札幌市の地下鉄、東西線が延長して地下鉄駅が出来た途端に
真横に同業の大手ドラッグ(サツドラ)が出店してきました。
昭和57年の事です。私が北大薬学部の4年生でした。(薬剤師の卵状態)
日本広と言えども、真横に同業、それも大手(上場会社)が出店してきたのです。話題性もありマスコミも来ますし、同業の薬屋さんも面白がって冷やかしに来られていました。そのサツドラの社長は、週刊誌に、「地域の支持を得た方が生き残るだけ」と豪語していました。もちろん、消えるのが私の薬局と殆どの方が思っていました。
両親はオロオロ・・・・。
取引先の問屋さんやメーカーは、どちらを選ぶかと言えば簡単。大手に決まっていますよね。
当時、私は大学生で卒業を控えた時でした。
私の下には妹が居てこれからも学費も勿論ですが生活費も・・・。
毎晩、寝れていない両親の姿を見ていました。
そこで、私は大学を卒業して4年間、地元の薬問屋で修業をして家に戻りました。
価格だけではない、本来の医療とは、そして健康になる事を真剣に考えました。
お陰様で、テレビ、ラジオ、新聞などのマスコミに定期的に出させて頂いたりして色々な人と出会いがありました。また、母校から薬学部が6年制に移行するのに伴い、臨床経験や知識のある人材として声がかかり、北海道大学薬学部非常勤講師、研究員、そして臨床教授の仕事をさせていただいております。
そして、平成18年11月、その大手ドラッグ(サツドラ南郷7丁目店)が撤退していきました。今年で11年です。
儲かりそうだと判断して出店し、儲からないと判ると直ぐに撤退して、そこには荒れた地域だけが残ります。大手が出店する事で今まで地域を支えていた小さなお店が消えてしまいます。その地域を支えていたお店、サービスが無いままで、台風一過の地域になります。そこで生活基盤が崩壊し、地域も崩壊する構図です。そして近所の他の上場ドラッグ(ツルハ本郷店)も平成25年10月15日に撤退して行きました。
私の素敵な患者さんに教わった一言。
自分にとって必要なお店で、初売りの時に、1円でも良いから使って買いなさい。
そう、両親と祖父母に教育されたそうです。そして、毎年、私のお店の初売りの時にお越しになりました。
利益が上がらないと判断すると、大手は決断も実行も早いものです。
創業当時(昭和35年)のお店です。生まれ育った小学校、中学校、高校の同期も仕事や結婚で地元を離れ、そこに年老いた両親が残されていたり、古くなった家を売って郊外に。地下鉄が開通して特に変化をしている地域です。
両親が私たち兄弟を育ててくれたお店です。その意志を引き継ぎ、今もこの札幌の地で皆様の健康維持のお手伝いをさせていただいております。
<お問い合わせ先>
札幌市白石区南郷通7丁目北5-1 駐車場有
有限会社 中村薬局 認定薬剤師 中村峰夫 011-861-2808
http://conaka2.wix.com/nakamurayakkyoku
☆野菜・果物、調理法について詳しく知りたい方☆
は「マカリイズマーケット 青果部」
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