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拾い読み★2012-137≪コラム記事≫

2012年05月16日 18時09分59秒 | マリーンズ2011~15
首位ロッテは独走態勢に入れるか!?
主将・今江敏晃が鍵を握る交流戦。


 首位ロッテの強さの源泉。それは、投手陣にあると言われている。

「(好調の要因は)先発陣ですよね。しっかり投げてくれていますから。あとは、(中継ぎの)中後(悠平)と益田(直也)の活躍ですよ。本当によくやってくれています」

 西村徳文監督の言葉からも、それは紛れもない事実だ。

 だが指揮官は、念を押すようにこう結ぶ。

「最初はバッティングがダメだったけど、調子を上げてくれていますしね」

 投手陣が安定しているだけに、打線が機能してきたのはチームにとって何よりの好材料。なかでも復調著しいのが、新主将の今江敏晃だ。

5月に入り、急激に良くなっていった今江のバッティング。
 シーズン打率こそ2割4分2厘と高くはないが、5月は38打数15安打、3割9分5厘(13日時点)。16日から始まるセパ交流戦の「打のキーマン」と言えるだろう。

 だが、当の本人は、苦笑交じりの表情を浮かべながらこう答える。

「いやいや、全然ですよ。4月があまりにも打てなさすぎたんで」

 確かに、4月の今江の数字は惨憺たるものだった。

 昨年のオフから食事制限やトレーニングでキレのある体を作った。ところが、オープン戦では打率2割9厘とコンディションは一向に上がらない。シーズンが始まってからはさらに快音が減り、4月は1割7分1厘と大スランプに陥った。

 それでも、短期間のうちに修正できたのは、統一球に苦しみながらも徐々に調子を取り戻した昨季の経験があったからだった。

「『あんまり深く考えないでやろう』と思っていても、考えなかったら考えなかったで全然ダメだったんですよ。だから結局、考えて練習をやらないと打開策は何も見つからないんで、毎日、いろんなことを試しながら特打ちとかをしていました」

 昨年のシーズン終盤にそう話してくれた今江は、今年もそれを実践した。

スランプを乗り越えるためには手段を選ばない。
 4月下旬に巨人の高橋由伸が、打撃回復のために金属バットを使用して練習をしていることを報道で知り、すぐに試した。

 5月に入ってからも昨季の自身の安打を収めたDVDを見直し、手首に力みがあったことでボールとの距離感が掴みにくくなっているという欠点に気づいた。

 さらに打撃コーチの長嶋清幸から「スイング時に右手を二塁方向に出すよう心掛ければ体の開きが抑えられる」と助言され、それを真摯に受け入れた。

 不振から脱出できると思えば何でも試す。今江のその姿勢が、5月の好成績に結び付いたのだ。

「4月の成績を考えたらまだまだ、と言いたいところですけど、いいときの感覚さえ戻ってくれれば調子はもっと上がってくると思うんで、早くそうなりたいです」

 打撃面では手ごたえを掴みつつある。もちろん、中距離ヒッターである彼本来の、外野の間を鋭く破る打球が増えれば、チームにとっても大きな力となるだろう。

地の利を生かした、“ならではの”ゲームメーク。
 それ以上に期待されるのは、今江の主将としてのゲームメークだ。

 今江自身、主将としての役割など多くは語らないが、西村監督は「キャプテンとしての仕事はしてくれる」と、折に触れ彼の貢献度を評価している。

 それを象徴したゲームが、5月13日のソフトバンク戦だった。

 2対2の同点で迎えた6回、今江は1死無走者からサードにセーフティバントを決める。「意表を突いた」でまとめられがちなそのプレーも、彼からすれば必然だった。

「あの辺にいたら(アウトにするのは)無理やな、と思ったんで。ホームのサードを守っている僕だけの特権じゃないですか」

 ソフトバンクのサード・松田宣浩はベースのやや後ろを守っていた。他の球場であればその位置でもアウトにできただろう。だが、QVCマリンフィールドは昨年、人工芝を張り替えたことで芝が長くなり、打球の勢いは以前よりも失われている。

 ホームを知り尽くしている今江だからこそ、相手の微妙なポジショニングから隙を見出せるわけだ。

主将としての責任感がプレーに深みを与えている。
 この回、今江の出塁からチャンスを広げ勝ち越しに成功。彼の“地の利”を生かしたゲームメークで、チームは3対2と勝利することができた。

「僕が出塁しないとなんも始まらないから」と今江は言った。その表情からは、主将としての責任感がにじみ出ていた。

 今江の状況を見極めた的確なプレーが打線に繋がりをもたらす。これも好調ロッテの大きな要因と言えるだろう。

セ・リーグ優位の下馬評を覆す、選手たちの戦う意欲。
 チームは首位で交流戦を迎える。だからといって安穏と構えている人間は誰一人いない。それは、8勝14敗2分の10位と大きく負け越した昨年の屈辱を、選手たちは忘れていないからだ。

 主将の今江は、腰痛のため最初のカードとなる16日からの中日戦は休養する可能性があるものの、だからといって交流戦への意欲は薄れているわけではない。

「ここで勝たないと最終的に泣きますから。交流戦でかなり流れが変わると思うけど、せっかく首位にいるんで、優勝とまではいかなくても絶対に勝ち越したいですね」

 ダルビッシュ有をはじめ、パ・リーグの好投手が移籍や戦線離脱したことで「今年はセ・リーグが有利」との声も多い。

 しかし、安定感のある投手陣に上昇気流に乗り始めた打線、そして今江の打撃とゲームメークという3要素が噛み合っている今のロッテなら、最多タイの3度目の交流戦制覇も十分に狙える。

(number)

…と、せっかく取り上げてもらった矢先の故障。。。ありゃりゃ(TдT)





交流戦は恐らく今年もパの圧勝セの惨敗

<勝ち越したのは09年の1度だけ>

 16日からセ・パ交流戦が始まる。過去7年間はソフトバンクが3回、ロッテが2回、日本ハム、オリックスが1回ずつとパ球団がすべて優勝。通算成績はパの586勝534敗32分けで、セが勝ち越したのは09年の1回だけと歯が立たない。昨季もパの78勝57敗9分け。10年は81勝59敗4分けで、1位から6位までがパ、7位から12位までがセと、レベルの差がはっきり色分けされた。

「パ高セ低」の傾向が顕著だが、今年はなぜかセの関係者の鼻息が荒い。09年まで楽天のヘッドコーチを務めた巨人の橋上戦略コーチはこう言っている。

「パのスーパーエースたちが軒並みいなくなったことが大きい。ダルビッシュ、岩隈、和田はメジャー、杉内とホールトンは巨人に移籍して味方になった。マー君は故障中で涌井は不調。パを引っ張ってきたエース投手が今年はあまりいない。巨人は交流戦で分が悪かったが、今年は戦えるのではないか」

 別の球団のスコアラーも「去年のおかわり君(西武の中村)のように、今年はパの打者も本塁打が出ていないし、当たっている打者の前で分断するというやり方は交流戦に入っても同じ。そんなに戦い方は変わらない」と強調。勝率を5割に戻した巨人にも、セの他球団にも、どこか楽観的なムードが漂っている。

<脅威は投手力だけにあらず>

 果たして、セ各球団が楽観視するような状況にホントになるか。

 確かに、これまでのパの優勢が投手力によるところも大きかったのは事実。07年に交流戦が1カード2連戦となってからは、絶対的なエースを複数擁するパにますます追い風が吹いた。

「セにとって脅威になっていたのは、パの投手力だけではありません」と、評論家の橋本清氏が続ける。

「セが57勝78敗(9引き分け)と圧倒された昨年の交流戦後、チームの司令塔と言うべきセ各球団の捕手に話を聞くと、彼らが口を揃えたのが、パの機動力でした。例えばヤクルトの相川は『パは1、2番に足の速い選手が揃っている。その選手が、セならここは送りバントだな、という場面でも関係なしに盗塁を仕掛けてくる。犠打なら1アウトと計算できるところで、無死二塁とされる。これで打線がつなげられると、大量失点というパターンになる』と改めて驚いていた。広島の石原も巨人の阿部も同じことを口にしていました」

 実際、今季のここまでの両リーグの盗塁数を比較してみても、セ6球団の計81盗塁に対して、パのそれは倍以上の176盗塁。セでは考えられない場面、カウントでも積極的に仕掛け、機動力を駆使して攻撃でも主導権を握る。

<「余計な神経使わなくていい」>

 昨年、3度目の交流戦制覇を果たしたソフトバンクの秋山監督は先日、橋本氏にこう言ったそうである。

「パに比べたらセは動いてこない。足を使ってくるというイメージがあるのは、今年で言えばヤクルト、それにDeNAくらいかな。(バッテリーにもベンチにも)余計な神経を使わなくていいということはあるよね」

 秋山監督はまた、スーパーエースが抜けたとはいえ、パの投手はセに比べ、精神的なスタミナで勝る、との見方も示したという。DH制で1番から9番まで気の抜けないパの投手は、打順に投手が入るセ本拠地での試合はそれだけで、「気分的にぜんぜん違う」というのである。

 評論家の得津高宏氏が言う。

「ダルビッシュなどの超一流投手と対戦し、しのぎを削ってきたパは、好打者が育つという相乗効果がある。現在パの3割打者は9人でセはたった3人。単純比較はできないが、チーム力につながっている。今の野球は1点勝負になることが多いが、レベルの高い投手が多いパは、そういう野球にも慣れている。球場もパの方が総じて広く、セ以上に外野の守備力が重視される。パの好投手が流出したことで、多少の影響は出るかもしれないが、近年のパの優位性は、そう簡単には変わらないでしょう」

 ダルビッシュも和田も杉内、田中マー君もいないからといって、楽観はできないということだ。

(日刊ゲンダイ)
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