西天狗2646mからの続きです
西天狗岳からの下りの道も急です
赤茶けた岩肌をむき出した稜線は 雨の所為でしょうか
荒れて ところどころ崩れた跡も見られます
浮いた石に注意をしながら
白い闇の中に向かっていきます
やはり…何も見えません
白い魔物の懐で迷いながらも 浮いて見える道を辿る感じです
這松が霞む景色に色を添え 道標になってくれます
ネバリノギラン(粘芒蘭) ユリ科 ソクシンラン属
這松の傍らにひっそりと…
稜線の傍らに ポツリと…
地味~に咲く お花がなぜか気になります
ネバリノギラン…
本当に地味なお花です
属名Aletris foliataの Aletris はギリシャ語で「粉挽き女」という意味だそうです
花被片が粉状になっていることから名づけられたらしいのですが
私的には…
なぜか、フランソワ・ミレーの
落穂拾いや晩鐘の絵画がイメージ的に浮かんでくるお花です
地味なのですが なぜか気になるお花です
最後の登りを頑張ると…次第に風も強くなり
よう来た
よう来た
と、いわんばかりに 激しい歓迎にあいます
東天狗岳 2645m
えっ?なに?
○■※△×…
えっ?なになに?
□◇※○×…下るよ…◇△×…
風さんが邪魔をして 声が届きません
手荒い歓迎に、早々に退却する事にしました
東天狗岳の下り
ぼんやり浮かぶは 天狗の鼻かしら?
相変わらず視界は奪われ、足元を確認しながら下ります
下から登る人に出会う事が多くなります
岩の稜線での離合は 何においても 譲り合いです♪
オンタデ(御蓼) タデ科
黄白色の密集したお花が揺れて見送ってくれます
このオンタデは 木曾の御嶽山で最初に発見されたことからこの名がつけられたそうです
風衝地、砂礫地、岩礫地、火山の荒地などの生育しにくい場所に育つ植物ですが
火山などの砂礫質土壌の傾斜地は表層土壌の移動が激しく、
植物の生育には土壌の移動が大きな障害となるのに
このオンタデはそれに耐え得る力を持っているそうです
逞しい植物です
派手さはありませんが
清楚なその姿にも 納得いくものがあります
さて…
ここから 天狗の奥庭へと下るつもりでしたが…
風が強すぎます…
視界は全く望めません…
天狗の奥庭…
以前 雨の中通りました…
なので… 行くべきか 行かざるべきか… 迷います
すると…
チチがこちらを見て一言…
尾根の方に行くよ
おっ!ラッキ~♪
は~い!
チチも風とガスを気にしての事でしょうか
それとも 私の事を考えてでしょうか?
とにかく 中山峠方面へと下る事になりました
ざわめく灌木の間の尾根道を歩きます
雨が落ちて来ないのが救いです
岩尾根では 滑らないかと心配しますが
思いの外しっかりとフィットして、歩きやすいです
遮るものが無い稜線上では
過酷な試練が待っているのでしょう
それを物語る木の姿が 痛々しくも 迫力があります
ゴジラの背のような岩場の尾根を歩きます
この頃になると、ガスが嘘のようにどこかに押しやられ
いつの間にか、明るさを取り戻してきます
空には、あれほど恋しかったお日様が顔を出し始めています
稲子岳
青い空が広がってきます
浮かぶ白い雲の動きが微妙ですが
空の芸術が目を楽しませてくれます
山頂では望めなかった視界が開け
稲子岳の姿を目にすることができます
しかし、所々 泥状の道が 足元を揺らがせます
木道の上を 渉る様に歩きます
それでも 視界の広がる稜線では 足場の悪さも忘れそうになります
ほら…
この先に…
カーテンコールされ 幕開けた舞台に
芸術的な空と開けた稜線がよみがえります
この瞬間…疲れも何もかも浄化され
ここにいる事に感激してしまいます
来た稜線を振り返ると
山頂付近ではガスがまだ 蔓延ってはいますが
次第に裾の方から晴れていくのがわかります
天狗の奥庭も姿を見せました
ふと…
これだったら、向こうを回ればよかったかな…?
浅はかな考えが ほんのちょっと出てきてしまいます…
欲を出してはいけません…
その時の判断…は、正しいのです
それでも…稲子岳の向こうに見えるニュウの姿を見たときは…
思わずチチの背中に向かって
ニュウまで行こう!
あほな!
今日はゆっくりとしたいから ダメ!
やっぱり…
中山峠経由 黒百合ヒュッテの方へと下っていきます
稜線沿いに…
登り…
振り返ると
ご褒美の画像!
空の碧さと白い雲に目を奪われます
中山峠
もうすぐ 黒百合ヒュッテです♪
木道が見えてきました もうそこですね♪
黒百合ヒュッテ
テン場もにぎわっています
バケイソウ ムカゴトラノオ
ここはお花の宝庫の様な所です
ヨツバシオガマ カラマツソウ
お花を見ながら ヒュッテの前で 長い休憩を取ります
お山に来て、こんなにゆっくりと休憩をしたことは数少なく
たまにはこんなにのんびり過ごすのもいいものです♪
ヤマハハコグサ トリカブト
ヤマハハコグサもトリカブトもまだつぼみです
トリカブトなどは、何やら衣の中に頭を隠して画策しているような感じを受けます
お花に そっと 語りかけます
早く出ておいで
早く咲いておくれ
綺麗なお姿を見せておくれ
風に揺られて
いやいや…ま~だだよ…
けちっ!
…って時期ではないのだから
仕方がありませんね♪
その時を見守って待ちましょうか…(^^)
40分ほど休憩を取ってから下山します
下りの道は 滑る滑る…
濡れた岩と木の根っこ…
苔の付いたところなどは ツルッと行きそうになります
用心 用心 緊張します
トウヒ
見下ろるトウヒを見上げると ずるっ!
危ない!危ない!用心します
荒れた道に掛けられた木道…助かります…が
滑ります…
分岐の標識
渋の湯と唐沢鉱泉の分岐
静かな空間に鳥の声…
原生林の道はどこまでも延びます
ここからは、安心して歩けます
深い樹林とコケが特徴の八ヶ岳らしい雰囲気の間を歩きます
帰りを急ぎます
早く汗を流したい! 頭の中は温泉で一杯♪
少し朽ちたような丸太の橋
ハクサンシャクナゲが頭上から見送ってくれています
もうすぐ 唐沢です
唐沢の標識をさらに進みます
唐沢鉱泉の源泉
唐沢鉱泉の源泉には 鉱泉の含有物が蓄積されて
湯の花と苔とのコラボで青い池ができています
何とも不思議でまったく違う風景がここにだけ存在します
下山後はこのお湯で汗を流す事にします
カワラナデシコ シモツケ
誰にも知らせたくない 秘密の湯 唐沢鉱泉…
訪れる人は多いです(^m^
汗を流して帰路につきます…がその前に…
いつも、帰りによる カフェOB
その量はとてつもない!
下山後の喉を潤すには 十分すぎるものがあります
ゲリラ豪雨に遭い 一時はヒヤヒヤものでしたが
そのあとは 頗るお天気に恵まれ
汗が噴き出るほどの暑さの中に帰ってまいりました
写真を見ると
270枚…
どれだけ撮れば気が済むのでしょう
そして、それを整理するだけでも…大変です
選ぶのはもっと大変です…
そんなこんなで…どうしても 私のブログ…ダラダラブログになります
そんなレポに最後までお付き合い下さってありがとうございます
ご訪問頂けることを感謝しております♪
っていうか八ヶ岳の全部がすんばらしい(((o(*゜▽゜*)o)))
雨が降ってもガスっていても八ヶ岳の雰囲気は大好きです。
花の名前は良く分からないですが、少しずつ覚えて行きたいと思ってます。
ってすぐに忘れちゃいますが・・・www
上は岩のたくましさ
下は苔むした神秘なお姿
雪をまとった凛々しさ
どれも素敵ですね
furpeeさんも
八ヶ岳のイメージがあります♪
今度は有雪期に このルートを行く予定なのですが・・・
どうなる事やらです♪
コメントありがとうございます