祖父の回顧録

明治時代の渡米日記

第45回(FreshmanとSophomoreのRally Contest)

2011-12-03 10:20:37 | 日記
44.FreshmanとSophomoreのRally Contest

(一年生と二年生の競技大会)


 前述した一年生に対する伝統的な構内における色々な制裁(restrictions)を打破する方法として、入学して約1ヶ月も経つと、Freshman vs. Sophomoresの競技大会が挙行されRally contestといわれて、若しその競技に一年生側が勝てば、全部の制裁が解除されて、二年生と同様の権利、地位が得られるのである。

 この点は流石に自由平等をモットーとする国柄だけあって大学生間でも、「力」=strength で対抗してその白黒を決しようというのである。これは毎年一回秋に挙行するのである。

 私の大学は入学期が二回あって夏がThe First Semester (前学年)、冬期がThe Second Semesterといわれていた。全学部の一,二年学生数は大体三千名位であったが、この両学年の学生が、大学の教練場(州立大だからMilitary drill courseがあった。州以外の学生は免除、日本人学生も免除)に集まって、直径二メートルもある大きなボールを転がしあって、敵のゴール線の中に早く入れた方が勝つのである。

 当日は参加する生徒たちは学生体育館に集まって気勢を揚げ、白のカラーシャツの背中のところに、一年は青色で①と書き、二年は紺で②と書いて、所属する級を判明させて、いよいよ対戦が教練場の芝生の上で始められると、Juniorsは一年にSeniorsは二年に応援して、すさまじい競技を展開するので、市民も多数参観して大変な騒ぎで、大学の行事の一つとなっていた。

 私たち一年生は負けて、結局もと通り一年間はこの掟に服することになった。


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