
"Those were the Days" Simon
イタリアのシンガー、シモン唯一の8cmシングル。
①悲しき天使 Those were the Days
作詞作曲:Gene Raskin 編曲:Sergio Pisano-Attilio Casati
オリジナルは20世紀初頭のロシアの曲「Дорогой длинною」。作曲者Boris Fomin (Борис Фомин)の名がクレジットされないのはおかしい。1962年にGene Raskinが英語詞をつけ、メリー・ホプキンが1968年のデビューシングルとして歌いヒットしたのが有名。そう言われるとロシア民謡っぽいな(原曲は民謡ではないけれど)。シモンヴァージョンは原曲の湿度を振り払うかのようにジャカジャカうるさいダンスアレンジ。インダストリアル寄りのアプローチだが、メロディの親しみやすさがやっぱりユーロビート。1989年12月2日、ゴルバチョフとブッシュは冷戦終結の共同宣言を出した。この日本盤シングルはその4日後のリリース。ジャケにはソ連やロシアの文字はないし、製作陣がどの程度意識していたのかは分からないが、「ゴルバチョフのソ連」が西側に好印象を与えていたことがこのカヴァーの背景にあると思われる。
②愛の誓い I Wanna Make a Vow
作詞作曲:Attilio Casati/Sergio Pisano/Ronald H. Jones 編曲:Sergio Pisano-Attilio Casati
①とは打って変わってアンニュイおしゃれサウンド。こういうのを「シティポップぽい」と感じるのは倒錯といえば倒錯。
定価930円、中古で300円。
挑発するようにこちらを睨みつけるシモン。
ジャケのコピーで「48トラック・デジタル録音」をアピールしているのが時代を感じさせる。
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