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国道25号バイパス(名阪国道)

2020-02-15 21:03:00 | 日記


埼玉から奈良市までは520km。

途中、四日市で一泊して奈良に向かう。25号バイパスを通り、亀山、伊賀を経由して天理市に至る道路だ。


亀山は東西の文化の狭間とでもいうところだが、僕にとっては鴎外の祖父が行き倒れになったところとしての印象の方が強い。

森家は代々津和野藩の藩医であったが、男児にめぐまれなかった。彼も入婿であり、津和野から上京する際、この地で亡くなった。その直後に林太郎、鴎外が生まれ、森家は一転、喜びに包まれることになる。


彼の遺体は勿論江戸に運ばれたが、後に記念碑が建てられたという話を聞いたことがある。

時間があれば探してみようかと思ったが、とてもそんな余裕はなかった。


国道25号バイパスは、一見したところ高速道路だった。信号はなく、間に立ち寄れるのは伊賀の道の駅だけ。ただ一本の道だ。

ちなみに道の駅で「お嬢様聖水」というふざけた名前の飲み物を売っていたので買ってみた。発泡系でまずかった。





街道の案内標識は緑色だし、片側2社線の左車線でも最低70km出さないと流れに支障を来す。通常は80-110kmで走ることになる。自動車専用道路の標識も随所に見える。


途中各地から入り、出る処がある。料金所はなく、速度を合わせるレーンもない。それでも軽自動車が我が物勝ちに右レーンを走る。

この道路は一体何なんだろうか。


道の駅情報によると、昭和40年ごろ、3年で開通させろと言われ、そのため千日街道とも言われたらしい。ブラック街道ということだろうか。


長々と書いたが、この後に二度とみられないだろう光景を目にすることになった。


何度目かの峠を過ぎたころ、いきなり目の下に雲海が広がった。

遠くに葛城山系だろうか、低い山並みが見える。こちらとその山系との下は、一面の雲。大和盆地は雲の海の下にあった。

それは陰鬱で同時に神々しかった。


ああ、来て良かった。


僕の奈良1日目はこうして始まった。




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