キヌア云う穀物
最近キヌアと云う穀物の人気が出てきている。どんなものか来年は栽培を試みてみます。
1990年代にアメリカ航空宇宙局が理想的な宇宙食の素材の一つとして評価し、「21世紀の主要食」と自信の程を、タンパク質の含有率が他の穀物と較べて多く、その構成は牛乳と似ている。グルテンを含まないため、小麦アレルギーのような対グリアジンアレルギーを持つ人でも摂取できる。
キヌアは南米のチチカカ湖周辺地域が原産地で、標高2,500 ~4,000 m位の高原地帯で栽培され、ボリビアやペルーで生産されている。アカザ科の植物で、アカザやホウレンソウとは同属である。1年草で、近年では背丈が1 m前後までしかならない短幹な品種もある。穂は品種により、赤、黄、紫、白など様々な色を呈し、直径2~3 mmの種子を一つの房に250~500個程度つける。この種子を脱穀し食用とする。脱穀した種子は白く扁平な円形をしている。冷涼少雨な気候でもよく育ち、アミノ酸はリシン、メチオニン、イソロイシンなどの必須アミノ酸を多く含み、栄養価が非常に高く、またアミノ酸のバランスが優れていることより、近年ヨーロッパや日本などで健康食品として注目されてきている
アンデス地方ではインカ帝国時代か、それ以前から栽培されていた。古くから「穀物の母」と称され、重要な穀物であった。
いわゆる痩せた土地でも栽培ができるため、モンゴルなどの気候条件が厳しくもっぱら遊牧が行われてきた地域などでも栽培が試みられている。
脂質のほとんどがリノレン酸、オレイン酸といった不飽和脂肪酸で、特にリノレン酸はコレステロールの産出を抑制するなど、健康増進に役立つ。なお、キヌアの脂質量は乾燥品で8%程度とあまり高くはない。
コレステロール値を下げる効果がある一方、赤血球を破壊する性質(溶血性)があるサポニンを多く含む。このため、調理には十分な水洗いと加熱を行なったほうがよい。
料理はボリビアやペルーでは、スープに入れてよく煮たものを食べる事が多い。煮たキヌアは軽いプチプチとした食感があり、他の食材の味をあまり変えないので、様々な味のスープに合わせる事ができる。果物と煮て甘い飲み物にすることもある。また、小麦粉とあわせてクッキーやパウンドケーキやパンの生地にして焼いて食べる事もある。
醗酵させる事により、ビールに似た飲料やチチャのようなアルコール飲料を作ることもある。
日本では、白米に混ぜて炊いて食べるのがブームになったことがあった。キヌアを混ぜて炊いた米は若干粘り気が強く、炊き込み御飯にするなどの工夫が行われることもあった。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます