レトロでハードな物語

レトロなゲーム機・マイコン・中古デバイスなどをArduinoやAVRで再活用する方法を模索しています。

詳細不明のドットマトリクスLED

2023年11月04日 | 電子工作

秋月電子の八潮店でジャンク品として売られていたドットマトリクスLED。

表 

本体は縦横7cm×7cmで厚さ1.4cmとちょっと大きめです。無保証で説明書もなく詳細不明ですが、見本として本体を分解したものは展示してありました。表には赤色のプラスチックカバーが貼ってあり、裏面にはピッチの細かい端子がついています。特に使用目的もありませんでしたが、300円と安かったので購入してしまいました。

7×7のマトリクスになっていますが、端子が22個もあるのが謎です。基板にはOLYMPIA G0002-S10 MEIKOと刻印されています。
マトリクス回路の詳細を調べるために背面のネジをはずして中身を見ようとしましたが、接着されているのか基板がとれなかったので無理に分解せずテスターで確認してみました。

裏側の刻印を下にしたときに、左側の10ピンを1~10右側の12ピンをA~Iとするとこんな回路になっていました。

6×7の範囲では素直なマトリクスですが、その下の点線で囲まれた1行は縦のLEDラインにつながっていて、結果7×7になっています。そのままではLEDが縦に6個しかないので、マトリクス回路と別の配線にLEDが1つあります。
1、10、A、B、K、Lのピンは未使用みたいです。

回路の簡略化のためなのでしょうか?使いにくそうです。縦横が入れ替わっているので、横1行7個のLEDが全て点灯するときなどは必ず並列になるLEDがあり、電流を変えないとそのLEDは暗くなってしまいます。電流制御まではしたくないので、ダイナミック点灯で6個と1個のLEDを別々に表示するしかなさそうです。これを7行分繰り返し、さらに独立した1つのLEDを点灯させるという方式になりそうです。

ドットマトリクスLEDの端子はピッチが狭くブレッドボードに挿せないので、変換基板を作成しました。

たまたま秋月電子のお楽しみ袋にドットマトリクスLEDの端子と同じピッチのICソケットが入っていたので、これを加工して基板に配置しました。LEDにつける抵抗は680Ωにしましたが、値に特に意味はなく使う予定のない抵抗を利用しただけです。

今回動作確認に使用するマイコンはGR-COTTONです。ArduinoIDEと同等のスケッチで開発でき、小型で高性能なのでメインで使っています。
GR-COTTONは3.3V動作でソース電流とシンク電流は1ピン当たり40mA、トータル170mAまで流せます。680Ωの抵抗をつけたのでソース電流はLED1個に最大4.85mA程度、LEDの同時点灯は最大6個になるのでシンク電流は29mAほどとなり、明るさはともかく直接LEDをドライブすることは可能です。

作成したスケッチはこちらになります。

dotMatrixLED.ino

GR-COTTON向けですが、ピン番号を変更するだけで他のマイコンでも利用できるでしょう。

普通のドットマトリクスなら単純なスケッチになるのですが、上記に説明した通り変則的な回路なのでスケッチもちょっとだけ複雑です。
1行7個のLEDのうち6個点灯したら消して、残りの1つを点灯・消灯という動作を6行目まで繰り返し、最後の行は6個点灯したら消して、マトリクス回路と別配線になっている残りの1つのLEDを点灯・消灯させます。ここまでが一つのサイクルで、この動作を繰り返し高速に行ってダイナミック点灯させています。

ダイナミック点灯では1行表示してから次の行に切り替える時に、タイミングによって前の行のデータが次の行に混ざってしまうこともあるので、スケッチでは一度全てのLEDを消灯してから次の行のLEDを点灯するようにしています。

このスケッチでLEDすべてを点灯してみました。

やっぱりマイコン単体での点灯は暗いですね。何かに利用するときはちゃんとトランジスタアレイなどで大電流を流してあげましょう。

でも、ダイナミック点灯方式でちゃんと表示できるのは確認できました。

 


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