山に癒されて…♪

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花の白山 碧い空と雲に遊ばれて…2

2016年08月19日 | 山登り 北陸
2016年8月12日(金) 白山 岐阜県側からの平瀬道往復




白山室堂に着いた所からの続きです




白山比咩神社 奥宮祈祷殿・参籠殿と御前峰


広々とした室堂平には
白山奥宮祈祷殿とビジターセンターが向き合うよう建てられており
その間の広い空間を 人が往来し 休憩をされております



白山室堂ビジターセンター



盆休みの期間とはいえ
この時は思うほど人の賑わいはなく
ビジターセンター内も まだゆとりの空間がありました

2450mの高度は 意外に堪えるのでしょう
普段低山を歩いている時とは 体の感じが違います

私の体調を心配したチチは 
ここで長めの休憩を取る事にしたようです




 ビジターセンター内食堂   食堂からの景色




数時間で高度に順応するとは思えませんが
休憩は 体に必要なものだと実感するときでもあります


室外のベンチには 無数の登山者が
所狭しと腰かけて 休憩をされておりますが

食堂内は数名の登山者のみで 静かな雰囲気が見られます

食堂内の外に面したカウンターをお借りして
外の景色を見ながら一休憩します

山頂の珈琲は1杯500円
冷たいコーヒーはありませんでしたが
温かなコーヒーが喉と心を潤してくれます




 白山比咩神社 奥宮祈祷殿 改修工事中



白山奥宮鳥居を潜ってお参り…とは行かず
その前を通り過ぎて白山比咩神社の横に設置されています
工事中の迂回路を通って御前峰へと進む事に… 




 工事中の迂回路と御前峰




前方に白山最高峰の御前山
穏やかに裾野を広げて手招いているように見えます
 
ゆっくりと 石畳の階段状の登山道を登っていきます




室堂 ビジターセンターの赤い屋根



フ~ッと風が首筋を抜けていきます

誘われるように振り返ってみると
あらら… 室堂の向こうから雲が湧きたっております

雲の陰に隠れて 別山が見えそうで見えない中
ビジターセンター紅い屋根だけが目立って見えます



お空の機嫌はいつまで持つのでしょう…



2000mを越えた高度の中で
私の身体も 何処まで持つのでしょう…


素直に反応して 頭痛と吐き気…軽い眩暈も感じています
本当に…情けない…




 
高天ヶ原


体調は思わしくありませんが
高度を稼いでみる景色とお花たちに癒され
騙し騙しに登っていきます

早く慣れておくれ 私の身体…
お山に恋い焦がれるというのに なぜ高度順応は下手なのでしょう…



 小さくなる室堂  微妙な動きの雲  イワツメクサ 





石積みの登山道が 天に近づけと延びています


 ミヤマタネツケバナ  微妙に沸き立ち 共に登ってくる雲

御前峰白山奥宮


御前峰山頂への入り口のように鎮まる奥宮が見えてきます

白山山頂奥宮養老2年(718)に創建されたそうです
現在の一間社流造り、檜造りの社殿は、
昭和63年に建立されたものだそうです

ここで手を合わせ 登山の安全祈願をしてから
山頂へと向かいます





御前峰 2702.17m



白山の主峰 御前峰の頂には 大岩がごろついて、 
多くの石を積み上げたが目に留まります
これは、加賀駿河男の意地が起こしたものとか…


語れば長くなるのですが…
御国自慢から始まった 富士山と白山の背比べが発端といいます


両者の頂に 長い長~い樋を掛けて、真中に水を入れ
流れていく方が低い!という事で納得するはずでした…
当然の如く、富士山側から白山側にかけて 水は流れ出します
それを見た加賀のお人は 負けてはならぬ! と 
樋を置いていた塚の上に 草鞋を重ねて置いたそうな

すると、水は停まった…

そして富士山と白山は同じ高さという事で
話は決まった…という…のです…???


それ以来 白山の登山者は 山頂に辿りついたら、
草鞋を脱いで塚の上に乗せるという習わしが 出来たとか…



ただ…帰りはどうしたのでしょう…?


その塚に 3年前 草鞋を置かずに… 
自分自身が立ってしまいましたが…




そう言えば 立山とも同じお話があります


樋の下に石を置いたという事から
立山に登る人はを持って登り 
山頂に置いてくると言う習わしが生まれたとか…


加賀のお人は 越中のお方とも競ったのですね…


白山側ワラジ
立山側石ころ積んで…


どのお山も背比べ…尽きる事は無く残っているのでしょうね…


だけど石を持って登らなければならないというのは…
立山に登るのを ちょっと考えてしまいます…





大汝峰と紺屋ヶ池と剣ヶ峰



大汝剣ヶ峰を見ながら暫し休憩を取ります

空気は冷たく…
日差しは痛く…
身体は重い…
それでも 気持ちは軽くさわやかな気分

湧きでる白い雲の如く
疲れた身体にも 残る力が湧いてきそう~♪



 御前峰白山奥宮と湧きたつ雲

 
雲海と山仙人?


一休憩したところで 出発です


  お池巡り案内板
 



立派な池めぐりの案内板をみて
目的の大汝峰へと向かいます
途中いくつかの池めぐりも一緒に出来そうです♪

千蛇ヶ池の道標から一気に火山口へと下るのですが
その手前に立つ御宝庫が目の前に立ちふさがる形で見えます


 千蛇ヶ池の道標
 
御宝庫(溶岩柱)



この御宝庫を見ると
3年前 ここでのチチとの会話を思い出します


ロープがなければ
登ってみたい雰囲気の御宝庫に…思わずチチに尋ねました
御宝庫は、登れませんか?

あそこには行ってはいけない

笑いながらチチは言いました


御宝庫には 重大な役目がある柱…


それを思い出して
登ったりしたらが当たるわね…と諦めた時に

チチが振り向きざまに

それとも 登って 下敷きになってみる?

ムムム…


泰澄大師様が 邪悪な千匹の大蛇を退治して閉じている 
千蛇ヶ池がこの下にあり
その雪渓が 万が一 融けた時に 蓋となるのが 
この御宝庫の役目



そう言えば ここまで登って来る途中の雪渓も
今年は融けて殆どなかったのですが…

千蛇ヶ池の雪渓…どうなっているのでしょう…?




御宝庫の伝説 その1

寛喜二年(1230年)は大雪の年で、白山山麓では7月になっても雪が消えず、
大飢饉となりました。
白山の神宮、ト部良暢は、御宝庫の前で断食し、3日間の祈願に入りました。
やがて白衣の神人が現れ、御宝庫の岩をたたくと岩に少し割れ目ができました。
その中は朱塗りの柱に青い石畳が敷き詰められ、目を奪うような美しさでした。
その瞬間、一条の白い煙が立ち、山麓へ流れていきました。
そのためでしょうか、この年山麓にはたくさんの竹の実が実って
人々は餓死を免れたといいます。






 剣ヶ峰   お池巡り案内板2

紺屋ヶ池 2627m



3年前の今頃は この池には雪渓が残っていましたのに…
池の水も少なくなっています…

雪も少なく暖冬だったことも影響しているのでしょう…か?




 油ヶ池は涸池?   火山口に沿ってお池巡りへ 

血の池と雲海


火山口に添って時に岩の間を通り
お池めぐりコースを進むと 少し離れたところに血の池が見えます
これも すぐに岩陰に隠れてしまいます
そして、新たな池が見えてきます

翠ヶ池のようです


  お池巡り案内板3

翠ヶ池 2601m



1042年野噴火の時に出来たと言われる翠ヶ池

空の色を映した様な青緑の火山湖
神秘な装いに静かな佇まいの翠ヶ池には
色々な言い伝えが その深き色の中に隠されています


翠ヶ池から十一面観音の垂迹である九頭竜王が出現し、
泰澄大師によって、白山信仰の基となったと言われます

その為、仏ヶ池としての名称もありますが、
乱暴者の伏魔道士″晋光院″が引きずり込まれて溺死した事から
晋光院地獄の別名もあるそうです


そう言えば 昔…岐阜県の人は、
この池の水を霊水として壺に入れて持ち帰り 
使っていたと言うけれど
どうやって持ち帰っていたのでしょう…
今回のルートと同じコースを歩いて…?

その為でしょうか?
この池の周りには 登山道でもない道もあるため、
ガスると迷いやすいらしいです…

地形的に見ても迷いやすい所…条件によっては 
気をつけなければならない所の様です




 剣ヶ峰と御前峰   御前峰
 
血の池



血の池というと 鉄分を多く含むことで 赤色に見える事から
そう呼ばれることが多いのですが
ここの血の池は 何処から見ても紅くありません…

一時何かの時に 紅く染まったと聞いたことがありましたが
この古ぼけた頭では 思い出す事が出来ず
なんで読んだのかさえ忘れてしまっています…

ただ ここで見た血の池は 
青緑の澄んだ 美しい池だったという事でした




 イワツメクサ  チチ…何処行くの?  下ったエスケープルート



ここ正規のルート?

あぁ~ チョッとしたエスケープルートだよ

這松の藪漕ぎ…ご遠慮申し上げたいです…

そう~? 楽しかったでしょ

う…うんまぁ~…ってちがう




 分岐の標識
 
大汝峰南 中宮道分岐 2580m



さて 広い草原地のような道を大汝峰の方へ進み
最後のピーク 大汝峰を目指します

大汝峰取り付きの 大汝峰南中宮道分岐からは 
ペンキの記に従って 岩の急登を ただ只管 登るだけです




 岩と同化するチチ  天に上る勢いのチチ  岩陰のオンダテ




ちち~ お待ちを~

悲しくも…私の声は 
青い空に吸い込まれるように消えていきます…



 ミヤマダイコンソウ  イワギキョウ  ミヤマアキノキリンソウ
 
大汝峰の稜線



急な岩場を登り切れば 穏やかな稜線道になります
右側の斜面には ヒルバオの雪渓が小さいながらも残っています

酸素が欲しいと体が軋みます…
それでも登らねば 辿り着けぬと…
重い足を前に前に出すほかありません…


1日行程で2000m級は
思いの外体に負担がかかっているよう…
やはり二日かけて慣らすべきだったかも…

でも…泊りがけは 今は無理…


そんな事を考えながら
フッと気が遠くなりそうになる体を振るい立たせ
チチの背を追って登ります


だらしない…私…




剣ヶ峰と御前峰


振り返ると 常に二つの峰が並んで
見守ってくれています

稜線から見る二峰のバランスが美しい…



 大汝神社  大汝小屋

大汝峰 2684m



大汝神社の祠には 大己貴命(高祖太男知・オオナムチ)
本地:阿弥陀如来が祀られております



山頂は平坦で広く 360度の展望が開けています
少し離れた所に石積みの避難小屋大汝小屋があり 
緊急の時以外は立ち入り禁止となっております


私は広い山頂の岩場に身を放り出し
暫く天を仰いで倒れてしまいました


高度を下げるのが一番と知っていても
身体が動きません…

写真はチチに任せて 
しばらく横になって呼吸を整えます


身体を横にして休むと… 
頭痛や吐き気は治まらないにしても
身体を動かす事が出来るようになり
早々に下る事にします

ザックをチチが取り上げようとするけれど
自分のザックを背負って下りれる力はまだある…
そう信じて…意地が…
チチの手を振り切ってザックを背負います






翠ヶ池 剣ヶ峰 御前峰




再び稜線から見る二峰のお山
翠ヶ池を傍に携え 連なる二峰の姿が やはり美しい…

まだ そんな景色を愉しめる自分がいる事にホッとします

ただ 長居は無用…

持病が悪さを続ける前に 下る事が賢明だと
来た道を引きかえします

下りながらも見える御前峰の端…
あれは…御宝庫? だとすれば
御宝庫の下に見える雪渓は 千蛇ヶ池

雪渓は残っているようです…
この暑さの中 掟は破られていないのでしょうか…

ふと…そんな事が気になる私でした…





  大汝峰南 中宮道分岐


高度を下げると
少しずつ楽になるような気がするのは
私だけでしょうか…

山頂に居る時より
少しは楽な様な気がします…



御宝庫


這松の広がる中を歩いていて
気になるのは御宝庫


 
御宝庫の直下にある 泰澄大師により
3000匹のうちの1000匹の悪蛇が封印されたという
千蛇ヶ池



通り道にありますので まずは行ってみましょう




つづく








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6 コメント

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Unknown (はりさん)
2016-08-19 10:02:30
白山に日帰り登山をされたんですね。
すごいですね。
私も一度だけ登りましたが
室堂泊でした。
それでも、けっこうきつかった
思い出があります。
返信する
白山 (たか)
2016-08-19 22:48:51
拝見しますと大体同じ場所を目指している様ですね。
先ず御来光を迎えるべく未だ暗い内に室堂を出発し御前峰に向かいました。
剣が峰は風が強かったのと取り付き点が見つからず、そのまま翠ヶ池に寄り大汝峰にトライしました。
相変わらず風が強く大汝神社を囲む石垣に逃げ込み休憩。(小屋には気付きませんでした、あの頃には無かったのかもしれませんね)
nanekobiさんは天を仰いで?
私は寒さに震えて俯いていましたよ。

ここまで来る登山者は私達を含めて5名だけ
大体が御前峰から御池廻りをして室堂に帰った様です。
北西方向に金沢の市街地や日本海が見えた時には大感激でしたね。

そこから火口の底に下り血の池、五色池、百姓池
そして残雪に埋まる千蛇ヶ池の淵を歩きお花畑に向かいました。
千蛇ヶ池の底の一部が見えるのは新雪が降る前の10月上旬なのだそうですね。

お写真を拝見していますと同じアングルで写したものが多数、見られてとても嬉しかったですよ♪

返信する
はり様 こんにちわ (nanekobi5963)
2016-08-20 10:28:48
やはりはり様も 白山には 登られておられましたか
お花の名山 いいところですね
こちらのお山は アプローチが長く
簡単にいけそうで 意外に根性がいりますね

私も許される事であれば
泊山行したいところです
室堂のあたりを 1日かけてお花の散策をするのも
きっと楽しいのではと思っております

室堂泊されたのですね
山にしては 大きな施設ですが
中はどのような感じなのでしょう~♪
気になっている私です♪
(本当は泊まってみたいのですが・・・)

コメントをありがとうございます
返信する
たか様 こんにちわ (nanekobi5963)
2016-08-20 10:41:35
>拝見しますと大体同じ場所を目指している様ですね

でしょう~♪
きっと同じコースではないかと
密かに嬉しく思っておりました~♪

剣ヶ峰への道は無い様です
だけど登りたい人が 登っている感じで
天気の良い日は登れなくはなさそうです
我が家も行こうかどうしようか迷いましたが
私の体調もあり 今回は断念しました

>大汝神社を囲む石垣に逃げ込み休憩

強風に見舞われれば 
あの山域 隠れる所が少なく大変でしたでしょう

小屋は 広い山頂の端にあり
ガスに包まれていたりすると 分かりにくいと思います

丁度たか様が隠れた正面の遥か向こうの端に
小屋は石積みでたっていますので…
分かりにくく
コース的に北に抜けるか 大汝峰を周回するコースであれば
必ず確認はできますが
往復するだけですと
見落としてしまう所にあります

そして同じ場所で 
たか様は丸く蹲り…
私は大の字ですか…

休み方は違えど
石垣に助けられたのですね(笑)

たか様の思い出と重なる事が出来て
とても嬉しく思います

御一緒感を味わえるコメントをありがとうございます♪
返信する
こんばんは (山帽子)
2016-08-20 20:54:30
>室堂 ビジターセンターの赤い屋根~

思い出しております!。

それにしてもまだ工事しておりましたか、
長いですね、

クルマユリ、クロユリのお花畑を思い出します。
自分たちの時も抜けるような青空で印象的でした

コメ寄せておられる方も含めて懐かしい現場写真に
見入っております。
少し体調不良だったようですがこのロケはもう最高だったですよね。

記事読むたびに もう一度・・の気持ちが募ってきますね
返信する
山帽子様 こんばんわ (nanekobi5963)
2016-08-21 21:14:08
>それにしてもまだ工事しておりましたか
そうなんです
でも、今年で終わる予定にはなっているようです

室堂平のお花畑は
本当に見事ですよね
お花の全盛期の時は 
きっと足が動かなくなってしまいます

2000mを越えると 身体が慣れるまで
中々体調が整わず…
それでも やはりお山の魅力には負けてしまいます

白山もまた 季節に合わせて登ってみたい
そんなお山の一つです

山帽子様の お心をくすぐってしまいましたか♪

いつかまた、白山のどこかでバッタリ!
なんて事あるかもですね♪

なんだかワクワクします♪

いつもコメントをありがとうございます♪
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