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今、自分が出来ること。やれること。それを精一杯やっていかなくちゃ!!

コラム記事【6/19】

2024年06月20日 06時50分53秒 | マリーンズ2024
≪6/19≫


 「開幕してから何もしていない。怪我もありましたし、スーッと流れたかなという感じです」。

 開幕から交流戦を終えてここまでをこのように振り返ったのはロッテ・田村龍弘だ。今季は開幕直後、西野勇士、種市篤暉、C.C.メルセデスが先発の時にマスクを被り、チーム15戦負けなしのスタートとなった5月14日のオリックス戦で先発・西野を5回1失点(降雨コールド)で完投勝利に導いたが、5月21日に故障により一軍登録を抹消。「(佐藤)都志也が出てずっと勝っていたし、すごいなと思って僕はみていましたけどね」と、田村が離脱している間にチームの連勝は伸びていき、引き分けを挟んで11連勝した。

 6月5日に再昇格してからは西野、12日のDeNA戦で今季初先発を果たした中森俊介の時に先発出場している。

 現状は佐藤都志也がメインで出場している形になっているが、佐藤は「田村さんにも言われたことで、“序盤に先制されようが、同点に追いつかれようが、まだ6回くらいあるのに終盤みたいな配球してどうするんだ”と言われたりもしたので、言われている意味がなんとなくわかってきた気がします」と話せば、西野も「僕が(配球を)考えると言うよりは、ほとんどキャッチャーが考えてくれています。ある程度イメージだけ持ってマウンドに上がっています」と、佐藤、西野だけでなく田村を信頼する選手は多い。 

 田村は現状の自身の役割についてどう考えているのだろうかーー。

 「(佐藤)都志也がメインで出ていて、僕が西野さんとか中森とかと組ませてもらっていますけど、もちろんレギュラーは佐藤なので、与えられたところでしっかりと仕事をすることだけを考えています」。

 先発出場していなくても、ベンチで小島和哉をはじめ、投手たちに声をかけている場面が多く見られる。

 「彼らが聞いてくるだけで、試合に出ている時と試合に出ていない時というのは、バッターの見え方が違いますし、オジ(小島和哉)が投げていて見えているバッターの見え方と、僕がベンチで見ていてのバッターの見え方というのは違うところがあると思うので、そういうところで“どうでした?”と、(佐々木)朗希、オジとか、俺はこう見えたよと言うくらいですね。こうした方がいいんじゃないの、というのは言わないですけど、こういうふうに見えたねとかの話ですね」。

 試合前練習を見ていても、投手陣に限らず、常に全体を見渡して、若い選手たちに声をかけているように見える。そう言った部分は意識してやっているのだろうかーー。

 「あんまり意識していないですけど、なんですかね、見るというか、結構ピッチャーが相談してくるというか、話をしてくれるので、余計に見るようにしていますね。言われた時に答えられるように。僕が正解じゃないですけど、俺はこういうふうに思うとか、そういうのはよく話しますね」。

 ここ最近は佐藤がメインで出場しているが、この先、田村の経験値、存在が必要になる時期が必ずやってくるはずだ。

 「もちろんそれは与えられたところでしっかり仕事をすることと、(佐藤)都志也がレギュラーとして頑張っているので、出ない時はしっかり余裕を持って休んでもらえるように僕が頑張ればいいと思うし、そこをサポートするのは当たり前。一番は一緒にいるキャッチャーが2人しかいないので、そこでたまには休ませてあげないと。僕も全試合に出たことがあるから、本当にしんどいというのはわかっている。(佐藤)都志也もずっと“しんどい、しんどい”と言っていたので、なんとかそこでカバーしてあげるというか、手助けしてあげられたらいいなと思います」。

 もちろん、田村自身もレギュラーでの出場を諦めたわけではない。

 「野球している以上はレギュラーとして出たいとか、試合に出たい気持ちはもちろんあります。それ以上に今の自分の立場とかを考えた時にやっぱり少ないチャンスで少ないプレー機会でしっかり結果を出さないといけない立場にいる。下にはキャッチャーがいますし、そういう子たちにも示しがつかない。出た試合でしっかり結果を出して、“もうちょっと田村の出場機会を増やそうか”と思わせないといけない。だからこそやるべきことをしっかりやって、しっかり準備して、パッと出るぞと言われた時に今は結果が出ていないんですけど、これから出していかないといけないと思う。そこだけですかね」。

 6月21日からリーグ戦が再開し、敵地で首位・ソフトバンクとの3連戦。現在首位・ソフトバンクに9ゲーム差の2位と大きく離されている。「与えられた場所で自分のやるべきことをしっかりやって、みんなそうだと思うんですけど、できないことはできない、やれることしかないんで。それを本当に試合で出すしかないと思う。少ないゲーム、少ないチャンスでしっかりモノにできるようにしたいなというのはありますね」。ロッテでリーグ優勝するために田村は昨オフFA権を行使して残留した。田村がマスクを被った時には1試合でも多くチームを勝利に導き、佐藤と共に投手陣を引っ張り、今年こそ歓喜の秋を迎えたいところだ。田村の復調、力がまだまだ必要だ。

取材・文=岩下雄太

(ベースボールキング)

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 カーン、カーン、カーン。

 打球音がZOZOマリンスタジアムの室内練習場に響き渡る。18日に行われた一軍の全体練習が終わった後、室内練習場で一人マシンを相手に黙々と打っていたのは、試合中はベンチで大きな声でチームを鼓舞するロッテ・大下誠一郎だ。

 マシンでは「ちょっと間を取るために。間がなくなると前に突っ込んじゃったりするので、しっかり間をとって強い打球を」と緩いボールをひたすら打った。時折、フォームを確認する場面もあったが、それもしっかり間をとれているかのチェックだ。

 大下といえば、左足を大きく上げて打つが、全体練習後に行っていたマシン相手の打撃練習では左足を上げずに打っていた。

 その意図について、大下は「僕の場合、(左足を)上げすぎて前に突っ込んじゃうところがあるので、ちょっと動きを小さくしてコンタクト意識でやっていこうかなと思ってたんですけど、シーズン入ってきたら毎日違う打ち方になっちゃう。それを修正するためにしっかり練習していました」と説明。

 振り返れば、大下は常に居残って打撃練習しているイメージだ。「このキャンプは数を振ろうと思っていたので、数多く振っています」と石垣島春季キャンプでは愛斗、松川虎生とともに全体練習後に室内練習場で長い時間、マシンを相手に打っていた。開幕直前のZOZOマリンスタジアム(室内練習場)での練習後も室内練習場で一人バットを振っている姿があった。シーズンが始まってからも「振る量は変わらずしっかり振っていますし、居残りは毎日やっているので1日1日の積み重ねかなと思ってやっています」と変わらずバットを振る。

 一軍の舞台で結果を残すためにバットを振っているが、今季ここまで一軍で立った打席数は13と少ない。なかなか出場機会が訪れない中で、試合中はチームの勝利のため、大きな声を出してチームを盛り上げる。

 「試合も出たいし、打席も入りたいし、守備も守りたい。でも決めるのは僕らじゃない。いつ行ってもいいような準備をしていますけど、出たい気持ちもあるし、出て活躍したい気持ちは常に思ってやっています。そればっかりは僕が行きたい時に行ける世界じゃないので、いつ行ってもいいような準備はしています」。

 最後に今後、どんな活躍でチームの勝利に貢献していきたいか訊くと、「まずはチームが勝つことが一番だし、リーグ優勝してみんなでCS出て勝って日本一になるのが僕らの目標。一戦一戦ここから苦しい戦いになるとは思うんですけど、全部勝つつもりでやっていきたいと思います」。大下はチームの勝利に貢献するため、そして与えられた場面で最高の仕事をするため、今日もバットを振る。

取材・文=岩下雄太

(ベースボールキング)


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