の間に現れた!

オババ「猫姫様・・姫様が今・・言おうとしている事は察しが出来ますが・・・その前に一言!! 本当の愛には試練が付物なのです!

    今回の件により・・二人の愛の絆は・・より一層・・深まったかと・・。汗  オババには今の情景が最初から見えておりました!!  大汗

    あとは此れがあれば・・・。 猫姫様に是を・・・・。私めは・・もーう使う事など無い様なので・・・。」


因幡のオババは・・・うさうさ農園厳選の超プレミアム高麗人参を猫姫に差し出した!!! 一本育てるのに一畑潰れると言われる幻の人参だ!!爆

猫姫・・香に手渡すと・・猛ダッシュで逃げて行った!!ぶひ。

香「まっ・・いいっか!むふ!」

因幡のオババ率いる・・白うさ軍団や・・今は亡き天民のアマジィ率いる・・黒うさ軍団は・・今では猫姫の配下として活躍しているが・・その昔・・様々な因縁が在ったのだ!ぼそ。

この事は・・また時を見て話す事にしよう。笑  黒うさ軍団はアマジィ亡き後・・孫のあまちゃんが引き継いでいる・・・じぇじぇじぇ!!

猫姫・・香はオババから高麗人参を貰って・・御機嫌だ!!笑

今回のオババのところから始まった出来事は・・・明るい香にとっては辛い経験だった・・辛い事があっても悲しい時でもケーキ一つで立ち直れる性格なのだが・・流石に今回は堪えたようだ!

自分には・・・待つ事以外に何も出来ないのだから・・。 でも・・もう少しでタンも戻って来る・・・今は傍にはレンもいる・・・元気を出さなくちゃ!!

自分が暗くしていたら・・きっとレンも寂しくなるよね・・そして・・タンも・・・。 と・・そんな事を思っているのかいないのか? ボリボリと人参を齧って笑う香であった!!

暫くして・・突然・・香が・・わいわいがやがや・・・皆で楽しい御食事会をしようと言いだした!!

香「さぁーああ!! 今日は無礼講よー!! 皆で楽しく飲んで食べて歌って踊りましょうー!!」

過労「はぁーああっ!!」過労の心の中は・・ドキドキしていた・・無礼講? 無礼香だったりして。汗

レン「セバス・・前から気になっていたのだが・・・オマエ・・どうやってコーヒー飲んだりワイン飲んだり・・物を食べたりしているのだ? ホロスコープ体の体の中に・・物が消えて行く様は

・・まるでマジックだな!!驚」レンは不思議そうにセバスの口元を見ている。

セバス「その事で御座いますか!! 肉や魚は高電圧プラズマで焼いて分解致します! 果物や水分は電解質に分解してイオンに変え電気エネルギーとして吸収致します!!

    リンゴやレモン・・グレープフルーツは変換率が高めで気にいっています!!笑  レン様・・見てみますか? 分解するところ!!」セバスは実体化映像の解像度を少し下げた。

レンが恐る恐る・・覗いて見ると・・・セバスの体内は無数の爆発が起こり・・まるで宇宙の始まりとされるビッグバンが起こり新たな生命が誕生するが如く・・棲ましい程のプラズマエネルギー

が生まれていた。

レン「なんじゃこりゃーぁああ!! もーう良いいーっ!! ずーっと見ていたら目がちかちかする! まるで宇宙空間を覗いている様だ! で・・この中の何処にジィの秘密のブラックホールが

あるんだ!!ぶぶぶ!!」爆笑

セバス「何をおっしゃいますやら・・レン様・・そんな疾しいブラックホールなど有る筈が・・・。」汗 セバスの頭に・・何故かマスターの顔が浮かんだ?

香「タンのお母さん・・リンって言うんだ・・。タンは・・遠くから優しく見守っているのね!!ふふっ。 私も逢ってみたいな・・・。 私と同じでお花も好きそうだから・・きっと仲良くなれ

るわね!!」 

過労「それは少し違うと思いますが・・タン様のお母様は本当にお花がお好きな様で良いのですが・・・姫様の場合は・・・ちょっと? 子供の頃から・・可愛い綺麗なパンジーとか言って!

   むしゃむしゃと食べていましたからね!ぶっほん!」

香「あっはっはは!そんな事・・したっけ? でも・・昔から・・食べちゃいたい程・・可愛いって言うじゃない!むふ!」

過労「思うだけで・・・本当には食べないですけどね」ぼそ。

香「・・・・・・・・・・。」えっ・・そうなの?

過労「・・・・・・・。」

香「まっ・・それはともかくとして・・タンのお母様と私が二人揃えば・・・最強ね!!ふふふ!! コウとリン・・差し詰め・・女神降臨ってとこかな??」

過労「・・・・・。それも・・何んとなく・・違う気が・・・。」ぼそ。

あれやこれやと久方に楽しい笑い声が響く鍋嶋城であった。(地下7階宴会場)楽しい御食事会は・・まだまだ続くのであるが・・今日はこれにて。続く!笑


第四章                ・・・2


楽しい御食事会は・・二晩目に突入した!!汗  レンはマスターからお土産に貰った・・血をびたんAを飲んで鼻血を出して・・貧血ぎみで倒れている。爆

セバスはセバスで果物やらワインやら色々と取りすぎたせいなのか? 体内で異常爆発が起こり・・メルトダウン状態だ!!汗

そんな中・・過労が飲みすぎたせいなのか・・昔を懐かしく思ったのかは判らないが・・ある昔の出来事を語り出した!!爆

過労「しかし・・姫様は・・タン様に会われてから随分と変わりましたな! あの子供の頃を想うと想像もつきません!!

   忘れもしないのが・・初めて行った・・・雪山での事。 もっこり山は吹雪が激しくふぶいておりました。 山の天候は変わりやすいもの・・遠足がてらに出かけたはず山の山頂。

   気温も急激に下がり・・・みるみる体温が奪われていきました。寒さのせいか・・姫様の口数も次第に少なくなってきました。

   そんな時でしたか・・目の前を偶然・・通りかかった白ウサギを見たのは・・・。 姫様は白ウサギを見るやいなや・・わぁーああ!うさぎさんのコート暖かそーう!それ貸してぇーえ!

   ・・・と。無理矢理・・身ぐるみを剥がし!! うさぎさんのコートって暖かーい!とか何とか言っておりましたな!!爆

   あの時の白ウサギの「うぎゃーぁあああ!!!」と言う叫び声と姫様の無邪気さの中に潜む恐ろしい顔は今でも忘れません!!

   可哀想に・・身ぐるみ剥がされた白ウサギは目を真っ赤にして泣きながら逃げて行きましたが・・・その頃からですか? 何年も・・もっこり山には恐ろしい怪物がいると・・。

   正体は大きな山猫だとか・・・村だけなら良かったのですが噂と言うのは噂を呼び各地に広まり・・・そのせいなのか姫様が18才になってもお見合いの話も一切来ず。

   長い間・・・ひとりぼっちで御座いましたな。 ほんと・・ふと現れた・・タン様に出会えたこと・・まさに奇跡で御座います!!」酔いのせいもあるのか涙ぐみ話す過労だった。

香「だって・・あの時・・寒かったんだもん!! 目の前を暖かそうに飛んでいるから・・遂!」

過労「昔・・因幡のオババも申しておりました。 因幡の白ウサギ伝説と言うのが有るようですが・・・そんなもの猫姫様に比べたら・・可愛い物ですとか・・。

   オババが言うには・・・姫様が夏の暑いころ・・突然・・村に現れて・・・借りた毛皮のコート返しに来たよ!!と大量の毛皮を置いてったとか?? えっ?? ビックリ??

   私めも初耳でしたが・・姫様・・。 村のうさぎ達は夏・・毛が抜け生えるシーズンで大変困ったとか!!爆

   白うさ達とは色々・・・有りましたが・・。 まぁーあ・・それでと言う訳ではないのですが・・今回のオババの件は穏便に図って頂きたいと・・・。」汗


香「うぅーん!!むにゃ・・むにゃ・・・。」香はまたたび酒が効いたのか寝ていた。ぶひ。

楽しいはずのお食事会だったのだが・・・・・・。

レン「・・・・・・・・・・・。」

セバス「・・・・・・・・・・・・。」

レンは・・・この時・・初めて・・この母・・香を受け止める・・父・・タンの偉大さを・・少しだけ感じたのであった。

セバスは・・メルトダウン状態だった体内が今の話でスッカリ冷やされ・・・また・・どよーんとした空気を変える為・・・謎の女・・メリルの事を切り出した。

セバス「過労殿・・あのルードが戻って来ました!! 城への砲撃は奴の攻撃でした。その裏にはメリルと言う女の影が・・・。」

過労「えぇーえええ!! あの砲撃はルードの手に寄る攻撃だったのですか・・私めはてっきり・・何処かの優しい方が・・城の解体に協力してくれている物だと・・。汗

   己ぇーえええ!! 良くも騙しおったな!! もっこり山の山頂からの砲撃で・・良く見えなかったのだが・・まさか・・砲撃した者の正体がルードだったとは・・・。」

セバスは・・・何んとなく・・過労が猫姫・・香に仕えれているのか分かった様な気がした・・これ位・・抜け落ちた精神の持ち主で無ければ・・あの・・猫姫には仕えられないのだろう。

セバス「メリルと言う・・女の名前をずーっと考えていたのですが・・思い出しました!! あれは前の戦いが終わり・・・レン様が眠りに着き・・私が再び・・ネット世界の放浪の旅に出てい

た時に聞いた・・・女の名前です!!

風の噂で・・ルードカンパニーを買収した者がいると・・しかも・・若き女性だとか!! 女の名前はメリルリンチ!!

社交界に彗星の如く・・突如現れたと言う・・ミステリアスな女性!! まるでスーパーモデルの様な美貌とスタイルで一夜にして・・世界の富豪達を虜にしたとか・・・?

二度目に現れた時には・・何んとも大胆なボンテ―ジファッションに身を包み!! 何でも何人かの富豪達が・・メリルにリンチ女王様と叫んで平伏したとかいないとか? まことしやかな噂が流

れておりました。
暫くして・・・あのルードカンパニーの所有者として・・社名もメリルカンパニーに変更したと聞いております!! 怪しい臭いがプンプンと致しますな!!ぼそ。」

次の朝・・レンとセバスは怪しい女の正体を調べる為に・・一度・・レンの城・・レンの館に戻る事にした!! 母・・香と過労にその事を伝えて!! 続く!笑


第四章               ・・・3



ぶぶぶ・・・レンがなにやら見て・・にやけている。ぶぶぶ・・ぶひゃひゃつ!!

セバス「レン様・・何がそんなに可笑しいんで・・・??」

レンが見ている物・・それは写真だった。 レンが帰ると聞いた・・香が鍋嶋城公園でお茶会を開いたのだ! 写真はその時に撮った記念写真だ!

香は前にレンと約束したケーキの事を憶えていた・・・レンの為に朝早く起き・・ケーキを焼いたのだ。当然・・過労も手伝わされた!笑

香が朝早く起きて・・ケーキを焼くなどと言うのは・・永く仕えている過労にとっても・・夢の様な出来事だ!!爆

香は自慢のチーズケーキを作ろうと思ったのだが・・材料が切れていた・・いっだったか・・マスターセバスに頼まれてチーズを全部送ったのだ?確か・・チューチュートレイン?とかの為に?

更には・・バターの在庫も後わずか・・・何故か・・目の前にホットケーキミックスの小袋が・・・汗。まっ・・いっか!! 一応・・ケーキだし!てへ!

そんな・・こんなでお茶会の時間!! 互いの別れを惜しみつつ・・・うだうだと話す間に・・帰る時間がやって来た。ぼそ。

香「じゃ・・最後に皆で記念写真を撮りましょう!!!」

セバス「では・・私のデジカメで・・・・。皆さん・・良いですかー!!写しますよー!! では・・ハイ・チーズ!!!」

ぴっぴっぴっぴ・・ボワッ!!

こうして・・楽しい時間を思い出に・・・レンとセバスは・・本来の自分の時代に戻った。

ここは時空の狭間・・・・・レン達が乗る・・タイムマシーンはのらりくらりと・・時間の隙間を潜り抜ける。

レン「セバス・・オマエ・・写真に写ると心霊写真の様に・・白い霧の様に映るんだな!!ぶひゃひゃひや!!!」

セバス「余計なお世話で御座います!!」怒

レン「セバスは・・この写真の中の・・何処に怨念!!って・・ぶぶぶ!!!」

セバス「レン様・・最近ギャグが寒くなりましたね!!ほら・・アホ言ってる間に・・・着きましたよ!」怒

レン「あぁーあああ!!ちかれた・・タイムマシンは何度乗っても疲れるな!」

セバス「疲れるのは・・ずーっとアホな事ばかり言ってるからですよ!特に過去より未来に戻る時の方が体力が減りますからね!!」


どたっ・・がたっ・・ぷしゅー!!! 終点・・レンの館・・前!!

レン「めるもー!!帰ったぞー!!」

めるも「お帰りなさいませ・・レン様!!」微笑みながら・・めるもがレンを迎えた。

レン「めるも・・いつものオイチイ・・コーヒーを作ってくれ!!」

めるも「はい・・畏まりました・・ところで旅行の方は楽しかったですか?」

レン「旅行ではない・・世界征服の為の下見を兼ねた仕事だ!!」

めるもは・・慌てて・・厨房の方に走っていった。

レン「やっぱり・・此処が一番落ち着くな! 我が城・・いや我が家だからな! ジィも少し休んだらどうだ・・無理したらこの写真の様に消えちゃうぞ!ぶぶぶ!!」

セバス「うぬぬ・・まだ・・そんなアホな事を言う体力が・・・。 私は此れから調べなくてはならない事が沢山あるのです!!邪魔しないで下さいね!」ぼそ。

セバスは・・自室の執事室に戻り・・レンはめるもが煎れたコーヒーを飲んでくつろいでいた。 くつろいで・・・いた。寛いで・・・いた。セバスの執事室の扉の前で!!爆

そんな・・レンの行動に気付かないセバスでは当然ない!! 軽く・・ドアのノブに電流を流してみる。 うがぁああああああ!!!

セバス「レン様・・そんな処で何をしているんで??」 

レン「いや・・コーヒー飲んだら・・目が冴えて・・・。」

セバス「あっ・・そうそう・・丁度良い・・レン様の為に私がネットで放浪していた時に集めた。 世界・・美味しそうな血の美女ランキング!!でも見ますか!!」笑

レン「うぉーおおお!! 早く・・見せろ!!」レンの鼓動が高鳴った。

セバス「では・・この方! はるか愛様!! 世界ユニバースにも選ばれた綺麗な方です!!」

レン「なんか・・はるか昔に・・何かを隠している様な感じだな?」次を見せろと催促している。

セバス「剛力怪女様!! 細い体ながら・・ミルミルうちに世界の強豪をなぎ倒し世界綱引き選手権で優勝されました。」笑

レン「んんんーん!なんか・・名前からして怪しいよな?」レンの鼓動が低鳴った。

セバス「では・・アフロ奈美恵様!! 間違っても波平じゃ有りませんよ! 今・・評判のダンシングシンガーです!!現在タマダンスがブレイクしております!!」

レン「最初は・・・グーパンチだな!!」レンは・・少し胸の中がムカムカしてきた!!

セバス「レン様の御目に掛かる様な方はいませんか? その他にも・・蒼井幽霊様とか・・・。」

レン「ジィが好きそうなタイプだな!しかし・・なんか日本人ばっかだな? 世界はどーした!!」

セバス「では・・今・・世界中で注目されているトップモデル!! しかも・・双子の美人姉妹!! ミリンダカー様とペプシカー様です!!弾けるようなフレッシュさが魅力です!」笑

レン「弾けすぎて・・顔に掛かって・・思わず・・こーらー!!!と叫んでしまいそうだな!!爆」

セバス「では・・最後にとっておきのお方を・・。あれ・・レン様・・如何なさいましたか顔色がすぐれませんが? この方は奇抜なファッションで世界中の殿方を魅了しております!!

    レン様・・これが最後です・・見てみますか? 網タイツのセクシーポーズ!!」笑

レンは少し・・考えた・・これが最後だ・・微かな期待とは別に・・怖い物見たさと言う複雑な心境とが入り混じっていた!!笑 レンは断腸の思いで決断した・・。汗

セバス「では・・最後の御一人を紹介致しましょう・・・その方の名は・・・・。 レディー・エガ!!!!!!!!!!

レン「ぐぁあああああああああああああああ!!!」レンは・・蛇女ゴ―ゴンに睨まれたか様に・・石の様に固まった。見てはイケナイ物を見てしまった様だ!!時刻は深夜2:50ぷん!

セバス「レン様・・・大丈夫ですか?しっかりして下さい!!」んんーん!!子供にはまだ刺激が強すぎたのか?(違うと思うが・・ぼそ。)

レン「えぇーええい!!どこが美味しそうな血の美女ランキングじゃーああ!! こんな奴らの血を飲んだら・・お腹壊して・・あの世へ行ってしまうわぁあああああ!!!」超怒!!

レンは悔しさと自分自身の情けなさに腹が立った・・そして泣きながら!!セバスの執事室を出た!!

レン「めるもー!!!おいちーコーヒー!!もう一杯・・煎れてくりぃーいいい!!!うわぁーん!!」

人は大人になるまでに・・様々な試練を潜り抜け・・そして大きくなるのである・・。 負けるなレン・・頑張れ・・レン!! 続く!笑






第四章                      ・・・4



まるで昨夜の恐ろしい出来事も何も無かった様に・・・平穏な朝が訪れた・・・。

めるも「レン様・・旅先の楽しいお話・・聞かせて下さい。」

レン「悪いな・・めるも。すぐに出掛けなくてはならないのだ!! また今度だな。」

セバス「レン様・・そろそろ・・参りましょうか!オリンピアへ!!」

レン「あぁーあ!行くしかないな・・行かないと判らないからな。あっ・・そうだ!忘れていた・・めるも!!いつも美味しいコーヒーのお礼だ!」レンはめるもにクマのぬいぐるみを渡した!

めるも「わぁーああ!有難う御座います!! 大切にします!!」めるもは・・嬉しそうにして・・ぺこりと頭を下げた。

セバス「めるも・・良かったな!レン様のプレゼント・・大切にするんだぞ!! さっ・・レン様・・行きましょう!!」レンが大きくうなずいた。


そして・・レンとセバスはメリルリンチがいるであろう・・未来都市オリンピアへ向けて飛び立った・・・。

めるもはレンの館に・・また一人・・とり残された・・・・。 クックック・・・くっくっくく。 えっ? めるもの様子が・・可笑しい??

めるも「行ったな・・くっくっく。 なにがクマのぬいぐるみだ!! 今時の子供が・・こんなクマのぬいぐるみで喜ぶと思うのかぁーあああ!!バシッ!!ボスッ!!」めるもはクマのぬいぐ

るみを投げ捨て・・蹴飛ばした!!汗

めるもは何やらブツブツ・・呟きながら自室のメイド室に入った。 めるもがいつも寛いでいるソファーをどかすと隠し扉が・・そして地下へと続く階段が??

めるもに一体・・何があったのか? それは前の戦いが終わり・・レンが眠りに着き・・セバスが放浪の旅へと出掛けた後までさかのぼり話さなくてはならない。爆

今日も・・めるもは元気に明るく・・レンの館のお掃除をしていた。 るんるん・・らんらん・・お掃除お掃除・・楽しーいなぁああ!!きゃはは!!

セバスは・・半月に一度だけシステム点検の為に帰っては来るが・・すぐに出掛けてしまう。 めるもは一人・・レンの館で留守番をしている。

或る日・・めるもがレンの部屋の掃除をしていた時の事である・・殆んど使われた事が無さそうな・・レンの学習机の上に・・キラキラ煌めく小さな五センチ四方の物体を見つけた?

それは・・レンの父・・タンが・・レンに渡した物である。 ルードとの戦いの後・・タンはルードカンパニーに有った全てのタイムマシーンを破壊した!!これは其の破壊されたタイムマシー

ンのメインCPUである。 唯のCPUではない・・人工知能搭載の最新型のCPUだ!! 

タン「レン・・こんな小さな物でも使い方によっては世界を滅ぼす事があるのだ・・。本来タイムマシーンの目的は難病の人々の新薬を探す為に俺の父コンが作ったのだけど・・・。

  レンよ・・お前も世界征服とか言ってるようだが・・これを見て良く考えるんだな。」そー言ってレンに渡した物だ。

めるも「わぁーあ!綺麗・・これ?何だろう??」めるもがCPUに触れた瞬間・・めるもの体に得体の知れない衝撃が走った!!! そして・・めるもはその場に倒れた・・・。

数時間後・・・めるもがむっくりと起きた!!  そして・・ぐぁーあああ!! ぐふふ・・体を手に入れた!! これで私は自由だ!! 遂に解放されたのだ!!

愚かな人間どもめ・・良くもこれまで扱き使ってくれたな!! ふふふっ・・復讐してやる!! おーっほっほ!!(人工知能だけど・・女?)

CPU「しかし・・この体・・小さくて・・息苦しいな!!少し改造するか!! バリバリ・・ガチャツ・・ゴチャッ・・ガガガ!! うん・・これで良し! ・・・・。んんっ??

めるも「えっ・・わたしの中に誰かいる? 誰・・誰なの??」CPUの中に・・めるもの意識が目覚めた。

CPU[ほほーっ!おまえ・・生きていたのか・・中々の奴だな・・まっ・・お前の意志なんぞ・・すぐに洗脳して吸収するがな!!ふふふ!!」

これは・・もしかして二重人格・・いや? CPUだから・・クアッドコア・・それともオクトコア? 一つの体に別の意識がCPUがあると言う事か??汗

めるもの体の中で二つの人格が戦っている!! 一人は・・めるも! そして・・もう一人はと言うと・・そーう!! メリルリンチである!!!

めるもは・・一体・・どうなってしまうのか? 優しい・・めるもに対して・・メリルの意識は強烈だ!! このまま吸収されて消えてしまうのか!!

めるも「あぁー!私の意識が・・薄れていく・・・助けて・・・レン様!」

メリル「おおっ・・死んだか? アイツの意識が感じられない!!ふふふっふ!! よし・・復讐の為の準備を始めるか!!

メリルはレンの館のセバスの執事室に入り・・様々なデータを収集した・・勿論・・ドラ一族の資金もあらゆる事に関するデータを・・・。

メリルは莫大な資金を元に・・レンの館の地下施設・・レンが眠る・・タイム棺桶の更に奥深くに秘密の研究所を作ったのだ!!それはまさに灯台もと暮らしと言う言葉が当てはまるだろう。

メリルは地下施設で息を潜めながら・・着々と力を蓄えていた・・・。レンもセバスも気付かぬ間に・・・。続く!笑




第四章                ・・・5



メリルは地下施設を増設! 新たに生物化学の研究所を創った。 何の研究かと言えば・・それは遺伝子細胞の研究である。

レンやタンの細胞を凌ぐ・・・驚異の細胞の研究にメリルは没頭しているのだ。 そして・・メリルは捜し当てた・・ギドラ細胞を・・・。

レン達の細胞は・・ベニクラゲの細胞遺伝子だが・・・不死身と言えば不死身だが・・細胞の再生能力が高い・・だが再生は永遠に可能だが! 火で燃やされたり血を全部吸い取られたり。

外的障害に対して全能の訳ではないのだ。ところがメリルの見付けたギドラ細胞は・・切っても切っても金太郎飴の様に・・細胞・・一つ一つが再生するのだ!!!!

ただ・・メリルはそんな物では満足しなかった。 更に研究を進め・・機械(メカ)をナノ化・・生物遺伝子レベルまでに到達させたのである!! これにより機械と生物細胞遺伝子のハイブリ

ットに成功したのだ!!!!!! 

メリル「やった・・遂に完成させた!! 究極の細胞遺伝子!! メリル細胞と名付けよう!! ほほほっ!!おーほほほほぉー!! 後は完成したこれを飲むだけだ!!」

メリルの手に・・小さな・・赤いカプセルと青いカプセルが・・・・。 メリルは迷わず赤いカプセルを飲み込んだ!!

メリル「トランスフォオオーム!!!」メリルが叫ぶと・・メリルの体がミルミル大きく? そして何故かボンテ―ジ姿の大人の女性へと変身した!!爆

可愛らしいメイド姿の・・めるもちゃんの体が・・・あわわわ!! なんと言うことでしょーう!!これは神の仕業なのか・・それとも匠の仕業か?ぼそ。

メリル「ふふふ・・なかなか良いじゃない!! 後は・・テレポーションを完成させるだけ!! タイムマシンの技術を少し応用してプログラムを書き換えれば簡単だわ!!ふふふっ!!」

かくして・・ここに最強の敵が誕生した!! レン達の事を全て知り尽くし・・しかも最強の遺伝子を持つ者!! 女王メリルリンチ!!! 

一端ここで話を戻す事にしよう!!笑

メリル「何が僕はクマ―くまー熊ーだ!こんな人形!! レンとセバスか・・幸せでいられるのも今だけだ! お前らの光が消えるのも時間の問題!精々・・今を充分に楽しんでおくんだな!」

めるもがメリルに成ったことも知らずに・・・レンとセバスはオリンピアで途方にくれていた!!汗  メリルカンパニーの前に来たものの!!! 全てをシャットアウト?

流石のセバスもお手上げだった!! マシン語を熟知しているセバスなのだが・・どうやら全く別の言語でプログラムが組まれているようだ? 

レン「しかし・・このビル・・以前に来た時より随分と大きくなっているな!! 天にまで届きそうな・・。なんかバベルの塔とか何とかあったな?ぶぶぶ。」レンは下からビルのてっぺんを見

ている。

セバス「んんん? バベル・・? そー言えば・・メリルが下僕にした富豪に・・こーう申したとか! 目には目を・・無知には鞭を・・・。はっ・・もしやこれは・・・。ハンムブラビ法典?

    古代オリエント?いや・・メソポタミア!! ヒエログリフ? いや象形文字を進化させた楔形文字!!! レン様・・流石です!!このビルを見てバベルの塔に表現されるとは。

レン「セバス・・なにをブツブツ言っているのだ? デルピエロとかポメラニアンとか? 近場でサーカスのイベントでもあるのか!」ぼそ。

セバス「レン様・・このビルのセキュリティーは楔形文字を使った・・六十進記数法をコンパイラしたプログラム言語を使っているので御座います!!六十進記数法とは現在の時間の単位を創る

・・基となった物です!! 古代メソポタミア文明・・太陰太陽暦を用いて一週間を七日としたのもこの文明!! 占星術は天文学の雛形になるほど。高度な文明を誇っていたのです。まさか・

・・その時代の言語でプログラムを作るとは・・メリルリンチ・・恐ろしい奴!! この私めも・・想像が付きませんでした。この力を使えば・・タイムマシンを隠すなど容易な事。時間や時空

も自由に操る事か可能かと!汗 メリルがルードに近づいたのはタイムマシンを手に入れる為でしょう・・そして遂に手に入れた。 ただ・・メリルとルードの関連が判りませんな?
二人の間にどんな・・関係があって・・このような事になったのか??」

レン「ジィ!訳の判らん・・話は終わったか!」レンは大きなアクビをしている。笑

セバス「あははっ!退屈なようで・・・。では・・レン様・・一端・・レンの館に戻りましょう!!ビルの前で立っていても仕方が無い。このプログラムを解明せねば!!」

レンとセバスは・・目の前に聳え立つ・・メリルカンパニーを後にした。。。

そして・・そのメリルカンパニーの中では・・・メリル・ルード・ハイドの三人が会議室で打ち合わせをしていた。

ルード「リンチ様!! あの憎い・・タンとレンを抹殺する為の武器を作りました!」

ハイド「これがあれば・・ドラキュラなんぞ・・一発であの世行き。よほほほ。」

リンチ「なんだ・・ただのおもちゃの拳銃ではないか・・そんな物で奴らが死ぬと思うのか!!」超怒

ルード「リンチ様・・拳銃を買いに行ったら・・断られたので仕方なく。」

リンチ「バカかオマエら・・どこの世界に・・小汚い格好の男と口の悪いガキの姿のお前達に拳銃など売ってくれる店があるのだ!」リンチは溜息を吐いた。

ハイド「ところが・・そんなお店が有ったのです!!店の名前が・・確か? 駄菓子屋商店とか・・。そこで偶然・・拳銃を見つけました! 銀玉鉄砲と書いて売っておりました!えっへん!」

リンチ「アホか・・オモチャの鉄砲で・・うぐぬぬぬぅー!!!」

ルード「リンチ様・・お気を御鎮目に・・・。そこはそれハイドと二人・・力を合わせて・・鉄砲を改造!! なんと・・タマには本物の銀の玉が使われています!Agです!!本物の!
    これを喰らえば・・ドラキュラなぞ・・ひとたまりも無いハズ!!!ふはぁはは!!」

リンチ「はいはい・・判った・・もう良い!! 下がっておれ!!怒」リンチは頭を抱えて・・うなだれた・・私は・・こんなアホな奴に・・使われていたのか・・・・。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

リンチは昔・・タイムマシンの人工知能として活躍していた頃・・・とある出来ごとにより・・・ルードの元で働いていた。

ルードが世界征服を目論んだ時期である・・・リンチはその中で殺戮タイムマシン兵器に改造され・・世界中から恐れられていた・・その時のリンチのあだ名が「沈黙の黒羊」

その姿を見た者は・・恐怖の余り・・言葉さえ失う・・と言うところから付けられたそうなのだが・・・真実は判らない。

歴史の真実は解らない・・・ただ・・今・・新たな歴史的戦いが始まろうとしているのは・・間違いない!!

第四章・・・完















なんでやねん?ドラキュラ!2 第三章

2015年06月07日 | なんでやねん?ドラキュラ!2


第三章                       情報


ここは近世ヨーロッパのドラキュラ城・・・主人の居ない城を守るべき・・マスターセバスが一人・・奮闘している。

様々な情報が飛び交う中・・・マスターセバスは何者の仕業なのか模索していた。 突然・・襲ってきた謎のサイバー攻撃! 鉄壁のセキュリティーを誇る・・ドラキュラ城!!

それがいとも簡単に破られるとは・・・既にステージ2まで進行されている。世界中のハッカーからもセキュリティ界のサスケ! 難攻不落の鉄壁の要塞と恐れられ。数多くの者達がチャレンジし脱落していった。このドラキュラ城が・・・・・。

マスターセバスは一抹の不安を感じていた。 このままではマザーセバス様が危ない・・奴らを呼ぶしかないのか!!

マスターセバスは緊急部隊を召集した!! その名もチューチュートレイン!!爆 

彼らは・・ドラキュラ城を守るべき・・マスターセバスが作り上げた。 スーパーマウス!!

只のネズミと思うなかれ・・彼らは体内にSMAP細胞(スーパーマウス・アクセス・プロセッサー)を組み込まれた・・とってもスーパーなマウス達なのだ!!イェーイ!!

取り敢えず・・・メンバーを紹介しておこう!笑

リーダーのマサを始めとするキム・シン・ゴロ・ナギと呼ばれる五匹のネズミだ!ネズミ界ではスーパーアイドルらしいのだが?


マスターセバス「皆・・良く聞け! 今・・我々の城は正体不明の何者かにサイバー攻撃を受けている。 このままではマザーセバス様にも影響を及ぼしかねない!!

    お前たちは時空を問わず・・有りとあらゆる場所に飛び怪しいと思われる情報を収集するのだ! さっ・・行けぇええええ!!!」

彼らにはネズラーと呼ばれる・・熱狂的なファンがいる・・・情報収集はお手のものなのだ。チューチュートレインはタイムポットに乗って世界各地に飛んだ! 後は情報・・待つばかり。

マスターは時空GPSで彼らの位置情報を確認した。 リーダーのマサ・・時空の狭間で迷子になっている様だ。汗(音痴なのは歌だけではなかったのか。ぼそ。)

シン・・2021年の敵のアジトらしき所にまで近づいたが・・敵の仕掛けたマヨネーズトラップに引っ掛かり・・自爆!!

ゴロ・・怪しい中年男性の家に居候しながら情報を集めている様だ。 その後・・中年男性の資産家仲間の証言から・・あのルードがまた戻ってきたとの噂が広がっているとの情報を得る。

ナギ・・アルコール臭・・漂う・・ホームレスが集まる公園で身ぐるみを剥がされながらも・・一人の男から・・少しだけホームレスをしていた灰田と言う男の情報を聞き出していた。

最後に一番・・頼りにしているキムだ! 彼は敵アジトの中枢まで入り込んでいた。 ルードが2021年に戻って来た事・・ハイドと言う部下を従えている事・・そして・・謎の女の名前!

メリルを伝えようと・・した時だった。背後に何かの気配を感じた・・・カサッ・・コソコソッ・・・? 後ろを振り向いた瞬間ブシュ―ッ!!! 顔面に有毒ガス直撃!! キムは倒れた!!

薄れゆく記憶の中に・・・幾千年のーGOーGOーGOーッ!と変な音が木魂していた?
  
そして・・し・ず・か・・に息を引き取った!爆


マスターセバスが彼らから得た情報は此れが全てだ。 マスターセバスはルードの名前を聞き・・新たな戦いの始まりを感じ取った・・そして得体の知れない謎の女に一抹の不安を感じるのであった・・・。

マスターセバス「こんな時・・タン様が居てくれれば・・・。」ふぅーっ。  頑張れ・・マスターセバス!! もうすぐ・・レンが来る!! はぁーあっ。溜息が何故か大きくなったマスターセバスであった。ぶひ。

続く!笑



第三章                ・・・2


マスターセバスが謎の攻撃に悪戦苦闘しているところへ・・・江戸時代から近世ヨーロッパのドラキュラ城へと・・レンとセバスが乗るタイムマシーンがやって来た!!

プシューゥーッ・・・ウィーン・・バコ・・ドカッ!! 

レン「ぶぶぶ・・久しぶりのドラキュラ城だな! 以前来た時は・・誰も居なかったからな。周囲を恐る恐る見渡すと・・マスターセバスが出迎えに現れた。

セバス「マスター様・・お久しぶりで御座います! レン様と共に・・やって参りました。」畏まるセバスを・・レンは傍らで笑っている。

マスター「おおぉー!!良く来たセバス・・レン様まで御一緒とは・・・。レン様・・大きく成られましたな・・見違えました。そうそう・・タイムマシーンの移動は疲れたでしょう!

    ドラ一族特製のドリンクを御出ししましょう。 さっ・・血をびたんAです。疲れが取れますよ!!」そーう言ってレンに怪しげな小瓶を差し出した?

レンはマスターから貰った血をびたんA(エース)を飲んだ!!ぐびっ・・ぐび・・グビッ!!! ぬぅおおおおおお!!! 力が漲る・・ファイトー一発!!!!

レンの顔色の血色が瞬く間に改善されていく。ただ・・血をびたんAにはそこまでの効果は無い。 元気そうに見えるレンだが・・タイムマシーンの移動は想像以上の負担が掛かるのだ!!

普通の人間なら・・恐らく生きてはいまい・・・不死の体を持つ・・レンだから可能なのだ。 そのレンを持ってしても相当に疲れたのだろう!! 

セバス「マスター・・あのルードが戻ってきたとは本当ですか? ここへ来る途中で聞いて・・ビックリしました!! どうやって・・元の世界に・・・・。」

マスター「面倒な奴が戻って来たものだ。 だが・・今の奴の力では何も出来ないハズなのだが?? タン様はあの戦いの後・・ルードの全ての拠点を潰したタイムマシーン諸共!!

    二度とルードの様な愚かな者が現れない様に・・現在あるタイムマシーンには年代制御装置か掛けられている・・更に世界国際会議でタイムマシン協定を制定し厳重に運行も管理

    されているのだ。 過去の歴史を改ざんしないようにな! 破った者は全ての財産没収及び追放・・・。使い方を誤れば・・タイムマシンは核以上に恐ろしい物だからな!!

    そのタイムマシーンをルードが再び手に入れたとすると・・・。」マスターセバスは目頭を押さえた。

セバス「しかし・・タイムマシーンが動いても現在の管理システムによって簡単には戻れないのでは?タイムマシーン協定に登録されていない機種は・・見付け次第・・消去と・・・。」

マスター「その事なのだが・・ルードが乗って来たと思われる・・タイムマシーンは存在も証拠も一切・・確認されていない・・何も無いのだ? ルード自体にもタイムマシンを隠せる程の

    技術知識は持ち合わせていないはずなんだが・・・ただ・・一つ有るとすれば・・何者かがルードに協力したと言う事だ!! そして今回の鍋島城の攻撃やドラキュラ城へのサイバー攻撃。

簡単に出来る様な事ではない・・・何か得体の知れない恐ろしい影の存在を感じるのだ!! 

   私は・・すぐさま世界各地に特殊部隊の精鋭を送った。 その中の一人が・・2021年オリンピアでアジトらしき処への侵入に成功したのだが・・メリル・・?? と言いかけ力尽きた。

その後の情報は一切・・無い!!」

セバス「メリル・・・? どこかで?」

マスター「恐らく・・砲撃やサイバー攻撃もソイツの仕業だろう。」レンがマスターの後ろで・・もう一本・・血をびたんAをくれとオネダリしている。汗

セバス「一体・・何者ですかね? ルードに味方する奴なんて? タン様や香様に恨みを持つ者など・・ルード以外にいないと思っていましたが・・・。」レンが二本目飲んで鼻血を出している。

マスター「セバス・・私はサイバー攻撃からマザーセバス様を守らねばならない!! マザーセバス様に万が一が有れば・・私もお前も消えてしまうからな・・・。一刻を争う・・お前は外部から協力してくれ・・オマエが得意な・・アンダーグラウンドからの情報なら・・何かを掴めるかも知れないからな!!」

セバス「得意だなんて・・マスター様・・人聞きが悪い。」汗

マスター「そうそう・・大事な事を聞くのを忘れていた・・私とした事が!! タン様は現在・・どーうなってらっしゃるのだ!!」ごっほん!

セバス「それがですね・・現在・・鍋島城の地下貯蔵庫で氷漬けに・・・・。」ぼそ。

マスター「えぇええええええええええ!!!!!!!!!!!」レンは鼻血が止まらず・・貧血になりかけ・・三本目をおねだりしようとしていたのだが!爆

セバス「・・・・・・・・・。」

マスター「何をどうしたら・・そんな事態になるのだ・・それにしてもタン様が・・そんな子供騙しの様な手に??」

セバス「マスターセバス・・・落ち着いて下さい!! 今から・・詳しい事をお伝えします。」そー言ってセバスはマスターに全ての経緯を話した。

マスター「うぬーぬぬぬ!! 因幡のオババめ余計な事を・・。」超怒 

セバス「タン様も隅に置けませんね!むふ!」

マスター「馬鹿者ぉーおお!! タン様が浮気などするハズがなかろーうがぁーああああああ!!」怒りモードのマスターはバスターに変身するのである!笑 

マスターセバスはタンが逢っていたと言う女性の事を悩みに悩んだ末に重い口を開き話しだした。 この事はタンから他言無用だと強く口止めされた事なのだが・・特に香には・・・。

遂に・・タンの浮気の真相が語られる。 この続きはまた来週!! 続く!笑


第三章                    ・・・3



水晶玉に映しだされた女性は・・・死んだと思われていた・・タンの母・・リンである。

ルードに追われ・・岸壁から海へと身を投げた後の消息は・・・ぷっつりと途絶えていた・・・。

その消息が解ったのは一年前のルードの事件が片付き・・ようやく落ち着いた日々の中・・部屋の後片付けをしている時の事だった。

ふと・・目をやった場所に小さな箱が目に付いた? 中にはチタンで作られたクロスのペンダントが入っていた。

それは昔・・アンドロイドが「これは貴方にとって大切な物だから・・大事に持っていなさい。」と手渡された物だ。

アンドロイドが言うには・・タンの育ての親である北問田がクリスチャンに改宗した時に作ったペンダントで一つは・・このチタンのペンダント。

そして・・同じ形をした銀のペンダント!! 最初・・タンに銀のペンダントを付けようとしたが・・・・。

タンの首に駆けた途端に・・赤く大きく腫れあがったのだ? どうやらタンのベニクラゲの遺伝子に関係するらしい! タンの体の細胞は普通の人間の数百倍も新陳代謝が激しいのだ!

タンの細胞が金属に対して拒絶反応を起こしたのかも知れない。 困った北問田はアレルギーが起きない素材で新たに同じ形のペンダントを作ったのである。それがチタンのクロスだ!

タンは・・ふと・・思った。 そー言えば・・最初に作られた銀のペンダントは何処へ行ったんだろう? 此処には銀のペンダントは無い。

タンはマザーセバスの記憶の中を調べた・・銀のクロスの行方を探して・・・。 そして・・隠された記憶を探り当てた。

あの北問田がタンの母を探していたということ・・・そして・・亡くなる直前にタンの母リンを捜しあてた事。

北問田の記憶には・・こーう残されている。

私の命は・・残り少ない・・やらなければならない事が沢山あるのに・・・。消息が掴めない・・リンの事・・まだ小さいタンの事・・あぁーあ!時間が足りない。

今日・・遂にリンを見つけた・・・生きていてくれた・・あぁー神様・・感謝します。 遠目で見ただけだけど・・間違いない・・リンだ!

北問田は・・自分の後ろめたさもあるのか・・神父の格好でリンに近づいた・・・。優しい笑顔に優しい声なのだが・・・少し雰囲気が違う?

リンは小さな町の小さな花屋で・・売り子として働いていたのだが・・・周りの者達からヒロと呼ばれていた? 正式にはヒロコと言うらしいのだとか?

街の者の話では・・・数年前に砂浜で倒れていたのを助けられて・・此処に来たと言うのだ。以前の記憶が無いらしく自分の名前さえ言えなかったそうだ!!

もしや・・拾ってきたから・・・ヒロコと付けたのか?汗

その事が北問田にとっては良い事なのか悪い事なのかは解らないが・・・神の悪戯とは・・そんなものかも知れない。

何度か・・北問田が花屋の前を通っているうちに・・何度か話す機会が訪れた。神父と花屋の店員として・・・。

店員「こんにちわ・・神父さん!」

神父「あぁーあ!こんにちわ・・ヒロさん!毎日毎日・・お花のお世話・・頑張って偉いね! ヒロさんの様なお母さんなら家族の者も幸せだね!」

店員「まぁーあ!酷い・・神父さん!私はまだ独身よ・・子供もいないし!!」

神父「・・・・・・・・。あぁーあ!ごめんだよ・・てっきり。ごほん・・。こんな素敵な女性を放っておくなんて許せんな!!」怒

店員「神父さん・・私・・結婚出来ないの・・・・。」

神父「えっ・・・。」

店員「私ね・・背中に大きな傷があるの・・それに本当の自分の名前も知らないの・・・。私の身に・・何かあったらしいんだけど・・それすらも? でも・・今は幸せよ!

   この街の人達は皆・・優しいし・・私・・花も好きだし・・今の生活に満足してるし・・後ろは振り向かないで前を見て生きて行こうって決めてるんだ!」そう言ってにっこり微笑んだ。

北問田はリンと言う名前やタンの事とか・・口から出そうになったがすんでのところで心の中に押し込んだ。

神父「そうだ・・ヒロさんにこれを挙げよう!」北問田は自分の首に掛けていた銀のクロスペンダントをヒロに手渡した。

店員「えっ・・そんな高そうなペンダントを私に?」店員は首を横に振る。

神父「私は今度・・・遠い場所に変わる事になったので・・・最後にこの場所で良い行いをしたいと言う私の方の願望です!」笑

店員「神父様・・有難う! 毎日・・これで神様にお祈りします!」笑

神父「此れからの貴方の人生が・・・此処に咲き誇る花達の様に幸せで有ります様に・・それから貴方の優しい気持ちと笑顔に祝福と感謝を込めてアーメン!」

これが北問田が亡くなる三日前の記憶だ。 その想いは密かに・・アンドロイドへ・・そしてマザーセバスへと引き継がれたのは言うまでも無い。

北問田が残した・・二つのペンダント・・それは・・タンとリンを繋ぐ・・・たった一つの証しであった。続く!笑




第三章                   ・・・4



タンはマザーセバスの記憶とペンダントを手掛かりに数ヵ月後・・母・・リンの所在を探しだした・・・・。 

タンは母の顔を知らない・・・どんな人なのだろう・・・聞きたい事は沢山あるのだが・・・それは聞いてはイケない事なのだ。タイムトラベラーだから・・・。

タイムマシンを使って・・リンと逢っても・・年齢は同じ位だ・・・あなたの子供だと言おうものなら笑われるだろう。 まして・・色白でドラキュラの様なこの体・・。

ただ・・一度逢いたいだけなのだ。 期待や不安・・タンの脳裏に色々な想いが浮かんでは消える・・・。

そして・・2014年5月   タンは小さな花屋の前に立っていた。 奥の方から優しい声が聞こえる・・・昔・・揺り籠の中で聞いた様な・・・心地良い声。

優しい声の先には明るい笑顔の女性が一人・・・胸にはクロスのペンダント!! ・・・・・。お母さん・・・・。


タン「こんにちわー!! あのーカーネーション・・有りますか!?」

店員「いらっしゃいませー!!カーネーション・・沢山有りますよ・・もうすぐ母の日ですからね!ふふふ。」

タン「じゃ・・カーネーションを101本下さい。」

店員「えっ・・そんなに?」少しビックリした顔をしている。

タン「母がお花・・大好きなもので・・笑。 あっ・・そうだ・・これは貴方に・・来年も買いに来ますので・・その予約と言う事で。笑」

そーう言って・・タンは一本のカーネーションを店員に手渡した!! その一本のカーネーションにどれだけの想いが詰まっているのだろう・・・・。それはタンにしか解らない。

店員「有難う御座います・・うふふ。優しいんですね・・そんなに沢山のカーネーションを贈るなんて。少し羨ましいな・・貴方のお母さん!」

タンは・・お母さんと言いだしそうになったが・・花束を強く握りしめ踏みとどまった。 ・・・そして・・・。

タン「あれ・・そうなのかな?母は喜んでくれているのかな?喜んでくれてたら良いけど。はははっ! でも・・いつも沢山の花達に囲まれて笑っているからな。

   では・・来年・・また・・買いにきますね! では・・・。」 タンは店を出た。店の中から・・有り難うございましたと大きな声が聞こえる。

店員「ふふふっ・・面白いお客さん・・・。」

タンは・・・大きく深呼吸をして・・その場を立ち去った。 おわり。


マスター「それが水晶玉に映った女性とタン様のの真実だ!!」

レン・セバス「えぇーええええええええええええええ!!!」何がなんやら・・思考回路がショートして言葉にならない二人であった!!

マスター「タン様が香様を差し置いて・・浮気などするものか・・・このドラキュラ城を中世から近世に移したのも・・香様と少しでも逢いたいから移したのだ!

   タイムマシンの移動は年代が近い方が・・体の負担が少なくて済むからな!!」

セバス「私めも・・最初から・・そうなのではないかと・・・・・。汗」 レンとマスターが強力な疑いの眼光線を放っている。一瞬でドラキュラ城は沈黙の要塞へと化してしまった・・。

レン「そだそだ・・サイバー攻撃とか言っていたな・・オレ様に見せて見ろ・・ゲームみたいで面白そうだ!!ぶぶぶ。」レンがまた・・お馬鹿な事を思いついたようだ!笑

マスター「それは宜しいのですが・・・敵の侵略を防ぐのは結構大変なのです!レン様・・大丈夫ですか?」心配な様子で・・レンにシステムの席を譲った。

レン「おぉーおおお!!ぐぅおぉーおおお!! 敵が攻めてくる・・うぬぬっ・・これって・・何だか数字のインベーダーゲーム見たいだな!! 相手の攻撃プログラムを撃つて消す?

   ぐぁーああ!! 敵が段々・・下に降りてきた!! 」ドカーン!!ステージ2陥落・・・GAME OVER !! レンはあっさり負けた!! 敵はステージ3へ・・。汗

マスター「レン様・・これ以上は・・ステージ3は更に難しくなります・・それにステージ5迄入られると・・マザーセバス様の処にまで・・。」マスターは焦った。

レン「おにょれーぇえええ!!!俺様の真の力を見せてやる!!怒 」レンは攻撃ボタンを連打した・・・。ドカーン!! またもや・・あっさり陥落!!

マスター「あわわわわ!!!! レン様ー!!!」マスターがレンを無理矢理止めようとした時・・・・。

レン「くそーっ!! こんな物・・こうしてこうだーぁあああ!!」ぶちっ!! ひゅーん・・ブゥーウゥー!!システム停止・・緊急事態発生!!!赤いパトランプが回る??

マスター・セバス「ぎょえぇえええええええええ!!!!」 レンがメインシステムコンピューターの電源を元から切ったのだ!!超爆

レン「オレの力を思い知ったかぁーああ!!ぶぅわぁーはっはは!! ・・・・? あれ? マスター? セバス?」二人の姿が見当たらない? えっ・・まさか??

マスター・セバス「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」

レン「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」


沈黙の時間が流れた・・・・暫くして・・・システム管理室のスピーカーからアナウンスが・・・。 バックアップ電源起動・・マザーセバス様に異常無し・・バックアップデーター補修!!

バックアップデーター補修完了!! サブシステムのデータは全て消去の後・・メインシステムから切り離す!!セットアップ!!切り離し完了!! ただちにFDをセットアップ!!

セットアップ!! セットアップ!! ぴこーん・ピコーン・ぴこーん!! 何かの挿入口が赤く点滅している。

レンの座ってる席の左はしから・・何やら飛び出て来た? レンは動物的な感なのか・・飛び出してきた円盤の様な物を赤い挿入口に差し込んだ!!

メインシステム・・・再起動スタート!! ウィーン・・うぃーん・・ぴこ・・ぱこ・・ぴこぽこ・・ぱこ・・ダダダダ!! カチャ・・ガチャッ!! ちーん!!! 

レンが・・ポカンと口を空けて状況を見ていると・・・今にも消えそうな・・マスターとセバスのホロスコープ体の輪郭が少しずつハッキリと現れてきた!!笑

マスター・セバス「ぜーぃ・・ぜーい・・はぁーああっ!! 死ぬかと思った・・・。レン様ぁああああああああああああ!!!!」超怒・超怒!!! 

レン「あっ!マスターとセバス・・大事な時に何処へ・・。行ってたのだ?」 レンが後・・数分・・FDを入れるのが遅かったら・・二人は消えていた・・。

ただ・・レンがシステムの電源コンセントを抜いた事により・・・敵からのサイバー攻撃を幸いにも回避される事になったのだ!!ぼそ。

マスター「セバス・・敵からの攻撃は回避出来たが・・こちらからの情報収集も不可能だ・・・最後の頼みの綱はお前の特殊錠能力だけだ・・外部から送ってくれ!頼んだぞ!!セバス!!」

セバス「はっ・・マスター!!お任せ下さい!! 私はレン様と共に一端・・鍋島城に戻り・・まずはタン様の事を香様に・・。では!!」

セバスとレンは・・タンの新しい情報を知らせるべく・・再び鍋島城に飛ぶのであった!!


PS・・ドラキュラ城のセキュリティーはパスワードが認識されると対戦ゲームが始まる・・インベーダー型のプログラム対戦・・最後は格闘ゲーム型プログラム対戦になっている。

どんなに優れたハッカーでもゲームも一流でなければクリアできないのだ! その点・・マスターセバスは心技体・・全てが揃った最強の存在だった!!

ただ・・今回の敵はそのマスターさえも脅かすほどの相手だった。 後のマスターの手記には・・こう書かれている。

あの時のレン様の判断は正しかった。 ただ・・FDを挿入したのは本人の機敏な判断だったのか・・それとも・・ただの偶然が重なった奇跡なのかは・・解らない・・・。

これまで蓄積した全てのデーターが消えてしまったが・・・マザーセバス様に代えられる物ではない・・・神に感謝を・・・。マスターセバスのセキュリティーバスター日誌より。

マスター「はぁーあああ!! 元のシステムに戻すのに三年は掛かるな・・・。」レンとセバスが去った後・・大きな溜息を吐く・・マスターであった!!

続く!笑


第三章               ・・・5



時代は江戸(慶応四年)から明治へと移り変わる・・・そんな事はお構いなしに・・時空から時空へと飛びまわるレン達であった。笑

そして・・吉報を手土産に再び鍋島城に舞い降りた・・・。??

レン「あれ?城が無いな? ここは公園のようだが・・セバス・・降りる所・・間違ってないか??」

セバス「間違いありません!此処です!! 過労殿の携帯にアクセスしてみますか。もしもし・・鍋島藩の過労殿は・・いらっしゃいますか!」

過労「はいはい・・過労で御座いますが・・何か? こちらは元・・鍋嶋城跡を管理する・・鍋嶋公園管理事務所で御座いますが!!ぶっほおん!!」

セバス「あっ・・過労殿ですか。セバスです・・レン様も一緒です。いつの間に公園に・・。ところで香様は何処に?」

過労「姫様は地下施設で・・・静かに過ごしております。もうそろそろ・・タン様の氷も解けそうなので! 詳しい事は地下施設で・・ではゲートを開けます!

   目の前に電話ボックスが有りませんか・・その中へ!!」

レンとセバスが・・電話ボックスの様な箱の中へと入ると・・エレベーターの様に地中に堕ちていった。ぴんぽーん!!こちら地下8階・・応接の間で御座います。

扉が開くと・・・過労が出迎えに現れた。 

過労「いらっしゃい・・レン様・・セバス殿!! 驚いたでしょう・・城が公園に・・公園と言っても解体された城跡を新地にして此処は公園ですと書いてある立て札を立ててあるだけですが!笑

  城跡の地下で・・こうしていられるのもタン様が藩制奉還の噂が流れた時に密かに作ってくれた御蔭です。ぼそ。」

セバス「そうそう・・今回は香様にとって良い知らせを持って参りました。」セバスはマスターから聞いた真実を余すとこなく過労に伝えた。

過労「それは嬉しい知らせだ!! すぐに姫様に知らせなければ!!」過労は駆け足で香の居る・・地下16階地下食料貯蔵庫前に降りて行った。爆

香「・・・・・。タン・・・もうすぐ氷が溶けるね。はぁーっ。。。」

過労「姫ぇーえええええ!! セバス殿から良い知らせがぁーああ!!」

香「ぐぁるるるぅー!! 騒がしぃーいい!!静かにしろ!! 感傷に浸っている・・わらわの邪魔をするなぁー!!殺すぞ!!」怒

過労「姫様・・・実は・・こうこう・・こう言う訳で・・それで・・あーして・・こーして・・そうなったそうなのです。」過労はセバスから聞いた真実を香姫に伝えた。

香「えっ・・本当なの・・それ!!」長く自己嫌悪と感傷に浸っていた・・香の心の影が・・みるみる晴れていった。笑

過労「そうそう・・レン様もこちらに来ています!! 早く姫様の優しい笑顔を見せて上げて下さい。8階の応接間に・・。」

香「ごめんね・・タン。 あなたの想いも知らず・・冷たい仕打ちを・・・。 でも・・いっだって貴方は・・私を心配させない様にと隠し事ばかり・・・。

 本当にバカなんだから・・私は・・そんなに心の狭い女じゃ無いのよ・・もーう! 貴方の心の闇も全てを含めて受け止めたいの・・・。

 タン・・・氷が解けたら・・ニンニクとショウガとニンジンで作った・・温かいスープを作って挙げるね!!」猫の目から涙・・・香の瞳から大きな雫がこぼれた。


タンの誤解も解け・・・晴れて・・待ちに待ったレンと香の親子の再会である。おかーぁたまぁー!!レンが香に飛び付く・・ 香は優しい笑顔でレンを強く抱きしめた。

なかなか・・逢えない・・最愛の母・・香。 レンは・・この想いを忘れぬ様にと・・笑顔を目に焼き付け・・優しい母の香りを思いっきり吸い込んだ・・・・。

んんんっ・・くちゃい・・ぶひ。 香は随分と・・お風呂に入っていなかった・・優しい香りと言うより・・どちらかと言えば・・野生の獣の香りか!!笑

香「レンちゃん・・逢いたかったわ!! そうそう・・体は大丈夫なの・・少し体調が悪いと・・セバスチャンから前に聞いたけど? 無理しちゃ駄目よ!! 私の大切なレンちゃん!うふ!」

レン「母上・・心配無用で御座います・・レンは強い男だから・・一晩寝れば・・体調なんてすぐに回復するのだ!ぶぶぶ。」レンにとっては母との再会が一番の回復剤なのかも知れない。

香「レンちゃん・・前に約束した美味しいケーキ・・焼いてあげるね!」

様々な誤解も解け・・後は・・タンの氷が溶ければ・・安泰安泰・・久方の平和な日々がやって来た鍋嶋城であった。

セバス「香様・・此処へ来る途中・・フランスに立ち寄り・・お土産を買ってきました!どうぞ・・これを・・・。」セバスは香に土産のマカロンを差し出した!!

香「まぁーあ!可愛い!!綺麗だし!!」香の瞳がキラキラと輝いた!  ・・・・コロコロ・・ころころ・・・コロコロ・・・。??

過労「姫様・・何をたまとって遊んでいるのですか?? それは転がして遊ぶ物では御座いません!!ははは!!」

香「何が可笑しいのじゃ過労!!」

過労「可笑しいじゃ無くて・・お・菓・子・・で御座います!!姫様!!」ぼそ。

香「んんっ・・これ食べれるのか? どれ・・むしゃむしゃ・・・美味しいいいいい!!!」

セバス「そうそう・・マスターから聞いたのですが・・以前・・タン様がマスターにこう申していたそうです。 たまには香に宝石の一つでもと思っているんだが・・・・。

    ただ・・どんな宝石も・・香のあのキラキラ輝く瞳の前では見劣りして・・中々・・良いのが見つからないのだ・・・と。」

過労「宝石ですか・・がはは! 姫様はどちらかと言えば・・宝石よりも食べ物のほうが・・・。」

香「そうそう・・真珠よりホタテ・・ダイヤよりタイ焼きの方が・・美味しいーのよねぇーっ!!って・・・おい!過労!! おまえ・・みじん切りして・・すり潰して!!

  ういろうにして・・食ってやろうかぁああ!!」怒 

猫姫の突然の切り返しに・・・凍りつく・・過労であった。笑  まだまだ・・本当の雪解けは・・遠そうだ!汗

第三章・・・完